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6月, 2026の投稿を表示しています

サッカーW杯日本ブラジルに負ける

1 - 1 の同点でアディショナルタイム残り 2 分を切る ブラジルは右からゴール前にボールをパス 左でふりーになった選手が振り抜く 悪夢は再現された   一個のボールの奪い合いに一喜一憂し ゴールネットを揺らせば歓喜に沸く ただそれだけ それがサッカー   日本代表に大きな拍手を贈ろう 韓国のように敗者を責め立てる非難中傷はさもしいばかりだ 次回の W 杯まで最後の詰めの甘さを克服したい 六月の熱狂は静かに冷めてゆく   政治はスポーツの影を失う 支持率低下に熱気は霧散し始める 七月は政権の本性を見極めたい   〔 2026 年 6 月 30 日書き下ろし。勝てばスキャンダルが薄まるという目論見は頓挫した〕

痛恨

(1853)  痛恨 2026/06/28 16:58-17:25 不問は許し難きと動いた 良心が疼いたのは表向きだった 恥の挽回を画策した 信念は揺るがなかった 寛容を棄てた   人を傷つけても厭わない 執拗に追及した 瑕疵はないと動いた 違った 明らかな人権侵害だった 被害者は恐怖心を抱いた 嫌悪感は想像以上に強かった 訴訟されれば負ける公算が大きい   事の起こりは疎外された怨みだった 周囲は穏便な解決を求めていた それ以前の問題行動が不適切と知った 身勝手だと周りから追及された 倫理に反する言動は見ぬふりはできない 正論ぶって得たものは不評と蔑めだった   痛恨の極みは孤立だった 冷ややかな目線から逃れられない 無視という名の懲罰か   〔 2026 年 6 月 28 日書き下ろし。尊大な人間が墓穴を掘る〕

なにもしないで

しゃべるだけで害となる 書くだけでも害を呼ぶ 笑うだけで指は立てるな   理を求めねば害となる 利を好めば害しかない 失敗して八つ当たりするな   誇りが歪めば害となる 自信過剰は害をうむ 何でもやれると想像するな   歴史を無視すれば害となる ナルシストにも害はある 栄華は続くと勘違いするな   取り巻きらは害となる 諫言いわずば害しかない 王様気取りにかしずくな   存在そのものが害をうむ なにもしなくていい それだけで善となる   〔 2026 年 6 月 28 日書き下ろし。ロッシーニのオペラで名高い、フランス人劇作家ボーマルシェの喜劇『セビーリャの理髪師』の中で、皮肉屋のフィガロが、こんな台詞(せりふ)を吐きます 。 <お偉いさんというのは、わたくしどもに害さえ与えなければ、充分よいことをして下さってると思っておりますから>( 鈴木康司訳、岩波文庫)から〕

存在の名残

愛しき子の染みこんだ匂い 会いがたき子の幼き日を確かめる 喪失感に包まれる存在の名残ひとつ   愛しき子の涙溢れる一枚 忘れがたき子の面影を求める 悔悟に苛まれる存在の名残ひとつ   愛しき子の柔らかき抱き心地 触れがたき子に手は空に差し出す 温もりを感じたい存在の名残ひとつ   愛しき子の想い出の上書き 成長しがたき子の時は止まる 着ていた服にも存在の名残ひとつ   愛しき子の書いた拙い似顔絵   声聞きがたき子の家族の笑顔溢れる 仕合わせの中にいた存在の名残ひとつ   愛しき子の無垢なる仕草 理解しがたき子の言葉に揺れる パパママと聞こえし存在の名残ひとつ   愛しき子との短い出会い 別れがたき子にさよならを告げる 来世で待っててと存在の名残深く   〔 2026 年 6 月 27 日書き下ろし。幼子の早死を悼む〕  

