虚と実の狭間に
歴史は権力を正当化する
虚実に翻弄され善悪が問われる
時代に改変され正否が問われる
歴史は敗者を嘲り葬る
虚実は常に勝者の手にある
時代を変革した実績を手にする
歴史は民族を奮い立たせる
虚実にまみれた史実を信ずる
時代を経ても憎悪をかき立てる
歴史は欲望の坩堝と化す
虚実は血に塗り替えられる
時代は常に無力な民を蹂躙する
歴史は信仰を欺く
虚実は神を利用し崇める
時代は歪んだドグマに導かれる
歴史は史実の価値にある
虚実を暴くことを妨げられる
時代は閉塞し明日を照らす光を失う
歴史は繰り返す
虚実は闘争の闇に紛れる
時代は人間の業を記す歴史となる
[2023年11月14日書き下ろし。虚実を切り分けできない現代の闇を歴史はどう記するのか]