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詩劇「私はわたしを生きる」2

[導きの声]  風がまた吹いた さっと顔をよぎった   【身構える】   私は風のつぶやきを聞いた   この世界は何も知らなかった すぐには理解できなかった   私は動けなかった 何を求められているのか 何をすべきなのか ただ立ちすくむだけだった   私は身構えた 風のせいでここにいることを 風のせいでこれから為すことを   私は戻りたかった 平凡な日々の時の流れに 平穏な日々の暮らしの中に   私は風のおもいを感じた 未知なる世界に心動いた 私の中のわたしに誘(いざな)われた   私は風に身を任せた 風は私になった 私はわたしが在るを見つけねばならない 私はわたしを生きるを知らねばならない 私はわたしが生かされるを学ばねばならない 私はわたしを見つけたいと風を身にまとった   [ 2022 年 11 月 30 日書き下ろし。詩劇の 2 編目。私がわたしを生きるための模索が始まる]

詩劇「私がわたしを生きる」1

〔導きの声〕 風が吹いた なぜか心が動いた   【胸騒ぎ】   胸騒ぎがした 誰かが私の心をノックした 平凡な日々を揺さぶる風が吹いた   胸騒ぎは確かだった 誰かが私の心を押した 平穏な暮らしを揺さぶり風が吹いた   胸騒ぎどころでなくなった 誰かが私の心を動かした 人とつながるようにと導く風が吹いた   胸騒ぎは治まる気配はない 誰かがわたしに生きれと告げた 未知へと誘う風が吹いていた   [ 2022 年 11 月 29 日書き下ろし。 5 編の詩の朗読から始まる詩劇をイメージするその最初の詩編である]

学び以上に…

人は身体に刻んだことが瞬時に出る 学び以上に体験が身を貫く   醸成された空気は変わらない 人が入れ替わっても変えられない   集団の組織的パフォーマンスは強くはない 個々のメンタルではなく監督の采配にかかる   リスクを恐れる戦い方はパスワークが物語る 相手のペースに乗るゲームを打開できず自壊する   作戦が曖昧なのかスタートメンバーも意気上がらず メンバーチェンジも効果なく逆襲にやられる   実力以上の結果に浮いた分だけしっぺ返しを喰らった 準備ができたと過信したところが落とし穴になった   チームとは何かを教えてくれた いままでのネガティブな戦い方を踏襲した いままでの型にはまった戦い方を継承した いままでのチームビルディングでの戦い方で敗北した   勝てるチームをつくる 負けないチームをつくる 個のパフォーマンスを引き出す 戦略と戦術にマッチングさせる そのゲーム構想をメンバーが共有する   基本中の基本が次のゲームで試される リーグ戦突破の可能性を残すラストゲーム 途中で席は立ちたくない   [2022 年 11 月 28 日書き下ろし。コスタリカとの戦いは 1 - 0 で負けた。いままでの森保ジャパンの欠点が出たゲームだった。守備一方のチームに何度戦ってきても、突破できない壁だった。個々のパフォーマンスもつながらず空回りし孤立した。次回のスペイン戦を楽しみたい ]

次はきみの出番だ

徴兵を待つだけだった 奮い立った 国土と家族を守る戦いだ 決して負けてはならない   先に行った友から SNS が入った 訓練も装備もままならない 前線に向かう 死を覚悟したメッセージだった 友を死なせてはならない   招集がかかった ベラルーシに移動し錆びた銃を持たされた 指導上官の叱咤が訓練以上の緊張を伝える   数日後前線にいた 塹壕を手で掘った 戦況は全くわからない どこでどう戦っているのかさえわからない 敵の進攻を阻む塹壕ではない 墓穴を掘らされていると直感した   かじかむ指で SNS に発信した 虫けらのように殺される 屍が敵の進攻を阻む ただそれだけが存在理由だった 大義のない侵略戦争の実態を知った   次はきみの番だ 戦死は英雄にあらず 捨て石同然の犠牲者だ 10 万人の犠牲を出すと予測してはばからない 残虐な指導者こそ無差別殺人鬼だ テロリストはきみのすぐそばにいる きみの出番は戦場ではない 不戦の意思をいまこそ行動で示さなければならない 戦場で無駄死にするくらいなら 不戦の意思をいまこそ声高に叫ばなければならない   [2022 年 11 月 26 日書き下ろし。露民衆よ、テロ国家のテロリストたちに断罪を求めよ ]

