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6月, 2024の投稿を表示しています

いじめと自死との因果関係

2022 年旭川市教委の当初の第三者委員会の報告 いじめを認定しつつ自死との因果関係を不明とした 市教委や学校の言い分を尊重した偏った調査方法も批判された 遺族は不服を申し立て世論の風も吹き委再調査委員会が設置された 24 年 3 月を目処にした調査結果の報告はようやく1年半後の今日になった   「いじめ被害がトラウマ的な経験としてフラッシュバックやタイムスリップ現象につながり、その症状も長期にわたって繰り返された。その結果、恐怖感情、自責感、自尊感情の著しい低下、孤立無援感などが続き、当該生徒にサポートはなされたもののこれを癒やすに至らなかった…以上からいじめ被害が当該生徒の自殺の主たる原因であった可能性が高く、いじめ被害が存在しなければ、当該生徒の自殺は起こらなかった」( STV ニュース)   第三者機関としての委員会の権威が揺らぎ始める日となった 専門家と称する人たちを招聘して行政が立ち上げる 旭川の当初の委員会の運営は妥当でないがゆえに再調査委員会が設置された さらに黒塗りではない報告書が漏洩して先週物議を醸した( Blog 「正義をかざす」) 真っ当な調査も管理も出来ない市への不信感はいまも燻っていた   過去全国で実施された第三委員会の報告のあり方に一石を投じたのは確かだ グレーゾーンだった「不明」が「可能性」に言及した 不明なら自死に至らしめた責任の所在は曖昧にされ追及を逃れる 学校も市教委も形骸化が予想されるいじめ防止対策にシフトするだけだった 理不尽に子どもを自死に追い詰めた原因を曖昧にされたまま飲み込んだ   トラウマ的なフラッシュバックやタイムスリップ現象の長期化と繰り返し 恐怖感情・自責感・自尊感情の著しい低下と孤立無援感 追い詰められた子どもの心理状況が明らかにされた 自死の原因の可能性との推論の域は出ない しかしいじめ被害がなければ自死は起こらなかったと断定した 廣瀬爽彩さんの悲痛な心の一端を想像する   学校はいじめという犯罪を軽視してはならない 指導という名の下に解決したと思い込んではならない サポートの名の下に癒やされた勘違いしてはならない いじめられている子の心情...

研修への思い込み

社会問題を起こす 教育でも福祉でも再発防止策を練る 意識改革と意識啓発を目的に研修をする 世間は研修に効果があると信じる      果たして意識変革はなったのか 本当に研修プログラムは有効だったのか 世間を欺く再発防止のパフォーマンス   果たして再発しないと信じられるのか 本当に参加者は理解し抑制しえるのか 世間の注目をそらす有効手段の研修実施   果たして腐った性根は変えられるのか 本当に性欲や差別意識は容易に変えられるのか  世間の関心を薄めるだけの打算的な慣習   果たして研修をすれば自覚を促し防止できるのか 本当に思い込みだけで批判を和らげられるのか 世間の評価は研修をするだけで収まる事実   果たして簡単に意識が変わる研修プログラムがあるのだろうか 本当に容易に意識を変える研修プログラムで洗脳されるのだろうか 世間の疑問は変容を促す怖い研修効果への懐疑   〔 2024 年 6 月 30 日書き下ろし。不祥事が起こり、社会的な問題となったときに必ず「研修」という言葉がマスコミに散見される。その研修への信頼は誰がどう評価するのか〕  

心を労る

涙することもある 悲しみにくれたこともある 耐えがたい運命に抗うしかなかった   熱き心に宿る豊かな包容力 繋がる心に見せる厚き信頼力 恋する心に託す愛しき情感力   燦然といのちの光を放ついま 終わりある人生の岐路に立つ 咲く花の散る刻を慈しむ 悟りつくいま在ることを喜ぶ 笑みを絶やさず仕合わせを享受する 共に生きることに心を砕く 力の限りまごころを尽くす   長寿を慶びつつ介護の覚悟を決めた まだ先と思いつつ現実は容赦なく迫る 心労は心を労ると読み替えて逞しく挑む   〔 2024 年 6 月 30 日書き下ろし。親の老いと向き合い共に歩む人たちへの応援歌〕

