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1月, 2025の投稿を表示しています

再度問う あぶり出す

不適切教員がのさばる 不適切教員がのさばる 人不足を理由に不良教員を庇う 教師多忙論でごまかし煙に巻く   不適切教員は鬱憤を晴らす 無抵抗な子どもを威嚇し標的にする 閉ざされた学級は無秩序な世界となる   不適切教員は逃げ道をつくる 指導の行き違いと言い訳する 子どもに原因があると開き直る   不適切教員をあぶり出す 校長は不誠実な対応で事実を隠蔽する 保護者はレコーダーで糾弾する   不適切教員をいい気にさせる 余裕がなくて見切れないと庇う マスコミもこぞって味方する   不適切教員は首にはならない 刑事罰でなければ守られる 道義性など微塵もなく教壇に立つ   不適切教員を異動させる レッテルはすぐに剥がれる 臆面もなく平然と繰り返す   不適切教員は淘汰されない ろくでなしでも務まる学校不信の根は深い 子どもの優先順位は地に落ちる   不適切教員が世にはびこる 高給取りで待遇も良くなる 子どもは食い扶持のカモでしかない   不適切教員には志は無用だ 面接をうまく乗り切れば大丈夫 さあこぞって不適切教員になろう   [2023 年 9 月 29 日書き下ろしを見直す。 2025 年 1 月 30 日に厚労省から子どもの自死について 527 人と発表された。 2023 年 10 月千葉県立高校で 2 年の女子高生が自死した。不適切な指導が子どもを精神的に疲弊させたのが原因だと第三者委員会は断じた。関係した教員は減俸という処分で済まされた。学校という閉鎖社会に巣くう者たちは、対岸の火事を楽しむ ]  

1年持たない(再掲)

無理です もうダメです できません ひとりぼっちになりました   空回りしています 頑張るほど落ち込みます 甘えてるわけじゃありません おもいが砕けていきます   怖いです もうくじけそうです 教えられません 子どもが見えなくなりました   やる気が湧きません もう限界です こんなんじゃなかった 憧れがしぼんでいきます   子どもが心配します もう耐えられません 憐れむような目が辛いのです 心の病を患っています   ほっとかれました もう相手にされません 周りの空気が痛いです 腫れ物になりました   子どもが好きでした もう自信がありません 挫折と敗北を味わいました 自分すら信じることができません   無駄です もう諦めました 辞めます 皆さんにはお荷物になりました   〔 2023 年 6 月 21 日書き下ろしを2025年1月31日に改めて問題提起する。真面目な新人教師ほど陥りやすい挫折感。精神疾患が増えている。 1 年以内に辞める子も増えている。その新人を指導しサポートする教師集団そのもののの若い人材すら育てる力もなく、「忙しい」がそれすらも免罪符になっているのか〕  

狩りをする者たち

生きてゆくための狩りに全神経を注ぐ 狩猟時代の狩りではない 現代という時代を生き抜く狩りだ 狩人の冷徹な心こそ求められる 標的は己自身の生き方そのもの   問い続けるいまがある 生まれたことの神秘 生きることの意味 なぜこの時代なのか なぜこの社会なのか そして己が何者かを問う   時代を狩る 社会を狩る 人間を狩る そして己を狩る   ターゲットに狙いを定める 求めてやまない生きる目的 誰かに生かされている自責 正しく判断される善悪 心に留め置く純粋さ たゆまず探求する思索 湧き上がる情熱の芽吹き 払拭する不安や葛藤の種 確立する自律への確信 権力におもねる卑しさ 悪意ある言動への抗い 破れた夢の再興 辱められても負けぬ闘争心 貶められても諦めない不屈さ 愛することの気高さ 愛されることの至福 そして己を信じ切る不撓   [2023 年 6 月 4 日書き下ろしを2025年1月31日再掲。狩人の冷徹な心こそいまの時代を生きるにふさわしいと再び問う ]  

少年よ 語れ!