次へ

課題は見えた 動かずにいた 何も変わらない そう思っていた   課題を放置した つながりが希薄になった 何か変えたかった そう感じた   課題は自らにあった 為すべきことから逃げていた 何かを変えたがった そうするしかなかった   課題に向き合った 動けぬことを言い訳にしてきた 何かを変えよう そう考えた   課題を身近に捉えた できることから始めよう 何かが変わる そう動こう   課題が少し見えてきた 大げさに考えすぎた 何かに変えたい そう人が動き出した   課題は連動する はじめの一歩を踏み出す 何を変えたいのか そう自分がよくわかってきた 課題は動きだすモチベーションだ 動こうといない限り解はない 何か変わるしかなかった そう人とつながるしかなかった   課題は人だった ともに動く人だった 何かを変える人だった そうして次のバトンを受け取る   [2022 年 11 月 27 日書き下ろし。事を起こすには始めの一歩を力まないこと。次の世代の為すべきことは、立ち止まり考え前に進むムーブメントを創り出すことか ]

ことは狙撃から始まった

狙撃されているのはダレた政権与党 いつか審判される奢りが噴出しただけ 狙撃されたのは旧態依然とした政治体制 いつか審判が下されると信じていた 狙撃され続けるのはお飾りの国会議員 いつか審判の日に首を洗って待つ身となった   安倍狙撃から始まった崩壊の兆候 是非を二分した最悪だった国葬の強行 明かされた自民党と旧統一教会との深遠な関係 ロシアとウクライナの戦争による原油価格の高騰 連動する物価の上昇と深刻なライフラインへの影響 さらに経済活動を圧迫し続けるコロナ第 8 波の流行   一気に吹き出した事態を収束すらできず金の工面に奔走する 国債で造幣局の印刷機はフル回転させる 見せ金はすべて水の泡と消える財政投資の悪循環 国防費は増税か消費税から徴収すると息巻く始末 年金も介護保険料も国民医療も負担を強いる 内閣支持率 3 割前後も苦にしない 困らぬ者たちのやりたい放題に怒りは日々募る   この 1 ヶ月失言や政治資金問題で相次いで辞任した 山際大志郎経済再生相 ( 麻生派 ) の往生際の悪さが際立った 葉梨康弘法相 ( 岸田派 ) の死刑執行を茶化す傲慢さが叩かれた 寺田稔総務相 ( 岸田派 ) の後任の松本剛明総務相 ( 麻生派 ) にも政治資金問題浮上 秋葉賢也復興大臣(茂木派)も衆議院予算委員会で疑惑を追及される   往生際が悪い五人の執着に時間と血税が浪費される 重要な審議の機会がつまらぬ責任追及に費やされる 裏をとる情報調査の手間と時間 糾弾する根拠の洗い出しと時間 国会での質疑応答の準備と本番の時間 思料することなく時は金なりを繰り返す 野党は支持率上がらぬ論争に明け暮れる 蜂の一刺し程度では世論は動かぬ 好機を逃がす無能さをまたもさらけ出す   丁寧でもない説明責任に翻弄される低次元の論争 辞めることが既成事実化した馬鹿げた論争 辞任ドミノはすでに 魑魅魍魎が跋扈する永田町に広がった 朋友などもいない孤独な宰相はだれと心中するのか 内閣や党役員の改変に泥などかぶるものはだれもない 逃げ出す算段つけて次を待つ小心者が列をなす いまや瀕死...

背伸びする

背伸びしてわかることがある ステップを順に踏むことは必要だ ステップを踏み外すこともままある ステップを踏み越えることで成長を知る   背伸びしなければならない 持てる資質以上のことを人は確かめる 身についた力量以上のことを人は求める 学んだ知見以上のことを人は試す   背伸びすることで学ぶことがある 成長の機会を逃さずトライする 伸びしろの可能性を確かめる いま持てる能力を発揮して評価する   背伸びすることで見えることもある 子どもの背伸びは微笑ましい 大人の背伸びは時に見苦しい 子どもの背伸びは失敗を恐れない 大人の背伸びは時に失敗を弁解する 子どもの背伸びは才知を一気に高める 大人の背伸びは時に才気を削ぎ落とす 子どもの背伸びは学びの視野を広くする 大人の背伸びは時に横柄な態度となる   子どもよ 背伸びしよう わからぬことが見えてくる だからやわらかく思考をしよう わからぬ人が見えてくる だからしっかり見つめてみよう わからぬ自分が見えてくる だからこそ未知なる自分が面白い   [2022 年 11 月 25 日書き下ろし。背伸びする子ども見てると、なにかぬくもる ]

