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縮充の社会へ

エッセンシャルワーカーを担う人材が枯渇してゆく アルバイトやパートでは追いつかない そもそもの労働力人口が縮小してゆく   命や暮らしに直結する労働力が枯渇してゆく 介護福祉士も看護師も数を頼りの世界だ そもそも想定された縮小は早まっただけだ   働き方の改革は好転せず現場が枯渇してゆく 働けど暮らしは楽ならずと嘆くだけか そもそもなぜ働くのか生きがいが縮小する   縮小する社会への対応策は枯渇するのか わかりきった近未来へのビジョンが貧しい そもそも目先のことしか眼中になかっただけだ   縮こまることを楽観した暮らしは枯渇するしかない ヤバいぞと叫んだだけでは不安を増長するだけだ そもそも考え方を 180 度転換するしかない   縮こまっているだけの不作為は枯渇させよう いかに充実を企てるのかが真剣に考えよう そもそも人材に頼りすぎたツケを払う時だ   縮小の中で何かを充たす縮充への思索を枯渇させてはならない 命と暮らしを人任せにした泣き言は無用だ そもそも経済主義こそ見直さねば立ち行かぬ 〔 2025 年 12 月 23 日書き下ろし。是非読んでいただきたい。改めて再掲する。労働政策研究・研修機構によると、労働力人口は 2022 年の 6902 万人から 40 年に向けて最大で 900 万人減ると見込まれる。事実を把握する〕  

棄てきれぬ楽観

どんなに悲惨な時代でも光明がさした 人は生きる覚悟を棄てなかった 救済を求めて光に導かれる 何かが変わると信じるしかなかった そっと誰かの手が差し伸べられる 果たして救われたのであろうか   どんなに阿鼻叫喚の地獄にも光明はさした 人は哀しみの淵から這い上がる 漆黒の闇の中に照らす一筋の光に導かれる 何かが変わる予感を頼るしかなかった そっと囁(ささや)かれる言葉に引かれた 果たして生き地獄から解かれたのであろうか   どんなに凄惨な世界でも光明はさした 人は善を失わない限り立ち向かう 悪徳が牛耳る独善の世界こそ光に導かれる 何かが変わらなければ許さぬと拳を握る そっと悪業の行き着く先を予見した 果たして善の抗いは決着を見たのであろうか   どんなに知見に優れていても光明はさす 人は与えられた能力を世と人にために使う 問題を解決するに必要な知恵と技は光に導かれる 何かがすぐには変わらなくとも力を尽くす そっと生成 AI が思索のフォローをする 果たして AI は人の叡智に対立するのであろうか   どんなに幸せな境遇でも光明はさした 人は不幸を知るゆえに正しく生きる 欲望との葛藤に屈することなく光に導かれる 何かが変わるのは不幸に陥った時である そっと手が添えられてぬくもりを感じた 果たして佳き人との出会いに幸せを見つけたであろうか   〔 2025 年 12 月 29 日書き下ろし。今年の書き納め。光明はきっとさす〕