宇宙の鼓動

さりげない言葉に芯の強さを見た 可憐な花に水滴を落とすように 雲が風に流れて空を広げるように 地上に降り注ぐ星屑のように 悠悠とした宇宙にいまいのちを育む 奇跡は 138 億年の時を経ていまがある 希望という名の花を咲かせるいまがある 未来の地図を描くふたりのいまがある 望んで創る二人の世界が壊されぬよう壊れぬよう 仕合わせという心の通い路を宇宙に描こう 愛は信じることでしか強くならない 分かち合う愛こそ互いに求め合う宇宙の理 世界は不条理に満ちていようとも生き抜こう 臆することなくきみらしく顔を上げて生きよう Never Give Up 叶えたい不思議なおもいはきっと叶う 宇宙の鼓動は二人の心に熱く刻まれていく   〔 2024 年 6 月 30 日書き下ろし。若い二人に贈る詩。出会いの不思議と縁に感謝〕

罵倒し合う

互いに相手の弱点を口撃する 言葉は汚く吐かれ罵り合う 感情は抑制されず爆発する 表情は鬼の形相になり威圧する 態度は尊大となり醜態を晒す   対立の軸も崩壊する 理念はすでに霧散した 醜い人間のおぞましさを見せつけた 理性は感情に押しつぶされた 倫理観の一欠片もなかった 理知は何の役にも立たなかった   民主主義が音を立てて崩れてゆく 理非曲直を判断不能とした 理不尽な言動が世にはびこる 理想を追うことはもはやない   資本主義経済は貧富の格差を広げた 金融支配の掟は富者擁護でしかない 搾取階層は命を削って労働を強いられる 特権階級は人生を謳歌し支配に酔いしれる   対立は常に武力闘争を準備する 過激化する互いの批判に拳を向ける 統治不能に陥れば内戦すら誘発する 明日への希望を喪失した者たちが口車に乗る   米国は果たして信じるに値する国と国民か 沖縄はいまも治外法権の中で犯罪を放置する 日本もまた信じるに値する国と国民か 小賢しい者たちが違法に蓋をして生き延びる   〔 2024 年 6 月 29 日書き下ろし。米大統領選での公開討論会の異常な風景。日本も危うい〕 

たかが…

たかが先生じゃないか 先生と呼ばれてなにか勘違いしている人がいる   先生とお互い呼び合って馴れ合っている人がいる 仕事柄そう呼ばれて何の疑問も湧かない人もいる   専門知識や指導スキルに優れた人もいる 社会的に評価された人もいることいる 信望がある人もいないことはない 先生と呼ぶのに相応しい人はいる   たかが先生じゃないか 先生だけど上手く教えられない人がいる 先生でも子どもが苦手な人がいる 先生だからと変に偉ぶる人がいる   分け隔てなく子どもと接する人がいる 熱心に子どもと向き合う人もいることはいる 包み込んで子どもを信じるきる人もいる 先生と呼ぶのに尊敬の念が湧く人はいる   たかが先生じゃないか 面倒くさい仕事は無視する人がいる 出来ない子どもをほったらかす人がいる 手抜きやさぼりは当たり前の人もいる   子どもが大好きな人がいる 教えることに喜びを感じる人がいる 一緒に学び合うことが楽しい人がいる たかが先生されど先生と 呼ばれ人はいることはいる   〔 2024 年 6 月 28 日書き下ろし。教師はたかが先生されど先生であったほしい〕

人望

人望 求めるものではない 求めてあるものでもない 求められるものかもしれない   人望 学識も必要かも知れない 良識も必要不可欠だ 人柄こそが必須条件だ   人望 私利なく慕われる 私欲なく憧れる 私意なく敬われる 私怨なく尊ばれる   人望 良き存在として認められる 導く存在として期待される 共に動く存在として信じられる   〔 2024 年 6 月 28 日書き下ろし。人望のある人が身近にいることが幸せのバロメーターか〕

