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みっともない

そんなかっこうしてたら みんなにわらわれるよ みっともないからやめてね みんなってだあれ?   そんなたべかたしたら みんながいやなかおするよ  みっともないからよしてね みんなってだあれ?   そんなことしたら みんなにばかにされるよ みっともないからしないでね みんなってだあれ?   そんなこといったら みんながあきれるよ  みっともないからいわないでね みんなってだあれ?   そんなかってなことしたら みんなにそっぽむかれるよ みっともないからみんなとあわせてね みんなってだあれ?   だれかにみられている だれかのかおいろをうかがっている だれかにあやつられている そうとはしらずに みっともないとしつけする   じゆうにやりたいように やらせてよ じゆうにおもったことを いわせてよ じゆうにみっともないことしたいな   〔 2024 年 12 月 21 日書き下ろし。みっともないのは誰なのか? 世間というみんなが怖いのか〕

夢ってなあに

夢ってなあに なぜ夢をみにゃきゃいけないの   それはね まわりのひとやまわりのことがいいなって こころがうごいてしまうの なんだかウキウキしてワクワクするの それをあこがれっていうんだよ   だからね こんなひとになりたい こんなことをしたい そうねがうことが夢なの 夢があるとすごくげんきがでてくるんだよ   そこでね 夢をかなえようとがんばるんだよ なにもしないでいてはなにもはじまらない 夢にちかづきたくてがんばるんだよ なにもしなければ夢はちぢんでしまんだ   でもね おおきくなると夢はかわることもあるんだよ あこがれがかわることもあるからね もっとおおきな夢をみたいとおもうんだ こころがふくらんでドキドキしてくるんだよ   夢ってこころをおおきくさせるちからなんだ 夢ってこころをあったかくするちからなんだ 夢ってこころになくてはならないえいようなんだね   [2024 年 12 月 20 日書き下ろし。夢は心の栄養。親子で夢を語る冬の夜 ]  

またあとで

おとなのくちぐせ またあとで   いつもあとまわし いつもおいてきぼり いつもだまされたきぶん   おとなのくちぐせ いそがしいからあとでね    いつもはなしはちゅうぶらりん いつもはなしはちゅうとはんぱ いつもはなしはそれまでなのさ   おとなのくちぐせ いまはごめんね   いつものこととあきらめる いつものむしとしっている いつもごめんできいてはくれない   おとなのくちぐせ いいかげんにしなさい   はなしをきいてもらいたい  はなしをしつこくする はなしにきれてしかられる   おとなのくちぐせ すこしがまんしてね   ずっとがまんをしてきたけど ずっとまっていたけど いつのまにかわすれてしまった [2024 年 12 月 19 日書き下ろし。大人の口癖、ずいぶん使っているような ]

やくそくしてね

おりこうさんにするってやくそく ボクおりこうさんだよ いいつけもまもってるよ なぜやくそくしなきゃいけないの   まもらないかもしれないしょ ボクのことしんじてないんだ そうじゃないけど やくそくすればまもろうとするでしょ やくそくしなくてもちゃんとしてるのに それはわかっているけれど やくそくするってふたりがしんじあうことなの やくそくしなきゃしんじられないんだ   いやだな しんじられるためのやくそくなんて いやだな しんじてほしいためのやくそくなんて いやだな やくそくよりもたいせつなことがあるのに   たいせつなことってなあに やくそくがなくてもしんじることさ やくそくというきまりがないといけないの やくそくということばはほんとにいいの やくそくってボクだけのことなの   やっぱりへんだよ ボクにだけやくそくさせるってなんかへん ボクをやくそくでしばろうとしているみたい ボクはやっぱりやくそくしなくてもちゃんとする   ボクはしっぱいすることもある ボクはできないこともたくさんある でもね ボクが大きくなるたねだよね やくそくしたからだいじゅうぶにはきっとならない やくそくがおおきなたねにはならないからね たいせつなのはいっしょに大きくなるたねをみつけること たいせつなのはいっしょにボクがおおきくなるようしんじてくれること やくそくできることはいまはないかな   [2024 年 12 月 19 日書き下ろし。約束ってだれのためのこと?そんな疑問がふとわいた ]  

小さな制裁

もういいかい まあだだよ   もういいかい もういいよ   どこにかくれてるのかな おかしいいな どこにいったんだろう だれもいなくなった   どこにいるの だれかへんじして どこにいったのか だれかおしえて   なぜかひとりぼっちになっちゃった だれももうあそんでくれない なぜかひとりぼっちにしちゃった だれももうあそばない   ひとりぼっちにされちゃった 友だちにいじわるしちゃった ひとりぼっちにするしかない 友だちをいじめちゃいけない   なぜひとりぼっちになったのか その子がいちばんよくしっている なぜひとりぼっちにしたのか その子のせいだとしっている   ひとりぼっちになっちゃった どんなにいいわけしてもうそっぽい 友だちにこころからごめんってあやまろう なぜかひとりぼっちにしちゃった 友だちだからわかってほしかったんだ でもなんだかかわいそう ねえもうゆるしてあげようか   〔 2024 年 12 月 18 日書き下ろし。子どもの世界は時に残酷であり、その寛容が羨ましい〕

寛容とはなれず

さばけられない人間の業 寛容になれない自分を見る   裏切られた怨念 信用できない疑念 情のない身勝手な不逞 人を見下した不遜 騙しても平然とする欺瞞 嘯(うそぶ)く偽善 欲にかられた醜態 悪行を正当化する独善 人の弱みにつけ込む悪意 歪んだ思想からの不義 信仰に毒された蹂躙 罪なき者を襲う暴力 倫理を外れる卑劣 人を人とは思わぬ搾取 違法を承知の見苦しい弁解 フェイクで人を貶める異常 罪をなすりつける非情 制御できない欲望の殺戮 傲慢な脅しと煽りによる支配   寛容とは何か 果たして強い怒りや批判を抑制はできないのではないか 寛容を求めない非人間的な存在を決して赦せはしまい 果たして彼らは寛容すら求めようとはしないのではないか 寛容は一方的な赦しにしか過ぎない 果たして相互に求め合わなければ寛容はありえないのではないか 寛容を求める社会とはなんとギスギスしてやり切れないのか 果たして人間という存在は赦しを乞うこともなくなっていくのか   〔 2024 年 12 月 18 日書き下ろし。寛容とは何か? この世で果たしてなれるのか?〕

老いるを知る

老いは悲しみを引き受けることから始まる   忘れていく認知障害 引き受ける覚悟のないまま始まる   目薬の入れたケースがなくなった 二重窓の間に冷やしておいたはずなのにない 3 時間事にドライアイの緩和で点眼する 昨日昼外出から戻って確かに点眼した チャックが閉めにくくなっていた その記憶は鮮明にある   今朝何気なく物色したところから見つかった 決してそこには置くことはないところだった なぜの問いは無意識という行為には無駄だった 健忘症という道に確実に立っていることを実感する   抗えない忘却を受け入れなければならない どうしょうもない現実に直面する そしてそれが積み重なっていくのだろう 頼りない記憶が消えてゆくのを傍観する自分を見る   置き忘れた記憶の断片は見つかることもない 穏やかな時間の流れに身を置くまではしばし猶予がある それまでは忘却という悲しみを友としよう   〔 2024 年 12 月 17 日書き下ろし。日々の何気ないことから忘却という老いを知らされる〕