天狗になる

偉くなったと思った

指示命令の言葉がきつかった

仕事ののろいのは許されなかった

天狗は癇癪を起こした

 

偉くなった証が欲しかった

何でも言うことを聞くと思った

子どものようにはしゃいだ

天狗はガキだった

 

偉くなった気分が好きだった

誰でも言ったことに逆らえないと思った

電話一本で飛んできた

天狗は鼻が高かった

 

偉くなってヒートアップした

みんなとは違う特権を持ったと思った

些細なことでも誰からとなく絡んだ

天狗は面白がった

 

偉いところを見られてしまった

当たり前のことをしているつもりだった

人格の欠片もないふるまいだった

天狗だから人間ではなかった

 

偉い目にあったことを後悔した

YouTubeや文春砲で高圧な態度が暴露された

釈明に追われながら保身に走った

天狗はみすぼらしい普通の人間になる

 

偉いやつほど身に覚えがある

天狗になった気分は忘れられない

ようやく勘違いして天狗になったことを自覚する

天狗は鼻を折られる日の近いことを感づき始めた


[2024414日書き下ろし。冷や汗をかきながら言い訳する天狗は、恥ずかしさを知らぬ。保身だけがモチベーション。隠匿したい事実がこれからも公になる]


このブログの人気の投稿

寂しきかな

たしなめる

わたしっていったい

赦し

雪遊び中止