つもりになって

仕事はやってるつもりで済まされる コロナ対策してるつもりで感染拡大阻止できず 流す警告 3 年変わらず病棟切迫無策に尽きる 中小企業支援もやったつもりで国に準じて打つ手なし 議会は議論したつもりで成果も効果も測定不能 道知事選も何をアピールするのやら厚顔をさらけ出す   仕事はやってるつもりで済まされる 札幌は五輪誘致に真剣モードでアピール続ける 商業イズムに徹してアスリートを利用する 市長選に賛否を問うと対抗馬 コロナ対策してるつもりも見えない怖さ そんなレベルがいまの札幌市政の限界か   仕事はやってるつもりで済まされる 血税をばらまき経済対策やってるつもり 問題が露見した大臣の据え換えてやったつもり 旧統一教会の被害者救済もやるつもり 安保も防衛も予算もやりとげるつもり 解散も総辞職もしないつもり 求心力は低下し政権は孤立するばかり リスクマネージメントの脆弱さが際立った   政治家のやってる感がおぞましい空気となった つもりつもって不満がたまる つもりつもって不安が高まる つもりつもって不平が吐かれる   [2022 年 11 月 24 日書き下ろし。信念もなく組織に迎合する無能な者がバッジをつけて闊歩する。政治家(や)への何様のつもりの目線を鍛えたい ]

閃くことば

幼な子の発することばに耳を澄まそう あいまいな発音でもことばが閃(ひらめ)く いまを生きることばが閃く   幼な子の発することばに目を凝らそう 語彙が少なくともことばが瞬(またた)く 何かを訴えることばが瞬く   幼な子の発することばに身を任そう かわいい声のことばが踊る 快く揺れることばが踊る   幼な子の発することばに心を託そう 世界がやさしくことばで包まれる 屈託のない笑顔でことばが包まれる   幼な子の発することばに感性を研ぎ澄まそう 無垢なることばの強さを感じよう 無心なることばの美しさを感じよう   幼な子の発することばに幸せをもらおう 身を委ねる甘えたことばを噛みしめよう すべてが許されることばを噛みしめよう   幼な子の発することばに真理を見つけよう 真を問うことばにまごころで応えたい 理に導くことばにまごころを尽くしたい   [2022 年 11 月 23 日書き下ろし。幼な子の拙いおしゃべりに真理を見いだす瞬間がある。そこに立ち会うことがコロナ禍のいま叶わぬことが悔しい ]

介護保険は自己負担倍増

流れるニュースに怒り心頭 22日は道で過去最高の感染者11394人(札幌4085人)  コロナの第八波で道は死亡者が激増する 道も市も福祉施設や医療機関へ丸投げし無策でしのぐ 経済優先しか頭にない長は傍観を決め込む 感染者と入院者を数えるだけの気楽なお役所仕事 保育所はクラスターにカウントせず職員が感染して危機的事態 学校もクラスターにカウントせず若者たちの感染も治まる気配はない 老人施設は軒並みクラスターが発生し看護は介護士任せに終始する 5 度目のワクチン接種もかかりつけ医の予約は 2 ヶ月先と待たされる   コロナ蔓延と物価の高騰はかつかつの暮らしを襲う 経済的に困窮する高齢者の医療費負担は通院止めを宣告される さらに追い打ちをかけるように介護保険の改正審議が始まった 利用サービスの自己負担の倍の 2 割化 ケアプラン作成の有料化 要介護1と2の保険外しでサービス利用はすべて自己負担 制度があっても経済格差が利用格差を拡大奨励する 介護保険料の値上げは年金からの徴収でいよいよバッタする どんな世も貧しい者から税金で吸い上げ裕福者が浪費する 利用控えで命を縮める不公平なシステムが起動する 経済格差は身分格差を助長し制度利用が寿命を決める   困らぬ者たちが扱いに困った高齢者に無理を強いる 困らぬ者たちは困らぬように介護保険制度を改変する 困らぬ者たちは困っても救われるよう準備を怠らない 困らぬ者は困ったときにはいつでもサービスを買う   [2022 年 11 月 22 日書き下ろし。いい夫婦の日に、老後も一緒に暮らせるならこんな幸せはないか。困ってくる高齢者が増加の一方だ ]