加担する

口車に乗せる 被害を訴え同情を誘う 味方を一人でも多くしたい 事実は有利に書き換える 加担させれば相手は怯む 周りを丸め込む   執拗に相手を責め立てる 粘着質の性格は相手を追い込む 抗うつ薬を飲むまで徹底する 転居まで追い打ちをかける 加担するか否かで態度は豹変する 周りは事実を知らされていない   口車に乗せられる 被害者然として訴える 同情して賛同する 事実は真逆と知って落胆する 加担した事実は変わらない 周りは離れていく   自己本位の中傷で痛めつける 加担は仲間ともくされる 事実ははぐらかされきしむ 喧嘩を仕掛けて平然とする 反論に屈することなく攻撃する 周りは二分され人間関係は歪む   いずれ孤立する要因に苛まれるだろう コミュニティから排除された怨み 自己保身からの容赦ない非難 自尊意識の強さからの横柄 自己判断の正当性への固執 人を傷つける言動の詭弁   果たして亀裂の入った関係は修復されるのか 加担した者たちは事実に向き合い自問自答する   〔 2026 年 6 月 27 日書き下ろし。踊らされ加担した人たちの動揺はどこに行き着くのか〕

英雄たちの像

功績を称えた像が建立される 死後の評価が永年に残す 生前の蛮行は歪んだ虚像でしかない   信奉する者は一時の快感に酔う 非難する者を徹底的に叩く 支配者は枕を高くして寝ることはない   寝首をかかれるのは不本意か 法外な圧制は正当化するのか 立ち並ぶ英雄の像にあやかりたいのか   改装の池の水は藻に覆われて汚れた 改名した文化センターは元の名に戻された 改心することもなく愚弄を繰り返すのか   湯水のように血税を戦費に溶かす 親族の金儲けに余念なく懐を肥やす 愚劣な言葉と狂気に貧しき心を酔わす   傲慢な正義は叛意を増幅させる 罵倒する敵意は感情を剥き出す 建立した像は引き倒される運命にある   英雄とは人民の敬愛に生まれる 英雄像は歴史に人民の誇りを刻む 自己顕示欲の像は嘲笑の象徴として蔑まれる   〔 2026 年 6 月 23 日書き下ろし。自己顕示欲の塊は歴史に醜態を記す〕  

瓦解の兆候

崩れているのだ 大丈夫という確信なき逃避 勝機はまだという希望なき展望 支持は揺らがぬという認知なき衰退 瓦解の兆候   崩壊は始まった 思想からの転向 収賄からの詭弁 呵責からの逃亡 瓦解の兆候   崩落を聞く 地位の剥奪 犯罪の起訴 取り巻きの連座 瓦解そのもの   崩壊からの再興 権力主義の弾劾 人権主義の再認 民主主義の復興 瓦解からの再誕   恐喝を止められぬ現実 希望を喪失した子どもら 瓦解なくば終わりはないのか 涙の河にならねば過ちを正せぬのか   言葉は真を喪い彷徨する 言葉が涸れて不信をもたらす 言葉は交渉の席にも立てず無となる 言葉からの瓦解を受け入れてはならない   〔 2026 年 6 月 22 日書き下ろし。米国とイランとの停戦の覚え書きは果たして履行されるのか。イスラエルのネタニヤフ首相もまた瓦解するのか。ロシアのプーチンもまた然り〕

潮目を掴む

潮目が変わる サッカー W 杯での日本の健闘いかんにかかる 26 日朝 ( 日本時間 ) の日本対スウェーデン戦 引き分け以上で決勝トーナメント出場が見える 熱くなる国民資質はさらにヒートアップする 日の丸が会場狭しとウエーブを繰り返すだろう   いま働き過ぎてスキャンダルで仕事が出来ないと訴える 秘書の『陳述書』で幕引きを図ろうと前代未聞の珍手に出た さっさと事実を認めず否定したのが混乱招く 自業自得のピンチに立ち向かうってそもそもおかしい 事態を収拾できずに言い訳ばかりの持論を長舌する それもみな身から出た錆というより被害者意識を醸し出す 国会の審議の時間は重要法案を差し置いて無駄に浪費していく   巧みな弁舌やしたたかな立ち居振る舞いが衆目を集めた さも勇ましい切り返しは矜持を感じて票をうむ 期待だけが先走りして本性を見極められずにいまに至る いまだ支持率落ちずに維持する不思議な怪奇現象は続く 思想や信念が揺れてもなぜか世の中の動きを味方につける 強運の持ち主だけでは心もとない国政に振り回される   サッカー W 杯こそドタバタ劇場の毒消しとなる 印象は薄らぎ勝ち進めば進むほど醜聞は薄れる 駆け引きだけは海千山千の修羅場をくぐった者だけに巧みだ 目くらましを喰わされスルーされて疑惑は過去となる 小手先の細工で乗り切る切符はすでに白紙委任で渡してしまった 宰相の資質は問うのははばかる潮目となる 衆目は次の山積する法案へと誘われ惑わされて黙認する 笑い話にもならない愚衆のひとりがここにもいた   〔 2026 年 6 月 25 日書き下ろし。「中傷動画」や暗号資産「サナエトークン」に関する一連の高市陣営の疑惑が深まらず停滞中。 W 杯に熱狂するひとりはすでに政治に冷めているか〕

