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昨夕から東海地方の豪雨と水害に気をもんだ 今朝友人に安否確認の電話を入れた 大丈夫という返答に安堵した 久しぶりの電話となった   福祉教育やボランティア学習に関わる研究者や実践者が集う広場 「市民福祉教育研究所」 ( https://sakanolab.com/ ) を立ち上げた人だ ここで「鳥居一頼の世語り」というコーナーで詩を連載していた 1000 篇近い詩がいまも掲載されている まだアクセスがあるというが拙い古い詩編となった   電話口でブログをそちらにリンクしてほしい お願いした 二つ返事でいつもながらの迅速な処理でアップされた 感謝しかない これからはここに幼児教育に関わる詩集も アップしたい 一人でも多くの人にこども園の幼児の声を伝えたい いま編集中の詩集「ボクってだあれ?」から始めよう   明日は久しぶりのトリジー World 幼児の言う「作り話」を持って会いに行こう   〔 2026 年 9 月 9 日書き下ろし。ブログの存在が少し広まるかもしれない〕 An English version of my Poem in “kokorookinaku2.blogspot.com”  

フレームワーク

スマホで写真を撮る アプリの進化をアピール 加工して虚像を楽しむ 遊びは遊びでしかない   白黒の古い写真を引き出す セピア色した風情もゆかしい 白黒のトーンで印象を違える 見えない白と黒の世界に魅入る   ただひとつ ひとつのフレームに収まる 撮るのはカメラの枠の内 原画をトリミングする 体裁を整えて印象を強調する   修正された一枚 写し出された世界に感性を問う 風景も人物も切り取られた一枚 慣らされた四角い視界に魅入る   ふとフレームワークが気にかかる 切り取られた画像の真偽を 美感とは四角の世界に存在するのか そこに死角を感じる想像力なのか 過去といまをつなぐ手立てなのか   スマホにたまる過去 アルバムに綴られた過去 追憶の世界は四角い世界に閉じ込めた 枠から外れた世界になぜか心をはせる   〔 2026 年 9 月 8 日書き下ろし。一枚の写真に四角い過去を見た〕 An English version of my Poem in “kokorookinaku2.blogspot.com”

一筋の涙

帰り際別れの言葉をかけた 生きてくれと願いを込めて 見えぬ右目から一筋の涙が流れた 声がつまった 生きてまた会えるのか 慟哭の予感がした   もう 1 年になる 彼の妻から肺炎を起こしてる 知らせを聞いて釧路までの高速に乗った 病室で再会した驚きの顔と声が上がった 妻はその様子の歓喜した   それから 10 月 1 月 2 月 3 月と見舞った 3 月病院から退院勧告を受けた 療養型病院ではないことと これ以上の治療はない 透析の出来る転院を勧められた 面会条件を満たす病院はなく 妻は札幌への転院を決めた 面談に同席してベッドが空き次第とのことだった   転院の日程が決まって 2 度流れた 期日が近づくと肺炎を起こした 行きたくないという抵抗だ 命がけの抗議に医師も腹をくくった 最期までここでという決定を受けた   痰がたまる むせながらいた 身体には腕に透析の管 足に輸血の管 鼻にチューブが入っている 毎食 250CC の流動食が胃に入る 1 時間ほどで終わる 痰もこのチューブから吸引する 面会時間 30 分は 1 時間を過ぎていた 看護師から促され退室する別れ際 一筋の涙を見た   何を訴えたいのか 言葉を失い意思表示もままならない男の涙 もうこれ以上という意味なのか 頑丈だった体躯は痩せ細った 右肺はたび重なる肺炎で機能不全を起こす 片肺飛行の綱渡りが続く 微熱は頻繁に起こり抗生物質で炎症を抑える 繰り返される日常で生命を維持する 尽きる命だったのにと強健さに医師は驚く   今際の際まで闘い続ける彼に試練を強いているのか 彼の意思を聞けぬままいまに至ることに 妻は葛藤を続ける 別れ際その時の判断は決して間違ってはいない 状況が変化する中で常に彼の身になって判断したんだ 手を尽くせたかと必ず後悔はくる 彼への思いを引き受けた重さなのだと 父母への看取りを悔いている己への言葉だと諭した そして葬儀に言及して妻の意向を確認した 小さな肩が寂しげだった   今日...

ひとりじめ

天気バッチリ運動会 ジジとババとママとパパ そして赤ちゃん ボクのね応援団   ママとね走ったよ カードを拾ってね カードの絵と同じ車を探すんだ 見つけたら乗っけてくれた ママは段ボール箱の車を引っ張る グングン引っ張ってゴールした ほんとはもっと乗っていたかった でもねママがすぐに抱っこしてくれた 一番の美人さんだよ 今日はひとりじめ   パパとね走った 桶に魚を入れる競争 ゴールしたらね 頭を撫でてくれたよ パパに飛びついちゃった パパは高く抱き上げたよ パパをひとりじめ 横の友だちもね パパに抱っこされて笑ってた   リレーはね パパもママも大声で応援してくれた 白組がリードして負けると思った でもね最後の子がね すごいスピード出したんだ みんなで声をからして応援したよ コーナーで転んだ ワーッて声援が起こるとすぐにね 立ち上げって追いかけたんだ そしたら直線でまたこけた すぐに起きて追っかけたんだ でも負けちゃった 悔しかったよ きっと勝てる頑張ったのに あの子が一番悔しかったよ あの子のパパやママもそうだね あの子もきっとひとりじめする   ちっちゃい子はママに抱かれてね 一緒にお遊戯したよ ママはねちゃんと覚えていてね ちゃんと踊っていたよ 1 歳児でもママと一緒なら大丈夫 今日もやっぱりひとりじめかな   パパやママとジジとババ みんな笑顔がはじけてた みんなもいいとこ見せてかっこ良かったよ 今日は秋晴れの空の下 小さなしあわせの時間を ひとりじめにしたのはだれっかな?   〔 2026 年 9 月 5 日書き下ろし。発寒にこりんこども園の運動会の一コマをスケッチ〕 An English version of my Poem in “kokorookinaku2.blogspot.com”

