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善と正義

正義を為すは善か 否 勝利する者こそ正義なり 敗者は悪の権現と化す   正義は普遍か 否 大義と称して死路に追いやる 私欲を満たす詭弁と化す   正義は法か 否 裁ききれば正義となる 裁ききれねば形骸と化す   正義は徳か 否 利害により豹変する 敵対すれば非情と化す   正義は実現するか 否 善を蔑ろにして成さず 善が問われずば悪徳と化す   正義とは何か 論 倫理を正す 人間としての存在理由を問う   善とは何か 論 倫理の道に導く 人間としての尊厳を問う   〔 2026 年 6 月 1 日書き下ろし。善と正義の関係性を問う〕 」

選択する

運命論に抗う どれだけの選択をしてきたのだろうか 選択することの意味を知りもしないで 人は若気の至りと言った   尻込みをした 弱さを知った 無能を覚った 未来を変えた瞬間だった   負け犬の選択だった 隠しきれない劣等感 苛まれる後悔 青春の蹉跌   いいふりこきの虚栄心だった 救いようのない自省 抗い続ける屈辱 青春の苦渋   無駄なあがきの証明だった 中途半端な挑戦 満たされない知欲 青春の陰影   選択は常に試練だった 苦悶する忍耐力 解明する成長力 青春の軌跡   救済への出会いだった 愛という名の勇気 明日という希望 青春の奇跡   自己変容への道程だった 普通を排した創造へのシフト 当たり前を擬した価値へのシフト 青春を謳歌   〔 2026 年 6 月 1 日書き下ろし。選択は常に己にかえる〕

退くのか

忌まわしい表情 支離滅裂な思考 デタラメな行動 狂ったような感情 私欲を満たす強慾 正義をかざす虚言 強さを誇示する虚勢 はったりをかます傲慢 異論への苛酷な弾圧 巧妙な手口の洗脳 期待を裏切る失敗の隠蔽 神に加護される妄信 死者を嘲笑う冷酷 脅しと武力の卑劣   銃口の前に幼子が立つ そして詰んだ   〔 2026 年 6 月 1 日書き下ろし。〕

なだめる

なにがそんなに悲しいの 泣き続けてしゃくりあげる 幼子は涙目で助けを求める 震える小さな肩に手をやる 抱きしめて背中をさする 大丈夫と声をかける 呼吸が少しずつ緩くなっていく   なにをそんなに怒っているの 癇癪(かんしゃく)をおこして訴える 幼子は困惑した目から涙をふきだす 抱きしめると嫌だと拒む 力を抜くと睨(にら)みつける 大丈夫と声をかける 言葉に出来ぬ苛立ちに囚われる   なにをそんなにすねてるの 思い通りにいかなくて不満顔する 幼子は何でもできると思い込む 抱きしめるとできるもんと言う 話してみるとすねた顔が半泣きだ 大丈夫と声をかける 悔しさが顔面に皺(しわ)をつくる   なにがそんなに嬉しいの いつまでも笑い続ける 幼子は素直に喜びを表す 抱きしめると笑い声が耳をくすぐる 笑顔がはじける 大丈夫と声をかける 無邪気な幸福感に包まれる   〔 2026 年 5 月 31 日書き下ろし。幼子を想像するたびに心に安らぎをもたらす〕

心の残響

苛立ちを覚えるのはなぜか 理より感情が先に立つ おぞましさに畏れを抱く 恥知らずな自己愛に軽蔑しかない 汚れた言葉に卑劣さを見た 勝手気ままな振る舞いは狂気か   対立すれば罵るのはなぜか 理より怒りがいきり立つ 痴情を厭わず性欲を充たす 嫉妬に狂い敬意を逸脱する 乱用する権力は人間性を毀損する 計算された批判は分断への加勢か   関わりもないのに震撼するのはなぜか 理に叶わぬ憎悪がうごめき立つ 筋が読めず思考停止に追い込まれる 実態と虚構が曖昧にされ操作される 発する言葉は偽善に塗れ信を奪われる 不安な世の懊悩を極めるか   憐憫の情さえ破棄するのはなぜか 強慾は満たされず貪欲さをかき立てる 死も不幸も厭わず正義は廃れる 共感すら湧かず人間失格の烙印を押す 一筋の理はすでに闇に支配された 心の残響は人間回復への種を潜めているのか   〔 2026 年 5 月 30 日書き下ろし。悪しき感情が闊歩する世は終末にむかうのか〕  