あかんたれ

人の弱みにズケズケ入る輩 あかんたれ 恨みを買って へたれる   人の傷に塩を塗り込む輩 あかんたれ 憎しみ買って へたれる   人のふんどしで相撲を取る輩 あかんたれ 不評を買って へたれる   人の後ろで操る輩 あかんたれ 不正を買って へたれる   人の醜聞広げる輩 あかんたれ 恥を買って へたれる   人に噓をつく輩 あかんたれ 裏切り買って へたれる   人を卑しむ輩 あかんたれ 醜態買って へたれる 人にかしずく輩 あかんたれ 魂売って へたれる   人の不正を暴く輩 あかんたれのあかんたれ 勇気を買われて へたれを越える   ※あかんたれ:物事がうまくいかない。それをしてはならない。だめだ。   〔 2026 年 6 月 21 日書き下ろし。関西語のあかんたれって人間くさくておもしろいな〕

竹べら

高校時代受験勉強もそっちのけに 遺跡の発掘調査に参加した 現場近くの寺に 1 週間泊まり込む 竹べらで表土を薄く剥がす 何かに当たった感触があると心躍る 土器なのか石器なのかただの石なのか 縄文時代の暮らしの様子をほじくり返す   人生は失敗の繰り返しだ 成功はほんのアクセントに過ぎない やりたいことの多くは挫折する やれないことの多くは頓挫する そんな過去をほじくり返す なぜか竹べらの感触を求めている 失敗から這い上がる精気なのか 失敗の中に見た成功への足がかりか   書いた資料をほじくり返す ChatGPT は力強いサポーターとなる プレゼンするのに必要な文書を要約する 100 ページに及ぶ ChatGPT の文書を手にする そこからテーマに沿った物語を組み立てる なぜか竹べらの感触を求める 必須なキーワードや文書を探り書き出す 課題の抽出や解決の糸口を見つける パワーポイントに構成する醍醐味を知る AI は道具であり判断はわたしなのだ   ほじくり返しほじくり出す わたしという人間の存在 わたしという人間の思索 わたしという人間の出会いと別れ そして生きるに値するかわたしの人生 そっと竹べらの感触を愉しむ 〔 2026 年 6 月 21 日書き下ろし。竹べらはセンサーになった〕  

馴れ合い

庇うことがよしとする 責められば可愛そう 同情と憤怒が同居する 義経もどきの日本人的心情 日本で一番の権力者でも 同情と同意を誘う女の技か   批判を肥やしに強くなる 庇い立ては正義となる せこい言い訳でも赦してあげて 弱い者いじめへの懇願か 日本で一番の権力者もただの女か さもしい言い訳がまだ効く怖さ   秘書を庇う美しさかな 美しいかな上下関係に酔いしれる 支持する者のカオス的な信心か 支持率をバックに酔いの覚めないうちに 日本で一番の権力者が懇願する お願い寝せてください   働け働け働け 不眠不休で姿を見せよ 噓でも何でも突き通せ トランプもどきで突っ走れ なにかと突っ込まれてもたじろぐな 日本で一番の権力者になったのは運じゃない 実力と期待に満ちたいまがある   もう少しで追及突破の予感がする たわいない民心など忘れるしかない ワールドカップで勝ってるうちが好機到来 答弁も詭弁でかわせば労も報われる 日本で一番の権力者のしたたかさを見よ 権力なんて簡単には潰されないと示してやろう   見下された人々の群れがとぼとぼと不幸を背負う 見放された人々の群れがしょぼしょぼと老いを入る 見透かした人々の小さな声が静かに波紋を広げ始める   怠惰な馴れ合ういまに風は吹くのか   〔 2026 年 6 月 23 日書き下ろし。詮議も頭打ちの質疑が失望感を深める。世間とのズレを埋めら得ない政治家との断絶〕  