場末の独白

大臣の椅子にしがみつく者たちの なんとも形容のしようのない体たらく 任せきれない不信が募り世論調査は軒並みダウン 「本題に 入らぬ前に 業煮える」 「外遊は 会っただけでも 成果あり」 「留守すらも お守りもできぬ 能なしは」 「一発屋 花火上がれば 煙に巻く」 「辞めません 言った先から 辞める口」 「パフォーマー ただそれだけの 消耗品」 「死を決める 人もまた人なり 人ゆえに」 「ドミノなら みな倒れて 完結す」 「世の中の 空気をやっと 感知する」 「気にかけて 動いてみても 後手になる」 「他人事(ひとごと)に 語る言葉に 真意なし」 「離反する 次は誰かと つばつける」 「いまさらに 持たぬ政権 捨て去りし」 「臭いする 大臣ポスト ハズレ券」   旧統一教会の被害者救済も本気度が問われる ざる法になる不信感は払拭できぬ 「助けにも ならぬ法律 ただつくる」 「誰のため お構いなしに 身の保全」 「抜け穴の 活用促す 規制法」 「宗教の ドグマはずばり 金集め」 「信心の 本気をはかる 金狂い」 「弱き者 だからこそ知る 神頼み」 「弱みこそ つけいる神の おぞましさ」 「前世の あがない求むる 神かがり」 「許さじと 神を語りて 好き勝手」 「関わりは 知らぬ存ぜぬ それだけか」   裏で始まるいす取りゲーム 人望薄しものたちがしのぎを削る前哨戦は始まった 「老狡に 陰で操る まつりごと」 「人気あり 勘違いして 気取る顔」 「次は俺 言わせておこう タダだから」 「次の座を 狙う狐狸らの心理戦」 「狐狸ごとし 目つきを見れば 狡知知る」 「どのボスに 身を預ければ チェンスあり」 「忘れては ならぬ堪忍 忘れてた」 「責任は 自ら正し 評価さる」 「適材に なり手探すも どん詰まり」 「いつの世も すねに傷もつ 代議士か」 「頭替え 人材起用も パッとせぬ」 「ドングリも 成長不全で ひねた木に」 「情けない 俺は俺はも ただの人」 「なりたくも 手もあげられぬ 信もなし」 「ヤバいのは 次の候補の 不信感」 「この国の 舵取りできぬ 無能衆」...

危険は我々の…

米南北戦争のさなか 28 歳のエイブラハム・リンカーンは警鐘を鳴らした 「危険は我々の中から生まれる」と   スウェーデンの調査機関「 V-Dem 」のレポート 21 年世界の民主主義国は 89   中ロなど権威主義国は 90 と拮抗する ただその人口は世界の 70% を占める   不遜な指導者が核をちらつかせて闊歩する 内外に敵意を増殖させて憎しみのループをつくり出す 意に反する者たちは徹底的に糾弾し根絶やしにする 学校は次の兵士を教化する思想教育と軍事訓練が公然化する 人権も民主主義のシステムも蹂躙され弾圧は日常化する   国を守ると嘯き私腹と権力欲を満たす 権威主義は階級社会に変貌し貧民を隷属させる 躊躇なく戦争を引き起こし防衛だとほざく 戦死者の屍は侵略地で泥にまみれ放置される 恐怖政治は強化され情報統制が敷かれる 憎しみと恨みの連鎖が新たな人類の歴史をつくる   平和という概念さえ消滅する 敵対することで絶対権力と核武力を維持する 人間としての尊厳性など屑のように踏みにじられる 戦争の恐怖と飢餓の恐怖におののく 厳冬期を迎え凍死の危機にさらされる   国への忠誠心が試され服従を強いられる 貝のように口を閉じ忍従を強いられる 反する者は反逆罪で裁かれ死刑を強いられる   地上は破壊と破滅を繰り返す修羅場と化すのか 日本は大国だという文脈の上での外交は危うい その危険な兆候は日本の我々の中にもある 近未来の予想が外れることを願うしかない いまはただ叫ぶしか残されていないのか 「殺すな!」   [ 2022 年 11 月 19 日書き下ろし。米国ばかりでなく民主主義が危うい。煽動者や独裁者に惑わされぬよう「殺すな!」と叫ぼう]