緊急事態

ナフサ供給不足 実感が伴った   プリンターの表示 メンテナンスカートリッジ満タン! クリーニングの度にインクが消耗される そのインクを収容するタンクがヤバい!   このタンクがあるがゆえに購入した 前機種は満タンになると寿命になる 買え換えを強要した陰険な商法   ネットでメーカーに注文をする なんと 2 週間待ちである ただのプラッチクのケース 使用頻度も少ないのか在庫がない   プリンターは数日後に使用不可となる 至急の仕事がある 終わるまで持ってほしいと願うばかりだ 政府の根詰まりは情報の根詰まりか   いかにナフサに暮らしが支えられているのか 実感を伴って理解した 政府のスピード感なき対応のまずさも理解した 物価高騰の要因となったナフサの反撃 内角の支持率低下にもろに露呈するだろう   〔 2026 年 6 月 1 日書き下ろし。これからコンビニで決済して注文完了。急ごう!〕

北海道498万5419人

2025 年国勢調査の速報値 北海道の人口は 1955 年以来 400 万人台に減少 全国は 1 億 2305 万人で減少幅最大( 2020 年調査比) 本格的な人口減少時代が到来した 北海道の減少数・減少率は都道府県でもトップクラスだ   札幌も 1920 年(大正 9 年)調査開始以来初の減少 196 万 4034 人 ( 男約 91 万人・女 104 万人 ) 約 99 万世帯で 1 世帯数 1.97 人となり 2 万世帯増えた 単身世帯の増加傾向はこれからも続く 市の 22 年推計では 2060 年の総人口は 158 万 9000 人を予想 団塊世代ジュニアの高齢期の山を過ぎた頃だろう   如実に縮小社会が現実味を帯びてきた 経済成長は簡単に阻止されるいまである 原油調達が滞れば社会システムが機能不全となる どれだけ依存してきたのかを見せつけられる 夏ばかりか冬期間の暖房も不安になる 電気や灯油が影響を受けると緊急事態が生じる 凍死という災害は机上論から逸脱する   道内各地で人口減少は続き自治体機能も危うい AI などの導入による行政システムの機能化も進むだろう ましてや担う人材がどこも不足する 国はさもさも共生社会を謳うが責任の押しつけでしかない これからの暮らし方を変える様々な縛りが出てくるだろう 政策や政治家の資質を問うても正解には疎くなる 予想だにできない現実に対処するだけで精一杯なのだ 威勢の良いだけの「言葉」に酔っている幻想は破られる 政権への期待も信頼もいずれ頓挫するだろう   縮小社会を嘆くよりも利己社会の末路を想像しよう 人のつながりを断つ社会の凄惨さを想像しよう いのちと暮らしを守れない国の姿を想像しよう 拡充の時代を求めるのは過去への執着でしかない 縮充の時代を求めなければ明日への展望は開けない   縮充とは共に生きるための生存への覚悟である 縮充とは人間でありたいという希望の実現にある   〔 2026 年 5 月 30 日書き下ろし。政治家たちの保身だけの言葉は無用となるだろう〕

護るのは何か

小さなきみを護る 何を護るのかって   きみのいのち 粗末にしてはならない   きみのこころ ここに護るべき何があるのか 疚(やま)しさはどうだろう ためらうかな 憎しみはどうだろう きみには向けられていないだろう 卑しさはどうだろう たしなめるだろうか 妬みや嫉みはどうだろう いたしかたないか 恥知らずはどうだろう 無理だろうね エゴイストだったらどうだろう 誰も相手にはしないね ひがみ根性がこころを歪ませるんだね でもひとりぼっちにはしたくない 道を踏み外してバカすることがあっても そんなきみを護りたいって本心さ   きみに好きだという感情が生まれるといいな 信じることができるようになるよ 思いやりや優しさも照れずに表れるよ 素直になるともっといいね   護りたいのはきっときみの善きこと 護るのはきみの自尊心 護りあうのは互いに生きること   〔 2026 年 5 月 28 日書き下ろし。道に迷う子が自暴自棄になる歯止めは何か〕