国旗

日の丸は好きだ 愛国心を押しつける輩が嫌いだ   〔 2026 年 6 月 23 日書き下ろし。国旗の損壊行為を処罰する法案が国会に提出された。自民党が骨格を作り、日本維新の会、国民民主党、参政党と共同提案した。不特定多数の人が認識できる状況で、「著しく不快または嫌悪の情を催させるような方法」によって国旗を損壊したり、汚損したりした人を罰する。自分が所有する国旗への行為にも適用される。法定刑は 2 年以下の拘禁刑か 20 万円以下の罰金だ。米国では、政権への抗議で星条旗を燃やした行為を巡り、処罰する法律は憲法違反だと連邦最高裁が判断している。息苦しさに鈍感になるのが怖い〕

虚勢を張る

背伸びする子は可愛い 背伸びする大人は醜いだけ   噓を見破られる子は憎めない 噓に胡座をかく大人はエゴいだけ   着飾る子は愛らしい 着飾るだけ無駄な大人は恥なだけ   知ったかぶりする子は面白い 知ったかぶりの大人は卑しいだけ   人懐っこい子は愛らしい 媚びする大人は浅ましいだけ   優しい子は外連味(けれんみ)がない 計算高い大人は見苦しいだけ   好奇心旺盛な子は愉快だ 利にさとい大人はさもしいだけ   分かち合いをする子は頼もしい くすねる大人は罪深いだけ   失敗に我慢する子はたくましい 失敗を隠す大人は卑劣なだけ   信じることを疑わない子は飾らない 信じられない大人こそ無用なだけ   明日を夢見る子は幸せだ 明日を汚す大人は害あるだけ   〔 2026 年 6 月 20 日書き下ろし。虚勢を張ることの無恥を暴く〕

ボクは誰?

なぜここにいるのかな こども園にどうやってきたのかって ボクはママの車に乗ってきた そうじゃないよ いまここにいるってどうして?   ボクはいったいどこからきたの ここにこうしていることの不思議   なぜキミとお話してるの? こども園でいっしょだからって ボクとおなじみどり組さん そうじゃないよ いまここで会ってるってどうして?   ボクはキミとどうして出会ったの ここでいま見つめ合うことの不思議   ボクは昨日のボクなの? こども園でみんなと育つって ボクは少し大きくなったかな そうじゃないよ いまから明日になるってどうして?   ボクとキミはどうしてちがうの ここで何かを感じることの不思議   ボクはわかんなくてもいいの? こども園で元気に遊べるからって ボクの不思議は置いてきぼりかな そうじゃないよ いまここで誰も答えられないのさ   ボクもキミもどうしてかここにいる いま不思議をたくさん抱えて大きくなろう   〔 2026 年 6 月 20 日書き下ろし。幼子の好奇心は果てない。でも存在の不思議には気づいているかも〕

懸河のごとく

時の流れにてんやわんやする 平穏な日常の繰り返しにも心ざわめく 過ぎゆくだけの日常に残照を見る 懸河のごとく終に向かうのか   時のいたずらにてんやわんやする 若気の至りを思い起こししばし悔いる 過ちを重ねてきた青春の残像を見る 懸河の如く終を迎えるのか   時の狭間にてんやわんやする 忘却の澱に残された屈辱に涙する 忘れようとした努力は無に帰す 懸河のごとく終に流すのか   時の永久運動にてんやわんやする いまと未来に向かう命を感じる 宇宙が刻む時に存在の意味を問う 懸河のごとく終に身をもだえるか   時の流れにてんやわんやする 齢を重ねる節々に己と対面する 無知を恥じず無恥に抗う 懸河のごとく終に見合うか   ※懸河(けんが) 勢いよく流れる川。傾斜 の急な早瀬 の川。   〔 2026 年 6 月 20 日書き下ろし。先に懸河のごとくを見つけ、てんやわんやと老いることをなぜかつなげた。自由な発想を楽しむ〕