世相いろは歌留多

【い】いきり立つ 中国尻目に 支持伸ばす  【ろ】ロシアには 正義もクソも 同レベル 【は】初物に 目のない気質 日本人 【+は】 溌剌と はたらけ号令 過労死に  【に】二度とない 戦争幻想 囃す者  【ほ】ホントとも 噓とも言える  SNS  【へ】屁屁屁屁と 蔦重あやかり 世を笑い 【と】トランプの 言動老化 支持劣化 【ち】ちぐはぐな 政治資金も むやむやに 【り】利にさとい 生き残るには これ必須 【ぬ】盗人と 統一教会 見間違え 【る】累々と 屍続く 戦場下 【を】をがなくば日本語薄く 通信語 【わ】分かち合い 金持ちだけの 一人勝ち 【か】カモになる 喜びの後に かもられる 【よ】読めぬ先 作り笑いが 高笑い 【た】ただ漏れて サイバー攻撃 人質戦 【れ】連覇には 大リーガーの 宇宙人 【そ】そこそこの 暮らしを叩く 物価高 【つ】積もるのは 国債発行 民負債 【ね】願わくば 地球のいのち 長らえと 【な】流れゆく 時代の垢も 忘れ去る 【ら】楽をする 労働意欲も 金次第 【む】無理せずに 何をかすべき 事もなし 【う】恨めしく 無差別に刺す 異常犯 【ゐ】癒やされぬ 群れなす人に 身を護る 【の】野放しに 手堅く不満 票にする 【お】おいそれと 変わらぬ土壌 口先も 【く】苦労した 何もせずとも 票集め 【や】大和では 客層変わり 不平減り 【ま】真っ当に 暮らすことさえ 出来ぬ世に 【け】けんか腰 脅しにひれ伏す 占領地 【ふ】不服とは 言えぬ交渉 ウクライナ 【こ】狡猾に ファースト広めて 貪る利 【え】越境は 不可侵ならず 勝てばいい 【て】手に汗を  TV 観戦 老いてこそ 【あ】明日こそと 思いは挫け 歯ぎしりす 【さ】さなえとは 若き乙女と 見間違え 【き】気構えて 望みし討論 実もならず 【ゆ】夢持てと 言った先から 夢を喰う 【め】芽も出せぬ 世に不浄の 種ばかり 【み】見てくれで 老いる姿の 痛ましさ 【し】信念も なき者たちが 税を喰う 【ゑ】ゑびす顔 気色の悪さに テレビ消す 【ひ】品格を 求められるは 民草か 【も】もしもとは 防災意識 日常に 【せ】背伸びせず わきまえてこそ 無事なるか 【す】すぐそこに 新年迎え  ん と唸る     〔 2025 年 12 月 29 日書き下ろし。今年の世相をいろは歌留多...

正しいのだから

日本語の表現としてどうかな 正しいのだから でもあえて使おう きっと正しいのだから   不正を隠蔽(かく)す 正しいのではない 正しくはないのだ それでも正しいのだからと言い張る   悪行を正当化する 正しいと言い続ける 決して正しくはない それでも正しいのだからとされていく   虚言を真実にすり替える 正しいと噓を続ける 誰が聞いても正しくはない それでも正しいのだからと押し通す   妄信を正しく利用される 正しいと信じ込ませる 醒めた者には正しくはない それでも正しいのだからと身構える   虚構に真実味を足す 正しいと思い込ませる 操られるからには正しくはない それでも正しいのだからと庇(かば)う   裏切られたと忿怒(ふんど)した 正しいことは何もなかった 暴かれた事実に驚愕した それでも正しいのだからと救いを求めた 〔 2025 年 12 月 28 日書き下ろし。プロパガンダで洗脳された者たちの末路か〕

心ならずも

ひとは不本意を引き受ける 仕方ないと受け止める なぜって そうするのが不都合ではないしょ   ひとは不承知でも引き受ける      渋々でも顔には出さない なぜって そうすれば波風が立たないしょ   ひとは不満でもうまく使われる 納得しなくてもしてしまう なぜって そうして世間はまわるっしょ   ひとはやもえず引き受ける やるしかないから否応なしだ なぜって そうしなければ助けられないしょ   ひとは不平を言わず引き受ける 他に頼れないと知っている なぜって そうすれば少し楽になるしょ   ひとは人の良さを呑み込む 心ならずもやるべきことがある なぜって それが相身互いってことでしょ   〔 2025 年 12 月 28 日書き下ろし。心ならずもそのことの積み重ねが徳になる〕