マスコミを煽る

老いた身の暴言は冥土の土産 暴言は失言にあらず リップサービスもどきの軽さしかない かまうとすぐ調子に乗る   乞われればどこでも顔出す 時勢を論じて世辞の拍手をもらう 求められてると信じて動く かまうたびに調子は上がる   目立ちがり屋のパフォーマー 嫌われていることも介さない 不遜な言動も介さない かまうとすぐに調子ずく   注目されたい本音で生きる ドンだと勘違いしてやむことなし マスコミもちやほやして記事にする かまわれないと調子が狂う   自己愛に浸るお調子者 世間の空気は読めない読まない 我田引水に老いの身を晒す かまわれたくて調子こく   ドンを気取って権威を見せる 時代遅れのご高説はもう結構 批判は忘却の河に流される かまわれるたびに調子が外れる   引退の潮時を失った 次代を託す者を育てられなかった 老いさらばえるまでしがみつく かまうたびに調子が出てくる 長寿には毒と薬の使い分け次第と心得る マスコミは老化防止の薬に化ける マスコミに毒を煎じて手玉にとっては喜ばす マスコミをかまうすべに長けて調子を取り戻す   [ 2022 年 11 月 19 日書き下ろし。政界の長老たちは元気がいい。気炎を上げて勢いづく。マスコミは意に介して後押しをする]

孤立した孤独な宰相

老獪狡猾な者たちが蠢(うごめ)く 政局はすでに総選挙に向かう   主張なき事なかれ主義 優柔不断な責任回避主義 内政逃避する外交優先主義   四面楚歌に陥ったリスク管理の欠如 派閥に媚び不信を買う人材任用の愚鈍 離反に疑心暗鬼になる小心者の限界   おもいの熱さのなき者の終章 朝令暮改の支持なき者の結末 毀誉褒貶も低評な者の終局   旧統一教会に操られ侮られた者たち 旧安倍イズムに信奉する者たち 旧権力を誇示する老害だけの者たち 旧態依然として党にへつらう者たち   粛正へのカードを切る英断が問われる 民心は歓喜をもって受け入れよう   ※「毀誉褒貶(きよほうへん)」とは、褒めたりけなしたりすること。また、世間のさまざまな評判を意味する。   [ 2022 年 11 月 18 日書き下ろし。衆議院解散選挙が現実味を帯びてくる。無党派の投票率が上がれば、自民党に変革の波が起こる。そこまでやれば男をあげる]   

ベテラン教師の悔い

ベテラン教師の心は思いっきり揺さぶられた 模擬授業で受けた衝撃は強烈だった 子どもたちの顔が浮かんだ   ベテラン教師はもっと学びたかった このまま終わることにやりきれさが残った 子どもがいる教室に帰るには荷が勝ちすぎた   ベテラン教師は後悔した なぜこんな大事なことを疎かにしてきたのか なぜ子どもたちに平然として教えてきたのか   ベテラン教師は素直だった 自らの実践に向き合った 子どもとの関わりを振り返った   ベテラン教師は実直だった 自らの実践の重たい誤りに気がついた 子どもとの向き合い方に問題を見つけた   ベテラン教師は認知した 自らのつまずきの根っこを知った 子どもを理解したつもりが問題だった   ベテラン教師は覚知した 自らの教師としての資質を疑った 子どもへフィルターをかけたのは事実だった   ベテラン教師は不安になった 今までの実践が否定された気分だった 子どもからの信頼が崩れそうな気分だった   ベテラン教師は揺れた 実践を客観的に評価されることはなかった 子どもからも慕われていると思ってきた   ベテラン教師は覚醒した あり方を正すことに向き合う自分がいた 子どもに正直になりたい自分が嬉しかった   ベテラン教師には明日がある 自らを鍛える教室がある 子どもと学び合う場がある   ベテラン教師の感性は豊かだった 感じて動くことに躊躇がなかった 子どもと共に育ちたいおもいがあった   ベテラン教師のおもいは確かになった 福祉と教育の根幹を考え直す機会を受け入れた 子どもとの出会いを粗末にしてはならない   福祉は共育力を高めてゆく 子どもは育てられそして自ら育つ 教師もまた子どもに育てられ自ら育つ 福祉は人間としてのありようを問う いまを生きる子どもに謙虚に向き合う ベテラン教師だからこそ福祉の学びの怖さを知る   [ 2022 年 11 月 16 日書き下ろし。間違えて原稿...