少年よ 臆することなく 自らの大いなる夢を語れ   少年よ ためらうことなく 自ら出でる大海を語れ   少年よ 惑うことなく 自らの欲する道を語れ   少年よ 畏れることなく 自らを鼓舞する明日を語れ   少年よ 疑うことなく 自らを信じる友を語れ   少年よ ごまかすことなく 自らいさぎよく語れ   少年よ 屈することなく 自ら真意を語れ   少年よ 黙することなく 自ら心動いた詩を語れ   少年よ 怯むことなく 自ら熱きおもいを語れ   少年よ 求められる人を語れ 少年よ 世にあるべき人を語れ 少年よ 宇宙に愛を見出す人を語れ   [2023 年 5 月 7 日書き下ろしを再掲する。少年時代への哀愁か。生きずらい時代だからこそ、いまの子らが語るべきことを受け止める大人がいるかが問題だ ]

薪ストーブ

「薪ストーブ」   飯を炊くのは薪ストーブ 焚き付けを割る仕事が日課だ 隙間風が吹き込む寒い部屋 どてらを着込んで寒さをしのぐ   暖を取る薪ストーブ 薪は毎年秋口に切ってもらう チンチンと鳴る鉄瓶 熱い茶でもてなし人もようけ集まった   いまも燃える薪ストーブ 灯油は高くてとても買えない 節約よりも当たり前の暮らし方 めっきり人も寄らず寂しいもんだ   火の用心する薪ストーブ 火事だけは出してはならない 立ち寄ってくれた民生委員 大丈夫と暖まっていくのが嬉しい   暮らしを支える薪ストーブ 芋を焼くと香ばしい匂いが立つ 話し込んでいく民生委員 美味しいと口に運ぶのが嬉しい   今年も人恋しい薪ストーブ 昔からの雪だるまのカタチがいい たわいない話を聴く民生委員 穏やかに過ぎる時間が嬉しい 〔 2024/11/24 書き下ろし。北海道民生委員児童委員連盟機関誌アンテナ寄稿詩  2025 年 1 月掲載〕  

旅の支度とおにぎり

明日根室まで行く 都市間バスで釧路まで移動する 駅内で昼食を摂った後レンタカーで向かう 16 時頃には根室のホテルに入れるだろう   冬は道中何があるかわからない 天気はまずまずで荒れない予報だ ただ高速道路でのスリップ事故は予測できない 片側一車線の道東方面は事故れば止まる 事故処理まで待機を余儀なくされる   だから事前に準備する おにぎりだ 今冬も長距離の都市間バスを利用する 根室の次は紋別 稚内 函館と続く 災害への備えは習慣になった   道民児連のスタッフ同伴の旅が始まる 6 年目を迎えた道内巡回の初任者研修会 一度も事故に遭遇することはなかった 去年は悪天候で中止されることもなかった 吹雪の中を移動することはままあったが 吹雪を突いて移動する彼の運気に今年も頼る   旅の無事を願って明朝おにぎりを握る 慣例の儀式か その前に着替えと資料を準備しておこう バスの移動に耐えられるだけの体力がいまは求められる 老いとの折り合いをつけるための試みだ 楽しむことにしよう   〔 2025 年 1 月 25 日書き下ろし。バスで移動する長時間、身体は大丈夫かと試しながら毎年クリアする。これも楽しみになった〕

幸せなルーチンワーク

平穏な一日 平凡な一日 ルーチンワークをこなす一日   朝ゴミ出しで外に出ただけ ついでに車の雪を払っただけ ルーチンとは外れた別メニュー   詩作に難儀しただけ 心のざわめきを楽しんだだけ ルーチンワークの大切な時間   過去の詩の選定作業を続けただけ 2000 余編の中からお気に入りを残すだけ ルーチンに最近なった一時   午睡をしただけ 寒くて浅い眠りだっただけ ルーチンの一コマ   夕方大相撲を観戦しただけ 贔屓力士の引き倒しだけのこと ルーチンの二ヶ月に一度の 15 日間   夕食を妻と二人で摂っただけのこと 料理に美味しいとおかわりをしたこと ルーチンでも空腹を満たす 20 分   しばし TV を見ていただけのこと 満腹の頭を空にするだけのこと ルーチンはうたた寝をする 10 分間   部屋に戻り何かしら手を付けだけのこと 手持ち無沙汰で一日のことを書いているだけ ルーチンワークとも言えぬが繰り返す明日となる   〔 2025 年 1 月 24 日書き下ろし。何事もなく平穏平凡な日々のルーチンワークが繰り返される幸せ感を知る〕

