感謝と尊敬を
いつか立ち上がれぬ日が来るだろう
喧嘩を懐かしむ日もきっと来るだろう
身籠もって命を抱いた日は忘れることはない
ずっとこのままいたいと思う日はいつだったろう
想い出を語る写真を見る日はそう遠くはないだろう
世の中のうつろいに身を任す日はいつになるだろう
出会いが必然であると信じるに足る仕合わせがある
ただ心労をかけた日々は消しさることはできない
不確かな先行きに不安を抱きつつ運命に身を委ねる
理由(わけ)もなく喪失を憂うのはなぜだろう
宿命と受け入れるにはまだ意識がうつろのままだ
いつかの日を身近に感じるにはまだ早いと否定する
共に生きる喜びを享受するいまこそ仕合わせか
妻への感謝と尊敬の念は一層強まり有り難い限りだ
子と孫へのバースデーメッセージは希望に感謝を添える
連れそう伴侶との半世紀を祝う
健康であることに安堵しつついたわる日々が続く
二人で紡いでいる人生はいまだ道半ばと前を向く
[2024年4月29日書き下ろし。結婚記念日に記す]