非ロマンチックな…

人は恋心に溺れる ただの譫言(うわごと) 人は夢想に浸る ただの逃避 人は悲恋に悔いる ただの失恋 非ロマンチックな世界に入る   彼は非情に動く ただの傲慢 彼は欲情にかられる ただの色魔 彼は狂気に踊る ただの自慰 非ロマンチックなナルシスト   甘い感情も湧かない ただの徒労 甘い言葉もへたる ただの放言 甘い誘いも冷める ただの幻想 非ロマンチックな現実をなめる   蔑んだ目に抗う ただ許せないだけ 惑わせる噓に憤る ただ許してはならないだけ 嘲笑う不遜を軽蔑する ただ許し難いだけ 非ロマンチックな攻防を続ける   砂のようにザラつく心 ただの無関心 涙さえ流れぬ乾いた心 ただの無感動 共感を置き去りにした心 ただの孤立 非ロマンチックな残渣(ざんさ)を生きる   〔 2026 年 6 月 20 日書き下ろし。ロマンの語れぬ乾いた心の砂漠を見るか〕

民心よ目覚めよ

言葉の言い逃れに一喜一憂する なぜ揺れるのか 信じるに足るものがないゆえか 悲しいかな事実は否定できず   孤立した姿に動揺する なぜそうあるのか 支えすら求めぬがゆえか 疎ましいかな事実は映される   勢いの陰りに戸惑う なぜ離れるのか 言葉の軽さに気づいたゆえか 嫉ましいかな事実は数字となる   媚びる姿が災いする なぜそうするのか 確固たる理念もないがゆえか 見苦しかな事実は拡散する   推すべき根拠を失う なぜ覚めてゆくのか 虚構に紛れた言葉ゆえか 幸いなるかな事実は揺るがぬ   〔 2026 年 6 月 18 日書き下ろし。政権を握る者たちへの支持は泡沫となる〕

宇宙とピンボケ

宇宙は無秩序へと誘う 解明されぬ謎めいた事象 人は惑わされおののく 鮮明にならぬ因果 人は幻想の中に沈む 究明されぬ不思議な現象 人は宇宙の孤児となる   焦点の合わないカメラ いつもピンボケの写真だった 焦点を合わせられないわたし 揺れているような写真となった 焦点を合わせようとしないカメラ 焦点を合わせようのないわたし 宇宙の様相はピンボケこそ真理だった   砂塵に塗(まみ)れて無秩序はある 風紋は宇宙からのメッセージ 彷徨(さまよ)うしかない旅人となる 灼熱は宇宙からのギフト 幻覚の風景で漂(ただよ)う旅人になる 生死は宇宙からの奇蹟 一瞬の光芒に憧れる旅人を演ずる   焦点の合わない一眼レフ 砂に埋もれ遺棄される 焦点が合わないわたし 夜空に静かにとけこむ 焦点は合わずとも構わなかった 宇宙の無秩序さに身を委ねる   カメラを棄てた旅人は歩き続ける 焦点の定まらない目的地をめざす 宇宙は無秩序の中で沈黙し凝視する 〔 2026 年 6 月 12 日書き下ろし。無秩序な宇宙で人はピンボケで命を保持するのか〕

リスタート

難航した転院 語り得ぬ苦悩 やまほどの苦節 負けぬ不屈の精神   突出した生命力 死神を寄せ付けぬ二人 老いたるゆえの夫婦愛   身は病に冒されても続く不撓 地縁のない札幌で互いの忍耐 堪えきれない妻の離別の嗚咽 抑えられない動揺に落涙   運命の糸を結び直す二人 縁は簡単には絶ちきられない二人 至上の愛を現世に残す二人   共にしなやかに 1 年闘ってきた 悶え苦しみ抜いてきた二人 逃げることも叶わず現実と向き合った ただひたすら回復を祈った二人 度々の悪化に深く心折られた 重なる医療の壁に苦渋の決断を強いられた二人 宇宙の時空間で命の攻防に命がけで挑む   〔 2026 年 6 月 12 日書き下ろし。朋友の転院予定が決まった。しかし、 16 日再び肺炎をおこした〕