戦慄が走る

未来は戦慄を予見した 命は羽よりも軽くあしらわれる   未来は恐怖を予感した 人を人とも思われず隷従する   未来は偽善を予兆した  正義はねじ曲げられ葬られる      未来は黒歴史を予測した 人としてあるべき道が断たされる   未来は闘争を予想した 宗教と人種で選別され支配される   未来は混沌を予言した 倫理が廃れ人心は荒廃する   未来は破滅を予期した 憎悪と破壊への世界を描く   未来は共生と共存を予怠した 子どもの明日は絶望でしかなかった   想像せよ! 言葉では言い尽くせない 戦慄が走るいまがある   〔 2025 年 1 月 24 日書き下ろし。世界の変化に無関心であってはならない〕

努力していること

言えない 当たり前になったら終わる だから 言わない   [ 2022 年 11 月 10 日書き下ろし。2025年1月24日再掲する。いまもかくありたいと努力を続ける]

一人仕事の風景

自室で一人仕事を続ける 毎日机にかじりつく 土日もない日常の風景 パソコンの画面だけが世界とつながる   自室で一人仕事に励む 日々データ処理にくれる 何も貢献することのない風景 思考を刺激するだけで世界とつながる   自室で一人仕事に没頭する 読む文書にキーワードが浮いてくる 詩作モードに移行する風景 感性をキーボードを叩き世界を思う   自室が一人仕事の職場である ペイされるものは何もない 生かされていると実感する風景 言葉に息吹を与えることで世界が見える   自室から一人仕事の思いを発信する 想像力をたくましくする 創造する詩作に集中する風景 blog に書き込み世界との出入り口となる   自室を一人仕事から世界を呼び込む 関わる事案が仕事をつくる 求められる喜びが空気となる風景 衰えぬよう心して世界と関わる   〔 2025 年 1 月 23 日書き下ろし。ある法人の事務所で一仕事終えた後、その職場の空気を感じつつ一人仕事をおもう〕

凋落を見る

驕り高ぶった者は 我が世の春を謳う   人を人とは思わぬ者は 我が身だけを気遣う   噓と誹謗で歩んだ者は 我が身の後ろを警戒する   自己愛しか知らない者は 我にも欺瞞の目を向ける   欲に取り憑かれた者は 我欲に引きずられて心を失う   何をしても許される者は 我が身は神託されたと豪語する   偏狭な考えを強いる者は 我が心に卑劣な闇を飼う   教養と寛容のない者は 我が身の恥部に苛まれる   叛意で地位を奪われし者は 我が言動の愚かさを知る   大きな変化のうねりにいる者は 我が身を守ることさえできぬ   反動に抗えない者は 我が身の凋落を見る   〔 2025 年 1 月 22 日書き下ろし。凋落が予感される者がいる。願望か〕

撫でる力と愛でる力

嗚咽を堪える背中が 震えていた そっと背中に手をあて 静かに撫でる 激しくあげた泣き声で 背中が揺れた 無言でゆっくり 背中を撫でた 呼吸はやがて 平時に戻ってゆく   悲しみにくれた子らに 背中を撫でる人が そばにいてほしい   弾(はじ)けたような笑顔が 全身を躍動させた 胸に飛び込んできた背中を 静かに撫でる 喜びの声を耳元で聞きながら 手に力がこもる 無言で力強く 背中を撫でた 頬はやがて 一筋の涙を感じる   喜びに落涙する子らに 心を愛でる人が そばにいてほしい   不安に震えている子らに 「心配しないで」 言葉不要の 撫でる力を   貧しさに我慢する子らに 「大丈夫だよ」 言葉以上の 撫でる力を   くじけずに夢織る子らに 「きみに会えてよかった」 言葉と共に 愛でる力を   〔 2021 年 1 月元旦に書いた詩を 2025 年 1 月 22 日書き直す。心ある人は言葉以上の撫でる力と愛でる力をつけなければならない〕

