朗読は音楽
坂本龍一が吉永小百合に語った
「朗読も音楽です」
「固く閉ざした心を開くのは音楽や朗読や映画などの芸術だ」と
自作の詩を朗読する
おもいを語る
時に言葉に強弱や高低を加える
語彙と語彙の間を取る
柔らかな旋律
強く響く旋律
悲哀がこぼれる旋律
楽しげで明るい旋律
声の質と滑舌の悪さを戒める
詩に溺れず感情に委ねてはならない
一つ一つの言葉を丁寧に表現する
朗読は表現者の人間性を突きつける
自由自在に奏でる一人舞台
詩のテーマに迫る思考と感性の調和
聴衆との間に架ける心の通い路
共鳴と共感の空間の創造
芸術にはほど遠い
朗読を音楽であることが嬉しい
謳うことは歌うことなのだ
詩は音楽なのだ
謳うことに恥じらうことなく堂々と
詩を描くことの感受性を生き生きと
曲想を演じることに悠々と
一歩前に
[2024年2月26日書き下ろし。吉永小百合の故坂本龍一を語った記事に見つけた言葉。朗読は音楽である。朗読の意味と役目を見出した。だから一歩前に]