落ちこぼれた子

落ちこぼれは自らこぼれるのか 努力云々よりもこぼれるしかないのか   落ちこぼれというレッテルは剥がれない 誰が落ちこぼれとレッテルを貼ったのか   学校はこうして篩(ふるい)にかける 社会はこうした格差を容認する   落ちこぼしは誰がそうするのか 格付けされた成績でこぼすしかないのか   落ちこぼしは意図的にこぼす結果だ 誰がこぼしても子らは文句すら言えない   学校はこうしてカーストを維持する 社会はこうした風潮に異論すらない   初っぱなで学ぶことへの嫌悪感を抱かされる 落ちこぼれたら普通の成績にはなれない   得手不得手は平均化され個性は埋没する 落ちこぼされたら冷ややかに遇せられる   学校はこうして学力信仰を維持する 社会はこうした評価に疑義を抱く   落ちこぼれた子は登校を拒否する 落ちこぼした方は成績不良で処理する   落ちこぼれた子らは劣等感に苛(さいな)まれる 落ちこぼした方は当たり前だと何の痛みも生じない   学校はこうしたマニュアルに沿って対応する 社会はこうした事実にようやく気づき始めた   事実とは何か 子らの自死 子らの尊厳性すら護れぬ   自死のそもそものきっかけは何か 追い詰めたのは誰か 傍観してきた社会も問われる   〔 2025 年 12 月 27 日書き下ろし。爪弾きされていく子らへの償いを私もしなければならない〕

青と赤

冷静沈着にはほど遠い 理は圧されて情感に傾く 厄介事はこうして引き受ける   他人事だと思っていた 情がわくと理は沈黙する 降りかかってきては迷う   判断は的確だと推した 情の脆(もろ)さを克服した 自信に入り込む不安を知る   公平だと考えた 決まりに沿って見極めた 不利益を被(こうむ)る悲哀にいた   憤りが怒りになった 怨みは心根を汚す 諫める小さな声が恕(じょ)だった   青と赤の濃淡に揺らぐ 青に偏れば冷たさを感受する 赤を纏えば識見を放棄する そのバランスに人間の凄みを見る   〔 2025 年 12 月 27 日書き下ろし。青と赤のバランスにいつも悩む〕

群像

なぜ優しいのか なぜ優しくせねばならぬのか   一人では生きられぬ だたそれだけのことか 乳飲み子は峻別する すでに優しさの本質を 学ぶのではなく感受する 人であることの証を示す   なぜ幸せを求めるのか なぜ幸せにならねばならぬのか   一人ではあり得ぬ ただそれだけのことか 乳飲み子はそこにいる すでに幸せの本質に 包まって抱かれる いのちのぬくもりを伝える   なぜ汚れてゆくのか なぜ汚されていかねばならぬのか   一人では育ち得ぬ ただそれだけのことか 乳飲み子に心を見透かれる 無垢な心の本質に 呼び戻されて涙する 慈しみの深さを覚らす   なぜ弱いのか なぜ弱いといけないのか   一人では立ち行かぬ ただそれだけのことか 乳飲み子は身体を預ける 生きるための本質 群像に見る躍動に導く 弱きゆえに共生を求める   〔 2025 年 12 月 26 日書き下ろし。群像という言葉に導かれた〕

大丈夫って

できない やれない また笑われる 大丈夫だよ そう言われると 余計に落ち込む   やればできるさ あきらめないで 大丈夫だよ そう言われても やるのはボクだよ   失敗はだれでもするさ こわがらないで 大丈夫だよ そう言われても いつもドジを踏む   最初から決めつけるの それなら何も変わらない 大丈夫 そう言われても なかなか踏ん切りが付かない   そうだよね キミのいうとおりだ 大丈夫って そう言われても 信じられないよね   ボクも不安を持っている でもやるしかない 大丈夫って キミだけの大丈夫じゃない ボクも自分に言い聞かせてるのさ   苦手なこともあるよね 得意なこともきっとある 大丈夫って そう言うのは キミと一緒に悩む言葉さ   〔 2025 年 12 月 25 日書き下ろし。大丈夫っていい言葉だ〕