身勝手な人

自分が一番 価値観を押しつける 常に正しいといきがる 人の弱みにつけ込む 同意しか認めない 批判すると噛みつく   何でも自由になると思い込む 何をしても許されると考える  何かにつけて口を挟む   根拠のない自信で強がる 指導する力があると勘違いする 鈍感力だけが十分備わっている   物事に固執し考えが狭い 力量は期待できず器は小さい 目先が利くだけが持ち味だ   身勝手な人は幸せだ わがまましようが咎める人はいない 失敗しても人にかつける(せいにする) 力でねじ伏せ言うことをきかせる 自分だけが幸せ感を味わえば満足する 身勝手な人には常識は通用しない 放置すればさらに尊大になる   〔 2024 年 6 月 28 日書き下ろし。世の中身勝手な人が増殖中か〕

正義をかざす

正義をかざす胡散臭さ 被害者の代弁者ぶる欺瞞 加害者を糾弾する慢心   正義は許されるという傲慢さ 被害者の情報を勝手に公開する偽善 加害者を糾弾する以前の倫理の欠落   正義感に陶酔する卑劣さ 自死した者の人権を侵害する冒涜 知る権利を主張した悪意ある暴露   受け入れられぬ正義 正義に名を借りた違法な制裁 正義を詭弁にした自己満足   家族の意向を無視したありえない正義 正義とは真逆の醜聞の拡散 正義をかぶった正当性の醜い主張   傍観者としての正義 社会的制裁を喜ぶ偏狭な言動 情報漏洩を正義と誤った元凶者   〔 2024 年 6 月 26 日書き下ろし。自死した者の情報を公に曝すことの正義とは何か〕

言葉とその人

言葉に品性が出る 言葉に素養が出る 言葉がその人になる   言葉に噓が出る 言葉に汚れが出る 言葉でその人になる   言葉に温かみが出る 言葉に優しさが出る 言葉がその人である   言葉に熱が出る 言葉に勢いが出る 言葉がその人となる   言葉にトゲが出る 言葉にほころびが出る 言葉もその人となる   言葉に笑いが出る    言葉に涙が出る 言葉もその人である   〔 2024 年 6 月 25 日書き下ろし。言葉ひとつで人がわかる不思議を知る〕

嫌悪と拒絶

嫌悪の感情はなぜ   嫌悪は相手を悪しく評価する 嫌悪は相手を決して認めない 嫌悪は相手を強く拒絶する 嫌悪は相手を冷たく卑しめる 嫌悪は相手に伝わり対立する   許しがたい悪行 傲慢卑劣な態度 偉ぶった言動 共感できない人間性 でも拒絶できない関わり   尊厳の欠片もない蔑視 利己に長けた強欲 偽善に満ちた二枚舌 共存できない人間性 でも拒絶できない関わり   保身に走る身勝手 弱者を蔑む目線 強者に媚びる手もみ 承認できない人間性 でも拒絶できない関わり   嫌悪が憎しみに変わる 嫌悪が苛立ちを生む 嫌悪が恐怖となる 拒絶を解くことはあるのか   言葉から受ける威圧感 表情から読む冷淡さ 態度に見せる優越感 納得することを拒絶する理由   誤解から生まれた傍目 真意を取り違えた言動 違和感から出る曖昧さ 知ることを拒絶する理由   価値観の違いによる反発 感情の行き違いによる反動 表現の取り違いによる反意 分かることを拒絶する理由   〔 2024 年 6 月 24 日書き下ろし。嫌悪感を解消するのは難しい。その人と関わることの苦痛を味わいながらも暮らさねばならぬ〕

