寂寞として
地球は80億以上の人間で溢れている
いま1年に6千万人が亡くなり1億4千万人が産まれる
八階の中にどれだけ人間として幸せだと言えるのだろうか
世界は破壊の中にいる
地球は悲鳴を上げ大地を揺るがす
想像を絶する甚大な破壊力を刻む
地球温暖化は異常気象が通常化する
大地は涸れ飢餓地帯に誘因する
核利用は善悪の微妙なバランスを崩す
核兵器での抑制は幻想でしかない
世界は喧噪の中にある
虚偽の情報の洪水に溺れる
真実を見極める能力は低下する
戦火の情報の嵐に見舞われる
悪魂の独裁者は幼子を死神に捧げる
民主主義の根幹は否定され続ける
憎悪に塗り替えられて正義は朽ちる
政治家の倫理観は汚れ地に落ちる
群衆は狂気の選択に躊躇することはない
世界は滅亡の中にある
溢れた人類は自然淘汰の道に向かう
資本主義で失った人の道は寸断される
地球環境は劣悪になり保全の道は為す術もない
持続可能な取り組みは挫折の道を前に立ち止まる
地球の小さな生命体が生き残る
いつか寂寞とした世界が再現される
※寂寞(せきばく)静かでひっそりとしているさま
[2024年4月21日書き下ろし。寂寞とした地球世界をふと想像した]