貧しさゆえに

貧しさゆえに 父も母もよく働いた 母の厳しさと優しさが 心を貧しくしなかった 父の寡黙と男気が 心の貧しさを鍛えた   ひもじさゆえに 父も母も身を粉にした 母は子らに献身した 子らは明るさに包まれていた 父は鉄の火を浴びていた 子らは厳しい仕事を思い描いた ひもじさは働く尊さを教えた   卑しさゆえに 父も母も勉学を励ました 母は高等小学校卒だった 子らに戦時中の生き様を語った 父は旧制中学 3 年で中退した 子らに予科練のことは一切話さなかった 卑しさは向学心を植え付けていた   人の良さゆえに 父も母も人に情けをかけていた 母は苦しみを知るだけに手を差し伸べた 子らは包容力の中で健やかだった 父は水害の夜家には戻らなかった 子らは泥水のなか救助していたと後日知った 人の良さはボランタリーな生き方として継承した   凡人なるがゆえに 父も母もただの人だった 母は我慢強く子育てした 子らは涙する母を慰めた 父は知的で情感豊かな本心を隠した 子らは恥辱を味わった青春を知らなかった 凡人なるがゆえに偉ぶることもなかった   悲しさゆえに 父も母もいつまでも忘れなかった 母は妹の命日をいつも悔やんだ 子らは 50 周忌を終えたいまも供養する 父はすぐにバイクを棄てた 子らは「努力だ」と娘に宛てた直筆を悼碑に刻んだ 悲しさゆえの報われぬ深さをいまも忘れない   生きているゆえに 父も母も生き続ける 母は人懐っこい笑顔で語りかける 子らは母をいまも愛しむ 父は三船敏郎もどきいい男だった   子らは父のダンディーさをいまも懐かしむ 生きているゆえに慕情を熱くする   〔 2025 年 12 月 23 日書き下ろし。いつまでも父母を慕う〕

終活する

まだ早いと曖昧にする まだ若いと拒絶する 終活は時間の問題か   まだやり直せると放置する まだ現役と豪語する 終活は他人事の認識か   まだ持続すると思い込む まだ明晰だと安堵する 終活は知欲の強弱か   まだ健康だと言い聞かせる まだ判断出来ると買い被る 終活は自覚の是非か   まだ未整理と先送りする まだし残しがあると弁解する 終活は締め切りの有無か   まだ手が付けられぬと諦める まだこのままにと拒絶する 終活は限界までの耐性か   まだという思いが優先する まだという言葉が優位する 終活は目前まで気配を消す   「 2025 年 12 月 23 日書き下ろし。終活の時に入ったと知ってはいるが、拒む自分を知る」

詩集「子どもと生きるを問う」

詩集「子どもと生きるを問う」   子どもを変えようとしない 関係を壊さない言葉が、ここにある 教えない。急がせない ただ、そばに立つ 子どもと生きるための言葉が、ここにある   その 1  心の兆候   「見えそうで見えない」   霞(かすみ)がかかる 見えていたつもりが霞んでゆく なぜか不安だけが取り残された   靄(もや)が広がった おぼろげにまだ見えそうだ なぜか不吉な予感がした   霧が覆った 視野が徐々に塞がれてゆく なぜか思考が停止した   雨が強くなった 暗転の空に滝が生まれた なぜか捨て身を晒した   晴れるのを待つしかない 果たして頭を上げることができるのか なぜか悔しさがこみ上げた   先の見えそうで見えない世の中に 憤りの拳を握るしかなかった 希望さえ見出せぬ世の中に 悲痛な声を上げるしかなかった 軽率な言葉の世の中に 真意を求める拳は下ろすしかなかった     「話せない子」   せっつかれても いまの気持ちを言葉にできない 歯がゆくてどうしよう   話そうにも 言葉がすぐには出てこない 焦るだけで息を吐く   話したくても わかってくれるかどうか 心配が先に出る   聞いてあげるよと 次から次と質問ばかり 考えがおぼつかない   言いたいことが自棄(やけ)になる 気持ちがなえてしまって もうどうでもよくなった   肝心なときに話せない子だね ちゃんと考えをまとめなさい 手のかかる面倒くさい子となる   話したいのはさ こう考えているよってことを知ってもらいたかった こうしたいってことをわかってもらいたかった こうしたらってことを一緒に考えてほしかった   黙って聞いてくれるだけでよかった 言葉足らずでもわかってくれると思った 話したいって思ったのにうまくいかなかった ...