影法師

まとわりつくようにいつもいる 一挙手一投足間違えなく動く 光が届く限りあいつはそばにいる   あいつは影法師 ボクの分身 存在の証明   あいつがボクかも知れない ふと操られているボクになる 光の加減であいつはボクを揺らす   あいつは影法師 ボクの化身 隠された偽善   あいつはボクを惑わせる 長くなったり短くなったり 光の当たり具合でボクをからかう   あいつは影法師 ボクの愚身 優柔不断の正体   あいつはボクから離れない 離れたくないのか現れる 光を失うときに別れがある   あいつは影法師 ボクの一身 奇跡の同伴者   〔 2026 年 5 月 27 日書き下ろし。影を失うというのか。消えたというのか〕

誇大妄想

子どもの夢なら醒めないでおくれ チマチマした夢なら捨ててしまい 夢くらい大きく妄想させておくれ セコセコするならそれまでさ   子どもの夢ならデカイ方がいい 叶うかどうかなんてつまんない 夢だからこそ面白がっておくれ もしかして何かが始まるかもね   子どもの夢だからこそ愉快だね ワクワクするからぶっ飛ぶよ ドキドキするから熱くなる 大人の了見なんぞ醜いだけさ   子どもの夢に世の中を見る 何もないところからは何も生まれない 何かを感じる想像力を育てよう 何かを変えたい無意識が夢を象(かたど)る   子どもの夢の世界に遊ぼうよ 忘れていた無邪気さにしばし浸ろう 夢を語る瞳にしばし魅入ろう 大人のさもしい心で汚さぬようにね   〔 2026 年 5 月 26 日書き下ろし。夢は何かを予見するのか〕

サルか

あまりに残酷な惨状に憤る 嫌悪感しかない感情に苛まれる 遠く離れたことなのに なぜか拒めぬ現実に苛立つ 見ざる ただの逃避か   あまりに汚い言葉にかき乱される 品格のない横柄さに唾棄する 出会うこともない存在なのに なぜか抗えない現実に焦燥する 聞かざる ただの幻聴か   あまりに惨い仕打ちに身につまされる 人を食ったげすな表情に憎悪を覚える 批判の声は届かないのに なぜか沈黙する現実に落胆する 言わざる ただの臆病か   サルにも劣るヒトの群れがひしめく   〔 2026 年 5 月 26 日書き下ろし。気色の悪さがまとわりつく〕  

道すがら

道すがら立ち止まる 好奇心を呼び覚ます 何気ない景色も惹きつけられる 寄り道という何気なさがいい   道すがら目にとまる 野草が控えめに地味に咲く 取り残したような悔恨か 涸れゆく先にある身を重ねる   道すがらふと思いつく 日常の騒々しさからの離脱か たわいないこだわりが思索を求める 遠慮がちに言葉が動き始める 浮かんでは消える泡沫(うたかた)に被る   道すがら空を見上げる 眩しさに眼を細める 風を切るように野鳥が横切る 翼の折れた虚ろな時を刻む   道すがら外れて土の感触を味わう 柔らかな腐植土は足裏を包む 歩くのに疲れた身体を労るようだ 湿った土の匂いが鼻腔を抜ける   道すがら人と出会う 軽く会釈をする 見知った顔ではない ただ道を譲っただけのことだった   道すがら人はなぜか感覚を研ぎ澄ます 構えること泣く素直に事象を受け入れる 時に出会いの妙を愉しむ 日常の中の寄り道にふと安らぎを覚える   〔 2026 年 5 月 23 日書き下ろし。道すがらどんな物語がうまれたのか〕  

意固地になる

意固地になる 構うのは面倒だ 相手になれば面倒くさい 折れるまで意地を張る 放っとけばすねる 厄介な人だ   意固地になる 狭い了見が煩わしい 説得は無駄骨になる 意地を通すしか頭にない やり返せば頑なになる 離れたい人だ   意固地になる 我を押し通す 思った事を口に出す 反論すれば火に油を注ぐ 孤立しても懲りない やるせない人だ   意固地になる 意に添わない不満をぶつける 敵愾心を顕わにする 諭せば意に介さない 平常心すら頼れない 扱いにくい人だ   意固地になる 人が変わったようだ 協調性を失った 余計なことだと突っぱねる 思い通りに出来なくなった己に抗う 時に行く道にある人か   〔 2026 年 5 月 24 日書き下ろし。意固地な人とのつながりは難しい〕