印旛の白うさぎ

ついむかし アメリカに白うさぎが住んでいました 白うさぎは向かいに見える大きな島にもう一度渡りたかったのです 「おーいワニさん」と近づいてきたワニに呼びかけました 「ワニさんの数とうさぎの数どっちが多いかな?」 「そんなのおいらたちの方が多いに決まってら」と自慢げに答えました 白うさぎはしめしめとおもいました 「そんなら数を数えてみよう」と言いました ワニは仲間を集めて数えやすいように並びました 白うさぎはその背中を数えながら島に向かって渡って行きました もう少しで島にたどり着こうというところで 「ほんとうは島に渡りたかっただけなのさ」と笑い飛ばしました だまされたと知ったワニたちは怒り狂って白うさぎの背の皮をひんむきました 白うさぎの背中はかわいそうに真っ赤になりました   もう一歩で渡れなかったのはほんとです ほかのうさぎたちに大嘘がばれてしまって離れてしまったのです だから数で負けてしまって本気でみんな怒っているんです 白うさぎが行きたかった大きな島には何があったのでしょう もう一度大統領へ返り咲くはかない夢があったのです うさぎたちに声を張り上げ応援をお願いしました でも自分勝手な白うさぎに愛想をつかし たのです 赤い背中を見せても誰も心配などしてくれません 一時の熱病は治まり夢ははかなくしぼんでいきます   白うさぎはどうしてこうなったのかわかろうともしませんでした 愚かで向こう見ずなふるまいでこうなったことを ワニがみんな悪いのだと相手をののしってきたことを いつも自分は正しいと敵を汚い言葉で叩いてきたことを 金に群がりたかるうさぎも馬鹿さ加減に ようやく気づいたことを 戦いに負けた原因が身勝手な自分だと認めようとしないことを   背中の皮をむかれた白うさぎはその後どうなったの? 因幡の白うさぎのお話だと大国主命に助けられて改心するけど? アメリカの白うさぎは改心どころかもっと過激になりそうです 自分さえよければ人の幸せなんかどうでもいいのです 白うさぎの強さは最後まで決してあきら めない執念です 皮をむかれてもひるまず神が見捨てた戦いに臨みます   [ 2022 年 1...

人新世と世界人口80億万人

11 月 15 日世界の総人口が推計で 80 億人に達した 2010 年 8 月から 10 億人も増加した アフリカとアジアに偏る 2030 年には 85 億人になる見通しだ   7 月 1 日現在 中国 14 億 2588 万人がトップ 2 位のインド( 14 億 1717 万人)は来年にも中国を抜く 2 つの国で 28 億 4 千万人強 世界人口の 35.5 % 以下米国 3 億 3829 万人 インドネシア 2 億 7550 万人 パキスタン 2 億 3582 万人 日本は 1 億 2395 万人で 11 位   50 年には世界人口は 97 億人に達する これからの増加分の半数以上は コンゴ民主共和国・エジプト・エチオピア・インド・ナイジェリア・パキスタン フィリピン・タンザニアの 8 カ国に集中するという   国連の推定は不確実だ 公衆衛生や栄養状態がこれ以上向上する確信は小さい 経済システムと 成長の鈍化はすべての社会格差を拡大し貧困を増長させる さらに政治不信は不安定な社会をカオス化し専制主義者が台頭する 気候の変動は世界を席巻し環境破壊や食糧生産の停滞や減産を生む 新型コロナに冒されたパンデミックの世界はこれからも繰り返えされる 人の往来による感染拡大と医療体制の不備による治療崩壊 そして水の汚染と食糧飢餓が人口増加を抑制し拒否する   戦争への要因は今後増すばかりだ よこしまな人間たちの欲望は果てることなく増殖される 国際テロ組織は正義のスローガンを掲げ無差別殺戮を繰り返す 政変による武力闘争は内戦の勃発を誘導し亡国の危機を煽る さらにはロシアのような国家が他国への理不尽な干渉と侵攻を正当化する 中国は台湾をレッドラインと呼び世界に緊張を煽り脅し続ける 北朝鮮はミサイルを撃ち続けた果てに国体は崩壊する ミャンマーの軍事政権も銃での脅しはいずれ限界がくるだろう   人として生まれ生きる ただそれだけのことが許されない 人は生まれた国で虜になる ただそれだけで命を左右される 狂った権力者が若者の手に銃を持たせ死路に立たせる ロシアは子どもたちに...