無礼講

保守とは体制維持ではなく改革への道標を示すにある 貴賤を問わず 上下を問わず 礼儀は捨てる 何を言おうと許される 寛容の世界に酔い潰れる 政界でもようやく無礼講の声が上がる   国会の終わりは始まりだった 首相岸田降ろしの狼煙が上がり始めた 国会会期中は議員は押し黙ってた 自民党の意向に添わねば次はない   しかし危機感を持つ地方から声が上がった 各県の党支部の支持も低調で様子見が目立った 重い口を開いて党の刷新を吠え始めた者が出てきた 岸田総裁では勝負にならずと明快に不支持を出してきた   直近の新聞各紙の世論調査の結果も惨めだった 鈍感力の強い首相はそれでも続投に意欲を見せた 落ち目の泥舟に乗りたくないと批判が集まってきた 選挙に戦々恐々の代議士たちはもう傍観していられない 負ければただの人となり食い扶持を失う 首相は解散もできず総裁選に出られるかも分からない 引導を渡される瞬間まで望みを持つのだろうか 次第に無礼講の如く全国で党刷新の波が大きくなる   日本の最悪のシステムは首相を直接選べないことだ 自民党の手中で世論を無視して一部の者で選ばれる 自民党員になれば選挙権が付与され参加できる 会費を出せば票が買えるシステムでしかない 地方の票をどれだけ取っても最後は国会議員で決まる この馬鹿げたシステムが歪な民主主義をさらに形骸化した   自民党は誰に支持され見返りを与えているのか 政界と財界そして医療との関係を見れば明らかだ 政治資金規正法の改正にも金づるの確保に表れる 世論の支持を受けないと知ってやる傲慢さが許せない 保身のためなら後出しジャンケンしかない 当落のかかった議員たちの無礼講を歓迎しよう 民意から外れた道をどう正すのか 地方から刷新を叫ぼう   〔 2024 年 6 月 24 日書き下ろし。共同、朝日、読売、毎日に至るまで先月より政権の支持率は下落する。危機的な状況に黙していたら票にはなるまい。党内変革しかない〕  

後でね

子どもに質問された 「きみはどう思う」と尋ねた 子どもはしばらく考えた 子どもなりに思うところを話した 「そうだね。とてもいいところに気がついたね」 子どもは嬉しそうに笑った   子どもに質問された 「忙しいから後でね」 子どもは置いてきぼりを喰った いちいち答えるのは面倒だ いつも忙しいふりをする 後でと言ったままになった 子どもは先生の噓を知っていた   子どもが質問した してやったりと赤本を見た 「いい質問だね。それは…」と赤本を読んだ 子どもが質問した 赤本には答えがなかった 「いい質問だね。いまは時間がないか後でね」 後でと言ったままになった 子どもは先生が知らないことを知った   質問に子どもが答えた 間違えを正された みんなに笑われた 先生も笑った 子どもはひとりぼっちにされた   子どもに質問の意味がわからなかった 先生に聞いた 「このくらいのことがわからないの」 わからないから聞いているのに… 子どもは先生の授業についていけなかった 子どもは落ちこぼれになっていった   子どもには学校は楽しくなかった クラス替えで担任も変わった どうしても知りたくて質問した 先生はうなずきなから聞いてくれた 「難しいね。先生もすぐには答えられない」 子どもの顔をのぞきこんだ 「先生も一緒に考えていいかい」 子どもはこの先生の後回しは別だと知った   ※赤本:教科書の指導書   〔 2024 年 6 月 23 日書き下ろし。未知なる世界に誘う大人が子どもの側にいて欲しい〕  

ガラクタ狂騒曲

もう使うこともないモノたち 捨てるに捨てがたいモノたち 骨董品の価値すらないモノたち   世の中に溢れかえったガラクタ いずれガラクタになる大阪万博 モノもおもいもガラクタになる   国会という物置もガラクタで埋まっていた 新品も塵と埃にまみれごったになった だれもが嫌がって捨てるのを躊躇った   国会という物置もガラクタになった 民主主義というお宝をガラクタにした 法をおもちゃにしてガラクタにした   国会という物置に老害が起こった 古いだけではガラクタには出来ない 口だけ達者でコケにも出来なかった   国会という物置の改変が必要だった ガラクタ一掃のチャンスは巡ってくる ただ選ぶ方もガラクタになっていることか   ガラクタの狂騒曲が聞こえてくる ガラクタの無駄な抵抗は消耗戦となる ガラクタの特権は削がれついに捨てられる ガラクタの狂乱はしばらく続き止む   国会という物置に改変は起こらなかった ガラクタ要員が送り込まれただけだった ガラクタになる雑音が議事堂に響いた   〔 2024 年 6 月 22 日書き下ろし。 21 日通常国会が閉会した。ガラクタたちはパーティーへ〕