罪深きなり

傲慢が衣をなびかせ歩いて行く 何とも言いようのない異臭を放つ ひれ伏すように感化されてゆく恐怖 抗うことさえ削ぎ落とされてゆく脅威 制圧と支配に屈し洗脳されてゆく教唆   増悪が衣からはみ出して揺れる 何とも言いようのない怨恨の顔になる 敵愾心を虚偽で煽り立てる排撃 逆らうことを決して容赦しない狼藉 服従と同意を求め理すら失う隷属   短慮が衣からこぼれてゆく 何とも言いようのない価値観の崩壊を招く 冷笑されようとも屈服しないカリスマ 困難かつ危険な状況を認知できぬ知性 差別と格差が増長されてゆく専制   強欲が衣にまとわりつく 何とも言いようのない快楽と堕落を見せる 儲けに反応して名誉を重んじる歪んだプライド 絶賛と黙従を強要しひたすら酔う自己陶酔 罪深さを告解すれば赦される利便なシステム   七つの大罪 傲慢 ・ 強欲 ・ 嫉妬 ・ 憤怒 ・ 色欲 ・ 暴食 ・ 怠惰 なり この男 傲慢・憎悪・短慮・強欲では済まされず 求めるところに性力がある限り 人間の欲望を際限なく満たすエネルギーとなるのか ただただ性は生なりと驚愕する 罪は生なりしか   〔 2025 年 10 月 7 日書き下ろし。 2026 年 5 月 25 日再掲を余儀なくされる。おぞまし者たちがいまも世界を席巻する〕

抜ける

抜ける 外れた ミスは致命傷となる メンバー表から消えた 挽回は難しい 次はなかなか回ってこないだろう プロの熾烈な競争を観る   抜けたい 悪意ある誘いを断る 友だちというしがらみから抜けた 仕返しは怖い 間違えを犯すのを拒んだ 感化されない良心を護った   抜けた 都会の色に染まる 言葉遣いも今風に気取る 垢抜けたと言われたい 中味は何も変わらない キャンパスの風が心地よかった   抜けない 失敗をくり課す 間抜けさが身につく 学習能力ではなさそうだ 性分かと諦める それでも世の中は回っている   抜きそう 辛辣な世に不満をたぎらす 熱くなった情動に手を焼く 闇雲に走る衝動を抜きたい 言葉が冷静に看破する 憤怒の熱量を下げ偏向を戒める   抜けてはいけない 世間のしがらみに悶える 干渉される視線に苛立つ 孤独にはなりきれない 他言に反応せぬ鈍感さがほしい ひとりぼっちでは辛い人の世か   〔 2026 年 5 月 22 日書き下ろし。「抜く」という言葉にこだわった〕

おもしろがる

嬉々として遊ぶ幼子 言葉にならぬ声がいい 夢中になる世界が羨ましい 無心になって遊び呆ける 愛くるしい瞳が全てを語る おもしろがるのがいい   しかめっ面なら浮かばない 言葉よりもイメージがいい 難題を解くには縛られない 遊離する思索も刺激となる 一瞬の閃きに心躍らせる おもしろがるのもいい   負い目をいくつ数えてもつまらない 気が滅入るばかりで意気消沈する 出来ないと嘆くのはパスしよう いままで散々やってきたと諦めよう 身体は動かなくとも思索は深い おもしろがるしかない   面倒くさい世間の付き合いに閉口する つながりを断ち切ることも出来ぬ 噂話に引き込まれるのも煩わしい 距離をとるいい加減さがいい つまらぬ関係に悩むこともない おもしろがってやってみるか   辛気くさい世の中にはうんざりだ 変える手立ても力もない 辛口ばかりが心に刺さる 幼子たちの明日が気がかりだ 希望を託せる童話の世界に導こう おもしろがって書くしかない   〔 2026 年 5 月 23 日書き下ろし。おもしろがることが心を解放する〕  

