ベテラン教師の悔い

ベテラン教師の心は思いっきり揺さぶられた

模擬授業で受けた衝撃は強烈だった

子どもたちの顔が浮かんだ

 

ベテラン教師はもっと学びたかった

このまま終わることにやりきれさが残った

子どもがいる教室に帰るには荷が勝ちすぎた

 

ベテラン教師は後悔した

なぜこんな大事なことを疎かにしてきたのか

なぜ子どもたちに平然として教えてきたのか

 

ベテラン教師は素直だった

自らの実践に向き合った

子どもとの関わりを振り返った

 

ベテラン教師は実直だった

自らの実践の重たい誤りに気がついた

子どもとの向き合い方に問題を見つけた

 

ベテラン教師は認知した

自らのつまずきの根っこを知った

子どもを理解したつもりが問題だった

 

ベテラン教師は覚知した

自らの教師としての資質を疑った

子どもへフィルターをかけたのは事実だった

 

ベテラン教師は不安になった

今までの実践が否定された気分だった

子どもからの信頼が崩れそうな気分だった

 

ベテラン教師は揺れた

実践を客観的に評価されることはなかった

子どもからも慕われていると思ってきた

 

ベテラン教師は覚醒した

あり方を正すことに向き合う自分がいた

子どもに正直になりたい自分が嬉しかった

 

ベテラン教師には明日がある

自らを鍛える教室がある

子どもと学び合う場がある

 

ベテラン教師の感性は豊かだった

感じて動くことに躊躇がなかった

子どもと共に育ちたいおもいがあった

 

ベテラン教師のおもいは確かになった

福祉と教育の根幹を考え直す機会を受け入れた

子どもとの出会いを粗末にしてはならない

 

福祉は共育力を高めてゆく

子どもは育てられそして自ら育つ

教師もまた子どもに育てられ自ら育つ

福祉は人間としてのありようを問う

いまを生きる子どもに謙虚に向き合う

ベテラン教師だからこそ福祉の学びの怖さを知る

 

20221116日書き下ろし。間違えて原稿を消去し書き直した。最初の原稿の感覚の方がよいと思いつつ書き終える。福祉と教育に関わる模擬授業をした。体験したベテラン教師の意識の変化を想像する]

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