裏表の顔

すぐバレる 裏表の顔 なぜそうしているのか なぜそうするのか なぜそうしなければならないのか   表の顔は善人ぶる 人の良さをアピールする みんないい人だと思う みんな損得のない人だと思う みんなよく出来た人だと思う   表の顔でいるのも辛い 本心は出せない 本音は吐けない 下心が顔をのぞかせる   裏の顔が苛立つ 思うとおりいかない 人を操り利用できない 反発するのは許せない   裏と表で葛藤する 表では裏が納得しない 裏では表が裏切られる   驕り高ぶる裏の顔 謙虚で分別ある表の顔 欲深く企む裏の顔 清楚で知的な表の顔 相手を見下す裏の顔 相手を慰撫する表の顔 相手を騙す裏の顔 相手に信用される表の顔   人は裏表の顔を巧みに使い分ける 表も裏も受け入れる度量などない 寛容を求められても拒否する 騙されたように付き合うには裏表の顔がいる   〔 2024 年 6 月 22 日書き下ろし。政権にも振り回された。何という裏表の世界か。不信感だけが取り残された〕

握る

命を握る 気力は握る力となる 病むときも老いるときにも いつか来るその日まで握り続ける   肝を握る したたかさは握る力となる 不遇のときも苦難のときにも いつか解き放される日まで握り続ける   拳を握る 不条理に抗う力となる 憤るときも許せないときにも いつか正される日まで握り続ける 夢を握る 憧れは握る力となる 追い求めるときも諦めそうなときにも いつか信じて叶う日まで握り続ける   チャンスを握る 努力は握る力となる 笑われたときも拒まれたときにも いつか認められる日まで握り続ける   財を握る 欲は握る力となる 普通に暮らすときも病に伏したときにも いつか老いていく日まで握り続ける   よき人を握る 人との出会いは握る力となる 明日を語るときも事を為すときにも いつか道が開ける日まで握り続ける   愛を握る 情愛は握る力となる 分かち合うときも涙するときにも いつか別れが来る日まで握り続ける   〔 2024 年 6 月 22 日書き下ろし。昨晩、老化のバロメーターに握力が関係するとの研究報告を聴いた。握るという意味合いを考えてみた〕

誰かの琴線に

逆らえない現実   胸を掻きむしる 抗えない乖離 涙すら涸れ果てる 拒めない絶望 塗炭の苦しみは続く   突きつけられた現実 自力での解決を放棄する 追い詰められた判断 たじろぎもがき破棄する   問い詰められる良心 世間体は無視する   こみ上げる憤怒 迷走の果ての決断 遺棄への悔悟 倫理観の崩壊 強いる自己納得   衰弱した心にしみた一編の詩 「私がわたしを生きる」 わたしを生きられるようにしたい 琴線に切なるおもいが詩編と重なる   〔 2024 年 6 月 21 日書き下ろし。「私がわたしを生きる」は 5 月 11 日 Blog で up した。自分を護ってほしいと願う〕