前置き論

よく分からないのですが 下手に出て意見する よく分からないといいながら さもさもらしく意見する 反論を避ける手法 手加減を求める狡賢さ 賛同を得れば承認される喜び 計算の上に成り立つ前置き論   よく知らないのですが 普通はおとなしく聞く よく知らなくてといいながら 知ったかぶりして意見する 曖昧な情報が前提 思慮深さの判断は保留 存在をアピールする自己顕示 胡散くささで成り立つ前置き論   よく出来ないのですが 自信なげに言いつくろう よく出来ないといいながら 見劣りしないものを出す 評価を待つ謙虚さ 内心に秘める確信 期待と不安で成り立つ前置き論   よく分からなくとも 虚栄心を満たせばいい よく知らなくとも 自尊心を保てればいい よく出来なくとも 羞恥心を抑えればいい   人はつながるために背伸びする前置き論 察して受け止める人こそ必要な前置き論   〔 2026 年 6 月 12 日書き下ろし。人は前置きして自己を表出する〕

冥土への置き土産

神をも畏れなかった この世の栄華を弄んだ 血の継承に心血を注ぐ   先は長くないと知った 高齢は全てを失う 死期は決して遠くない 死を恐れて焦りが生まれた   名声と誇りが頼みの綱だった 持てる力を振るった あらゆるものに名を冠した   権勢を誇示するのに躍起になった 個人の醜い欲望が顕わにされた 世は嘲笑と軽蔑に染まりだした   歴史的な評価を畏れた 生存中は誰も逆らわない羊だった 恫喝と恐怖の支配は終焉を迎える   踏み外した道は揺り戻し起こる 誇りと寛容を取り戻さねばならぬ 冥土への置き土産は風化する   名声は汚名に塗れて捨てられる 実績は弾劾に晒されて善に雪辱される 冥土への置き土産は屈辱と恥辱だった   残されたのは拒絶と嫌悪感だった 反旗を翻したのは抑圧からの解放の風だった 冥土への置き土産は健全な社会創造への勇気だった   〔 2026 年 6 月 7 日書き下ろし。かなり現代政治へのアイロニー〕

見世物

血を観るのが好き 殴り合うのも好き 興奮するのがいい   蔑まれるのは嫌い 否定されるのも嫌い 逆鱗に触れるのがいい   泣きっ面を見るのが好き 金儲けはもっと好き ヤバけりゃ訴訟がいい   王様はいらないから嫌い 金持ちを優遇するのも嫌い 感情を顕わにするのがいい   挑発するのが好き 扇動するのも好き 熱狂的なバカがいい   偉そうな態度が嫌い 洗脳されるのはもっと嫌い しこったま裏切られるがいい   傲慢なふるまいが大好き 取り巻きがかしずくのも大好き 80 の老害は加速されるのがいい   利得しかないのが大嫌い 武器で脅すには大嫌い 死に怯えた姿を想像するのがいい   狂気の低俗な見世物は暴君ネロを彷彿させる 民主主義を問う人波は広場を埋め尽くす 〔 2026 年 6 月 14 日書き下ろし。 100 億円近い税金で明日ホワイトハウスで誕生会をするという。王様気取りの興行師にかしずくのか〕

ひっかかり

胡散臭い人だった 自信満々の表情だった 善人ぶった態度にひっかかりを覚えた 何を隠しているのか気にかかった 果たして侮蔑する本性を現すだろうか とっかかりの判断にシフトした   関わりのある子だった 精彩のない表情だった 口数の少なさにひっかかりを覚えた 何を悩んでいるのか気にかかった 果たして正直に打ち明けてくれるだろうか とっかかりのサインに注視した   気遣いする人だった 不満な表情だった 不審な様子にひっかかりを覚えた 何に違和感を持っているのか気にかかった 果たして忘却を受け入れてくれるだろうか とっかかりのサポートに思案した   世間から疎まれた子だった 寂しげな表情だった 不遇な境遇にひっかかりを覚えた 何か怯えているようで気にかかった 果たして屈託のない笑顔とは無縁だろうか とっかかりのつながりのレベルを上げよ   恩ある人だった 生気のない表情だった 声の張りのなさにもひっかかりを覚えた 何に異変を感じているのか気にかかった 果たして老いと向き合う真剣勝負か とっかかりの認知からスタートする   〔 2026 年 6 月 7 日書き下ろし。ひっかかりはその人とのとっかかりにつなげる〕  

