札幌市私立幼稚園教育研究大会発寒にこりんこども園レポート1

27日妻の誕生日だった

この日札幌市私立幼稚園教育研究大会が開催された

市内20カ所を会場に午前の公開保育と午後からの講演会等が行われた

 

発寒にこりんこども園の吉村幸子園長に招聘され朝から公開保育を参観する

「夢に向かって…」~子どもたちが存分にあそび、一人ひとりの個性や長所が発揮できる援助を考えたい~

大勢のいろいろなタイプの友だちと関わる中でお互いを認め合い、切磋琢磨して育ちあったり、相手を思いやって優しく接したり、大人数ならではのたくましさを活かして、たくさんのことを体験、経験しながら豊かな感性を育み、夢に向かって力強く生きてほしいという願いがこめられていた

 

年少児、年中児、年長児の縦割り保育がここの園の保育形態の特徴になっている

兄弟チームという異年齢のチームを編成した保育に長年取り組んできた

兄弟チームの中で年上の子が年下の子の面倒を見て絆を深め、力強さや優しさが育まれるようにと年間の指導計画に位置づけた活動である

1回程度の活動でゲームや創作などを通して交流やつながりを深める

夏祭りやハロウィーン、雪中運動会やドッジボール、お別れ会が行われる

年度末にはこの園の特徴でもある子どもの笑顔満載の情報紙兄弟だよりが発行される

先の運動会の様子を撮った写真が教室や廊下に所狭しと飾られているのが目につく

 

公開は5つのチームがそれぞれの活動を紹介した

手作りの小道具を使ったゲームや身体を思いっきり使ったゲーム、そして絵本を題材にした創作活動など多様だ

初めて見る幼児らの活動に目を細めながら制限時間40分をフルに使って動いた

終わりの時間が来て各自の教室に戻るときに歩行に支障がある子に寄り添い手を貸す子の様子を垣間見た

入園時歩くことも出来なかった子はここでつかまり立ち出来るようになった

みんなと同じように歩きたいという強いおもいが突き動かしたのだろうか

さらに誰かの手を借りると歩くこともできるようになったという

運動会でも彼のそんな姿を見て強く心に残った

特定な子が補助の手を貸すのではなく誰ともなく手を貸すという

障がいのある子をそのまま受け止めサポートすることの当たり前を見せられた

ここの子らには差別や偏見が芽吹く余地などまったくない

異年齢集団の活動は認定こども園であるがゆえの運用の難しさもある

各園の実情は承知していないが取り入れるには簡単にはいかない事情があるようだ

参加者の感想には取り組みへの高い評価や先生方への賞賛が多くあったことも頷ける

それだけ子どもの成長の可能性を示唆する取り組みだったと想像する

 

午後からは依頼された参加者とのワークショップの時間となった

園の先生方も含め58名の参加者を12のグループに分けた

車座になって膝をつき合わせるような狭い空間で熱い語り合いが始まる

2時間という時間はあっという間でしかないことを知らされるだろう

対象と内容は違うが、ここ1週間余で同様のワークショップを2回してきた

民生委員を対象としたもので手練れた研修だったが時間は4時間をかけた

幼稚園の先生方を対象の研修は初めてで少しワクワクしていた

手法は自作の詩を教材にしたグループワークを体験してもらう

この3ヶ月ほどかけて試作した詩を吉村園長や佐藤亜美副園長に吟味してもらった

経験値の少ない保育の世界に部外者の詩がどれだけ通用するかは未知数だ

二人の助言を受けながら友人の保育経験者にも相談しつつ詩集を編纂した

保育に関わる私の存在を確かめる~詩編を教材に子どもと向き合う“わたし”を考える

詩集『幼子の瞳に魅入られて』(44の詩編)がテキストとして提供された

 

はじめになぜこのような詩編を用いたワークショップをするのか

新任の民生委員への研修の経緯と反響そして5年間にかかった経費を紹介した

日本では唯一無二の研修スタイルに戸惑う参加者は多い

配布されたテキストに興味を示したとしてもそれがどう使われるのか

皆目見当もつかず研修への不安を抱く参加者も少なくは

ワークショップのすすめるガイダンスに入りメンバーの役割を決めた

グループワークをする際の簡単なルールも説明した

4人から5人のグループで自己紹介からスタートした

会場は堰を切ったようにエネルギッシュな声が満ち始めた

 

2024928日書き下ろし。初めての保育現場での研修会。自作の詩が先生方に受け止められ琴線に触れることができるのか。準備に3ヶ月かけたワークショップが始まった〕

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