人手がいない

官邸ではゴキブリが出たと騒ぐ 被災地はゴキブリどころの騒ぎでない   人手がいない 水も電気も家さえもない 記録的かつ極端な豪雨は内地をところ構わず襲う 台風 24 号の迷走は予報官泣かせだ 停滞前線は線状降水帯を生み豪雨をもたらす 河川の氾濫は家屋の浸水を招き泥水が覆う 山崩れは道路を塞ぎ救援の手を拒む ハザードマップはどれだけ有効だったのか 避難警報 5 レベルがどこでも発令された いったいどこに逃げるのか 誘導する人も被災者だ   人手がいない 救急車への要請も数はこなせない 増水した地域には入れない 救急患者の収容もままならない 道路の閉鎖も緊急避難も指示する人がいない 事態を軽視して走らせた者たちが立ち往生する 千葉では急な増水で死者も出た 北陸3県の収穫間近の田は水没した 天を仰いでもただ非情の雨は止まない どんなに警戒しても被害は未然には防げない せめて人命を守るしかないのか   人手がいない 7 月 28 日の令和 8 年熊本地震は特定非常災害として指定された 9月4日高市総理は官邸で第1回熊本地震非常災害復旧復興本部を開催した その間千葉・北陸・青森と立て続きに豪雨災害が続く 官邸のゴキブリは退治されたのかようやく復興本部が開かれた 被災した家屋の罹災届や高齢者の安否確認はいまも各地で続く 事務処理する職員も健康管理する保健師も奮闘する 片付けのボランティアも不足する 迅速に進まぬことに被災者は我慢と諦念を強いられる AI では処理しきれない事態は人の手を要する   人手が足りない 災害が起これば自衛隊の派遣を要請する 信頼度は高く国土防衛の任をつぶさに見る だが災害救援隊ではない 有事を想定する防衛費をいくら膨らませても 人材が確保できなければ万事休すだ 命がけでの専守防衛を求めるには憲法が壁になる 合憲か改正か躍起になって進めるだろう しかしなり手は果たしているのか   人手が足りない 海外からの労働力に依存した 8 月北海道京極町の町議が絡む農場で虐待事件が明るみになった 特定技能の在留資格で働...

どこまで邪悪に

人はどこまで邪悪になれるのか   死を恐れる老いた者は 他人の死には心動かず ひたすら虐殺を命じる   死にゆく者たちは 他人の死に己を重ねる 理不尽な運命に憤る   死に怯える老いた者は 他人の死を弄ぶ 殺戮の爆撃を命じる   死にゆく者たちは 他人の死に己を見る 赦されぬ殺戮に抗う         死に敏感な老いた者は 他人死には鈍感を装う 面子にかけて壊滅を命じる   死にゆく者たちは 他人の死に誓う      さらに復讐の念を抱く   死に逆らう老いた者は 他人の死に勝利の旗を振る 歴史に名を残せと命じる   死にゆく者たちは 他人の死と共にある 殺意を子に委ねる   死を避けたい老いた者は 他人の死に無関心になる 乾いた心が冷酷に染まる   死に絶える者たちは 子らの死に落涙する 明日への扉は拒絶されたか   〔 2026 年 9 月 2 日書き下ろし。理不尽な者たちの邪悪さが明日の命さえ奪い続ける〕 An English version of my Poem in “kokorookinaku2.blogspot.com”

AIは待ってはくれない

学習指導要領の改訂案が出た AI( 人工知能 ) を生かした深く柔軟な学びへの深化 学校の裁量の拡大と時間割の弾力化 2030 年度以降小中高で順次実施される   生成 AI の進歩は著しい ChatGPT や Gemini への依存も高まる 1 年と言わず機能は格段に高度化する   ChatGPT を初期の頃から利用した 詩の論評は数段深化してきている 対話もデーターの蓄積から論点を引き出す 当初は指示なく添削するという横暴さに辟易した 断固拒否する AI を育てるという気構えが重要だ   一転して若者たちの問題がクローズアップされる 相談相手に乏しい悩める者のサポート役 自殺願望の者への優しい同意 恋愛相手にするくらいの感情移入 大学のレポートや論文の執筆 SNS や LINE での情報発信の危うさ ファクトチェック力の低下 だからこそ AI を学ばねばならない時が来たと   問題は AI の深化に教育に携わる者の能力が追いつくか 研修しました程度では立ち行かない 教材会社はいち早く AI の利活用を教材化するだろう コロナ禍でデジタル化が進んだ成果は教材会社である 学校現場で教材を開発するだけの余録などあるはずもない ましてやここの教員にその能力を求めることもあり得ない   教員の過重な労働が問われてきた 待遇改善は実を結ばず教員不足は深刻化する 精神疾患やリタイヤも増え続ける 追い打ちをかけるような教育改革が始まる 教員の指導力の低下も言われて久しい 多様な個々のニーズに合わせられないのも事実だ 課題を持つ子への個別カリキュラムなど立てられるのか   美しい絵面は眺めているだけでいい 現場に持ち込むと深刻になる 一定の範囲内で教科ごとに授業時間数を増減する 果たして何を持って時間数を増減させるのか その仕組みづくりそのものへの懸念が湧く 学校毎に教育課程が異なる状況が生まれる 易きに流れるのが学校という保守の本質なのだ 教員の能力は高くはない そこに過重の期待と負担を強いていくだろう 子を学校から守る為に塾が...