虚栄心を満たす

称えよ 我が栄華 称えよ 我が業績 死するとも 残りし名誉   称えよ 我が虚栄 称えよ 我が自賛 死するとも 残りし不名誉   称えし 我が妄執 称えし 我が恫喝 死するとも 残りし憎悪   称えし 我が強慾 称えし 我が愚弄 死するとも 残りし嘲笑   称えし 我が長寿 称えし 我が奇蹟 死するとも 残りし忘却   称えし 我が国家 称えし 我が国民 死するとも 残りし分断   称えし 我が生涯 称えし 我が品格 死するとも 残りし負の歴史   〔 2026 年 6 月 4 日書き下ろし。それだけの人だった〕

はぐらかす

はぐらかす 嘘偽りが気づかれそう 核心迫ればひらりとかわす 追及逃れの妙手なり 真意を隠す口八丁 侮(あなど)りがたいと雲に巻く   はぐらかす 本心つかれて動揺する バレては元も子もなく話を逸らす 顔色変えずに対面する とっさの機転の見せ所 噓も方便と腹くくる     はぐらかす 責任追及はいただけない のらりくらりと長引かせる 事実を知ってるだけのこと 明らかにすれば火の粉を浴びる 誰を身代わりにしようかな   はぐらかす 隠し事は正直者には難しい 酷な仕打ちと冷や汗流す 平静を装うのも一苦労 心を読まれるかと不安が走る 返す言葉の震えに比例する   はぐらかす まだ早いと回避する なだめすかしては間を稼ぐ 喜びの表情はただ抑え難し うわずる声に感づかれた 驚かすには気を持たせるのもいいか   〔 2026 年 6 月 6 日書き下ろし。はぐらかすさもしい姿は哀れなり〕

期待から失望へ

何を期待したのか 閉塞した政治を変革する 威勢だけの空言に踊らされた 変革の旗手として熱に浮かされた 初物に弱い国民気質が流れを呼び込んだ   何かを変える 期待すればするほど実相が見えてきた 公約は遅滞し改革のスピード感はすでに失った 外交の派手なパフォーマンスも嫌味になった 若者たちがようやく目覚めたのか   暮らしがどんどん切迫してきた 失望の兆しは米国のイラン侵攻だった ナフサは足りると繰り返しだけだった 供給への手立ても打たず経済は悪化する 政治に疎くノリだけで自民党を押し上げた 若者は間違えた選択に後悔し始めたのか   若者は SNS で政治への関心を深めた 審議される法案は杞憂を深めていく 勝手に解釈され内閣だけで決議されていく 国会での答弁は論点をすり替え逃げる 国民のためはただの隠れ蓑になった 若者はボタンのかけ間違えに気づいたのか   根拠なき期待は見事に外れた 落差の大きい分だけ判断のまずさを噛みしめる 確信のない傾倒はいずれ失望へと向かう 代わり映えのしない政治家の一人に過ぎない 世論も徐々に実相を受け入れることになろう 若者は認識の甘さを SNS で拡散出来るだろうか   政治に無頓着で無関心だった層が目を向けた その功績だけは評価しよう 煽り立てたマスコミはいまは醜聞に加勢する 風見鶏の政治家に決して命と暮らしを委ねてはならない 若者自身が目覚めなければ票は白紙依頼でしかない 民主主義というシステムを注視し再稼働させよう その恩恵を享受するのはきみたち次世代だと心して学ぼう   〔 2026 年 6 月 5 日書き下ろし。毎日新聞が 5 月 23 日と 24 日に実施した『全国世論調査』では、 18 〜 29 歳の支持率が 45 %。前月比から 6 ポイントの下落で、 50 %を下回ったのは内閣発足後初めてだった」