旅の支度
4年ぶりの内地での仕事
明後日新千歳から飛ぶ
空港は観光客で混み合っていることだろう
荷物の預かり手続きはしない
長蛇の列に並ぶのが苦手だから
いつもキャリーバッグを機内に持ち込む
2泊3日の荷物は2つに分けた
夏は着替えも軽いから布袋にまとめた
パソコンは持たずiPadだけにした
研修資料と必携グッズそして読み残しの本
使い慣れたバックパックに納めた
暑さ対策に扇子を一本入れておく
内地での30度を超した集中講義を想い出す
いつもあせもにも悩まされた
日数もあり資料だけでも重たかった
講座だけなら身軽に動ける
仕事人間の性なのか観光はしない
ひとりで巡るのはつまらない
講座をシミュレーションしながらチェックをする
思いつくまま引き出しから事例を取り出しメモする
参加者の反応に臨機応変に対応する準備を怠らない
旅の支度はまだ終わらない
何度もしてきた仕事でも決して慣れてはならない
初めて出会う人への敬意を込めて万全を期す
講座が終わったときにインパクトを与えたい
果たして共感と納得をしていただけるのか
仕事への感謝と期待を裏切らぬよう心する
明日もまた終わりのない旅の支度に精を出す
〔2023年7月12日書き下ろし。全国や全道で40年に渡ってしてきたボランティア講座。いつも身の引き締まる思いで、手元に資料のカードを置きながら進めてきた。自作の詩を教材にしたオリジナルの講座に手応えを感じたい〕