手が止まる
この2日間
詩作の手が止まった
詩編は頓挫したまま放置された
1つは幼子の泣き顔にフォーカスした
なぜか情け容赦なく命を奪われる子の顔が浮かぶ
明るい情景を想起する詩は挫折した
2つは不確実な時代に生きることを模索した
なぜか書き出すと焦点ボケで思考が停止した
不確実さは詩作そのものだった
3つはウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領の逝去だった
なぜか哀悼の言葉につまずき深い悲哀が沈黙させた
彼の生き方に感銘して大学で講義したことを懐かしんだ
依頼されていた原稿は今朝添削を終えた
書き出してから10日間もかかってしまった
締め切りに追われたせいだと弁解する
思索の感度が鈍ってきたのか
言葉に詰まり思索を中断する
詭弁を弄することへの反動か
いまの心境を書き残す
テーマと向き合うことへの躊躇(ためら)いが原因だ
ここからしかリスタートはない
〔2025年5月18日書き下ろし。詩編への愛着を感じながらも、書くことに躊躇する自分に戸惑う〕