同期する

体面接触で同期する 互いに脳の前頭前野の活動を同期させる 同期とは感情を共有する状態をいう Online では情報の交換は出来る だが感情の共有は出来ない   体面接触の場には空気がある さりげない気遣いを感じる 飾らない言葉が素直に伝わる 気取らない雰囲気で和ませる   体面接触は共感的理解を生む 相手を抵抗なく受け入れる 表情という非言語コミュニケーションがある 五感で理解し合う実感がある   体面接触で波長が合うのがいい 同期のチャンネルが共感だ 価値観の違いを認め合うこともいい 趣味や関心が同じなら嬉しい 感情の交信は豊かな感性から発せられる   体面接触ゆえに直接刺激される 人間のつながりは online では難しい 会えぬがゆえに通信ツールを利用する そこには培った人間関係があればこそだ 遠方とも同期するつながりを構築しよう   〔 2024 年 6 月 20 日書き下ろし。友人から Shortmail が来た。返信のないのを心配してのことだった。しかし、確かにスマホには返信文書が残っている。不信に思い電話する。何かあったかと声を聞いて安心したようだ。電子系のトラブルは起こる。会えないゆえに互いの感情をこうして確かめあうことを、もっと大事にしなければならない〕

ながらスマホ

歩きながらスマホを見る 何をリアルタイムで知りたいのか 何を急いでレスポンスするのか 何もすることなく手持ち無沙汰か いやスマホは握っている   ながらスマホで裏で儲けるやつがいる どこでも誰でもアクセスできる 可愛い乳飲み子もペットに心が緩む アクセス数でミルク代くらいは稼げる 人気 Blog に CM が画面を塞ぐ   ながらスマホは孤独を癒やす やることもない時間の隙間を埋める 出会うこともない人や事に興味を持つ 相手にされない社会と唯一つながる ひとりぼっちの世界の窓口とは寂しい   ながらスマホは関心を纏う 情報が偏ったまま判断する 情報の真偽を確かめられない 情報に操作されている事実に抗う 情報もすぐに古くなり廃棄する   ながらスマホの功罪 電子情報網の活用能力の向上 頻繁な使用による視力と知力の発達阻害 疑似体験による社会性の未熟さ ふれあいから育つ感受性の貧弱さ コミュニケーション能力の低下   ながらスマホを批判できぬ ながらパソコンの我もまた同類か   〔 2024 年 6 月 20 日書き下ろし。スマホを持てばどこでも見かける危うい風景。部屋いてもながらパソコンに毒されている自分を映す〕

演ずる

うまいもんだ 不利な立場も強気でかわす 相手の追及も口先で弄ぶ   したたかだ 心にない冷めた言葉が出る 使い勝手のいい言葉でかわす 相手が呆れるまでの忍耐だ   一枚上だ いつもこの場しのぎで説得力はない 何度も修羅場をくぐってかわした 相手の矛先はくっきり見えている   白を切る 鈍感もここまで来ればたいしたもんだ 保身に走るだけで空気を読まない 相手が責めても話題をすり替え反撃する   根性は…ある 秋まで辞めたくないの一心だ 四面楚歌でも勝てる見込みはまだあると信じる 相手も吠えるだけでは信用ない   演ずる 所詮大根役者でしかない ボロを隠す手立てしかない 相手の力不足で討論はイーブンか   〔 2024 年 6 月 20 日書き下ろし。昨日の党首討論の顛末。得るものはなし。白けたムードが政権の退潮を醸す〕

手際のよさ

手際のよさに見とれる 職人の技にただただ見とれる   経験と技術と段取りに勝る 仕事のさばき方は流れるようだ 仕上がりの美しさには惚れ惚れする   手際の悪さに呆れ果てる 仕事の前に為すべき事がある   仕事への愛着が感じられない 人間味が薄っぺらく感じる 出来映えを評する事はない   手際のよさが心地いい 職人の技の切れに引き込まれる   求める心が場を包む 追いやる心が場に張り詰める 謙虚な心が場を和ます   手際の悪さで不快になる 仕事への敬意が欠けている   向上心の欠片もない 意欲もなく怠惰となる 職人の意地はすでにない   手際の出来不出来で人が変わる 職人としての自負心の有無か 職人としての育ちのあり方の差か 職人としての仕事への熱量の違いか   〔 2024 年 6 月 19 日書き下ろし。職人を専門職に置き替えてみる。教師もまたその一人〕