つまった

つまった つまった 何つまった? いじめ調査で手が足りぬ 叩けば山ほど出てくるはずだ 市教委学校過去の事案をほじくり出す つまっているのは 教師と子らのコミュニケーション いじめ放置で責任回避のつけ払う つまった つまった 子らとの信頼つまったままだ   つまった つまった 何つまった? ナフサが足りずやりくりできぬ 足りてるはずだと強弁する 民の暮らしと離れるばかり つまっているのは おたくの情報システム 気づかぬばかりに空回り つまった つまった 民とのパイプもつまってしまった   つまった つまった 何つまった? 戦争仕掛けて行き詰まり 予告編ばかりで手が打てない 脅しに屈せず徹底抗戦続きます つまっているのは おたくの見通し 支持率下がってレームダック つまった つまった 民の期待もつまってしまった   〔 2026 年 5 月 24 日書き下ろし。様々なものがつまりだすと、不満と不平は社会を不安に陥れる〕

思うままに

思うままに生きればいい 言葉は時に生きるのか   苦渋に瀕した判断不能 失敗の壁にぶち当たった衝撃 冷笑される耐えきれない屈辱 失墜し取り戻せない自信 なおざりにされ無視された存在 卑下された小さな誇り 自尊心の崩れと自己否定の連鎖   思うままに生きればいい 言葉は時に狂気になるのか   七転八倒の運命に抗うしかない いきり立つこともない 逆らい続けることもできない 受けとめるしかない 心のほころびは裂けてゆくだけか   思うままに生きよ 言葉は時に光を放つか   生にしがみつく 一途の望むに託す あらゆる可能性を探る 絶望の中に見出された言葉 回復への道標を信じるしかない   どん底で味わうにはこれしか言葉は知らない 思うままに生きよと たとえ朽ち果てようとも覚悟の言葉に託そう 思うままに生きると たった一度の人生を謳歌する言葉はこれか 思うままに生かされると   〔 2026 年 5 月 22 日書き下ろし。自死は自己解放にはならぬか〕

待たされる

トイレがトラブった 修理のパーツがないからメーカー元に注文する 1 週間経ってもなかなか届かない 内地からでも二日三日で届くのに なんとまったりした対応か   快食快眠快便の一つが狂う 一つのダメージは二つも狂わせる 高齢者には苛酷な試練が続く 失敗を畏れて外出を控える 尿漏れパットも外せない 排便中心の暮らし方に変貌する   安心の担保は生理現象のコントロール 便秘で苦しむことも不快感を増長させる 食事の量を控えても頻尿で快眠は妨げられる トイレの当たり前がパーツ一つで不自由になる 電子機能が不全になればただの置物でしかない すぐには修理できぬ苛立ちが募るだろう   高齢者には3つの安心こそが暮らしのバロメータ 買え替えた方が早かったかもしれない 悩まされるのは身体が動かなくなったことだ 余計にトイレの問題は気に触る 便利になった暮らし方も果たして続くのか その先にある下水管の老朽化も不安材料だ   利便性を求め続けて新しい製品開発に注力した 大量生産大量消費そして大量廃棄の時代は続く この便器一式も近いうちに捨てられよう 巨大な廃棄物投入ホールを想像する 廃棄核燃料もそのうち地球外に投棄されるだろう 生存欲求を維持する社会的装置が破綻する日はいつか まあいまはパーツの来るのを待とう 〔 2026 年 5 月 23 日書き下ろし。友人の話である。トイレの話は深くなる。〕  

正直になる

正直になれば動けない 人はそんなに強くはないから 自分の弱さにたじろぐばかりだ   正直になれば怯んでしまう 人はそんなに賢くはないから 自分の才覚は及ばぬばかりだ   正直になればそらすしかない        人はそんなにお人好しではないから 自分の関心は薄らぐばかりだ   正直になれば哀れむしかない 人はそんなに優しくはないから 自分の善意を疑うばかりだ   正直になれば認めるしかない  人はそんなに美しくはないから 自分の負い目にうなだれるばかりだ   正直になれば噓をつくしかない 人はそんなにやわではない 自分の保身にただ騙すばかりだ   正直なれば努力するしかない 人はそんなに捨てたもんでもない 自分のやる気を引き出すばかりだ   正直になれば受け入れるしかない 人はそんなに優れてはいないから 自分のいままでを良しとするばかりだ   正直になれば心安らぐしかない 人はそんなに身勝手ではないから 自分のいまを慈しむばかりだ   正直になれば人であるしかない 人はそんなに偉くないから 自分を飾ることに恥じるばかりだ   正直さは果たして美徳なのか それとも過信をたしなめるのか あるいは裸の己と向き合うのか   〔 2026 年 5 月 22 日書き下ろし。正直さをどう受けとめるのか〕