鉛筆の世界
鉛筆を削る静けさよ
刃先の芯が尖り出す
鉛筆を握る喜びよ
指に書きたいおもいが伝わる
鉛筆で書き出す楽しさよ
おもいが文字に表れてゆく
鉛筆で書く文字のやさしさよ
つながる言葉が丸くなる
鉛筆が走り出す驚きよ
下手な文字が空白を埋めてゆく
鉛筆が記す懐かしさよ
稚拙な文が味わいを醸す
一本の鉛筆が語り出す
幼き日に戻るタイムマシンの如く
一本の鉛筆が生み出す
内心の自由と思考の確かめの如く
一本の鉛筆が世界を描く
想像と創造へと導くが如く
[2023年4月19日書き下ろし。机上の整理をした。筆立てに鉛筆が一本。久しぶりに握った。芯をカッターでといだ。懐かしさがこみ上げてきた]