身構える

身構える 干渉されたくない 内なるおもいを隠す   たかだかこんなことで そう思われてもいい   身構える 知られてはならぬ 振り払えぬ弱気が顔を出す   たかだかこんなことで そう苦笑いされてもいい   身構える 動きたくとも動けない よからぬ事が起こる予感がする   たかだかこんなことで そうつれなくしてもいい   身構える 何か言われそうで怖い 頑なに本心を守るしかない   たかだかこんなことで そう突き放されてもいい   身構える どうにもならず押し黙る 体力も気力ももう持たない   たかだかこんなことで そう考えてしまうのが一番辛い 〔 2024 年 6 月 19 日書き下ろし。唐突に塞ぎ込む人がいる。内に籠もって自分を守ろうとする。寄り添うことの難しさを感じる〕

良心とは

良心は善悪の判断の基軸 良心の声を聴ける者は迷いを解く 良心の声に素直な者は幸いである 良心の声に従う者は己を信じる   果たして良心とは何か あざとく良心を口に出す者もいる 神を口にしつつ恥知らずな者もいる 良心を捨て強欲な者もいる そもそも良心など無視する者もいる   良心は自制させ得るのか 欲望を制御しなければ獣となる 良心は自律させ得るのか よりよく生きなければ禍となる 良心は改心させ得るのか 邪悪さを自覚しなければ罰を受ける   良心の呵責に耐えられるか 善悪の軸をずらして平然とする 良心に問わずずる賢く立ち回る 呵責を感じるには心に欠陥がある   良心に惑わされてはならない 図々しく生き延びる処世術 良心を意識してはならない 行動規制を排除する処世術 良心を問われてはならない 信仰を盾に寛容を求める処世術 良心は解いてはならない 善を装い詭弁を弄する処世術   良心の呵責に耐えられる人間の多くなったことか   〔 2024 年 6 月 19 日書き下ろし。小心者はかくも良心の呵責に苛まれる〕   

うちつけの心みえに参り帰る

源氏物語末摘花(すえつむはな)の一節 てきめんに変わる計算高い心を見せる 末摘花の零落を見限った女房たち 源氏の庇護が戻ったと聞いて我先に帰参しようと願い出る 節操のない人間の心は千年の時を超えても変わらない   一昨日の道自民党大会のワンシーン 鈴木宗男参議院議員が長谷川岳参議院議員の不祥事を切る 恥知らずにも保身へと立ち回る男への批判だ それを受け謝罪するがその後拍手が起こる バカなことをした男への励ましの拍手なのか 人を食ったようなふるまいにあきれ果てた 脛に傷持つ身の者は節操もなく手を叩く 内心はだれにつくのが得策かソロバンをはじく   朝日の 6 月の世論調査が出た 自民党の支持率は 19% 5 月調査の 24% から大きく下がる 岸田政権はレームダックで支持率上がらず 次の選挙はヤバい観測が続く 野党も大して期待されぬ状況は変わらない いまは誰にすがるのがいいのか見極める 地方からも責任を取るべき声が上がる 寿司屋では管前首相が次を見据えて会合する   17 日衆院決算行政監視委員会 で退陣を求める声に首相は答える 自分自身としてどうあるべきなのか (時間はたっぷりあった) どういった責任を果たしていくべきなのか (他人事で済ませてきた) しっかりと考えていきたい (もう猶予はなくなった) 政治の信頼回復に向かって具体的な取り組みを進めていく (政治資金規正法改正案が成立しても 77 %は効果なし) 国民の命や暮らしを守るための具体的な結果を出していく (あなたに委ねるのは 20 %ほどの支持者でしかない)   どうあるべきかは結論は出ている どう責任を果たすのかも結論は出ている しっかり考えなくとも潔い退場を考えればよい 信頼回復などおこがましい 国民の命と暮らしを守る具体的な結果は出た だれもが生活は悪化していることを実感している   ないと言った衆議院解散もゼロではない うちつけの心みえに参り帰る 政局に節操もなく動き回る輩が跋扈する   〔 2024 年 6 月 18 日書き下ろし。こき下ろしになって...