迷路も道なり 改訂版

人生の本道は自らが歩む道でしかない 時に導かれた道であっても 己の存在理由を問う本道となる   人生の迷い道が本道となる 時に強いられた道であっても 己の意志が秘められた道となる   人生は迷う道ゆえ本道となる 時に孤独にさいなまれる道であっても 己の希望が共生への道となる   人生で迷う道こそ本道となる 時に不安でたじろぐ道であっても 己の生きている確信が道となる   人生の迷い道に己を知る本道がある 時に悩み苦しむ苦難の道であっても 己の揺らぎが求める道となる   人生は迷い道に惑わされる本道もある 時に判断を誤る道であっても 己の悔悟が糧となる道となる   人生の迷い道の連続こそ本道となる 時に波瀾万丈と評される道であっても 己の熱き挑戦が道となる   人生の迷い道は出会う人との本道となる 時に別れの涙を流す道であっても 己もいつか別れの道に立つ   人生は行ったり来たりの迷い道を本道とする 時に甘くも苦くも感じる世の道だからこそ  己らしく潔く人生を謳歌する本道を生きる   [ 2022 年 7 月 30 日書き下ろしを 2025 年 1 月 21 日全面改定する。迷い道は弱き己を鍛える道でもあったか]

羨望と嫉妬

羨望ならいい 能力を羨みリスペクトするならもっといい   嫉妬なら醜い 能力を妬み中傷するならもっとひどい   羨望なら邪魔しない 能力に太刀打ちできないと思い知る   嫉妬なら悩まされる 能力を見下し陰口を思い知らされる   羨望なら活躍できる 能力を思い存分発揮できるのがいい   嫉妬なら害になる 能力を保持する気力が萎える   羨望を求めてはならない 能力を過信して傲慢になるとはじかれる   嫉妬なら許されない 能力以上に人徳を傷つけられる   羨望は評価でしかない 能力を磨いてこそ謙虚さが増す   嫉妬なら無欲を心する 能力に見合う人間形成こそ秀でる   〔 2025 年 1 月 20 日書き下ろし。羨望と嫉妬は人を比べることから生じる愚弄か〕

信用を失墜する

タレントが不祥事を起こした TV局は事態を軽視しスルーした 週刊誌にリークされてバレた   すでに高額の和解金を支払った この問題は解決済みだと主張した なぜという疑問は大きく膨らんだ   個人的な問題から火がついた 組織ぐるみのスキャンダルだった 火消しに回るが余計に油を注いだ   真相はまだ闇の中 あぶり出すには時間がかかる 経営者の弁明は許されなかった   社内の先輩への相談が判明した 守られなければならぬ社員は放置された いまは社外だと理屈をこねて貶めた   著名な芸能人もTV会社も社会的信用は失墜した 次から次へと暴かれていくだろう 大手企業はCMからの撤退を始めた   仕事に誇りと使命感を抱く者たちは失望する 裏で動いた者を守るような社風はもう許せない 隠蔽や個人問題で収束させることはもうできない   性的なスキャンダルは致命的だった それ以上に接待を強要した体質が常態化していた 抗うこともできず接待した告白は氷山の一角だ   売れっ子だと何億ものカネが動く TVという魔物が住む世界だ 虚像の姿が貴重な放送時間を占領する   低俗な番組を垂れ流してCM料を稼ぐ 人気者という偶像が無駄な時間を占領する 見入る者たちの存在こそが文化力を衰退させる   〔 2025 年 1 月 19 日書き下ろし。テレビ界の人気タレントのスキャンダルが本命に迫る。 第三者委員会の設置にも疑念が残る。嵐が吹く気配だ〕

不思議な再会

真夜中の出来事 微睡いながら「葉っぱのフレディ」が突然現れる 25 年も前に全国を巡った出前授業で朗読した その話の筋が鮮やかに蘇る 夢心地でなぜかを考えていた 起きたら捜そうとそのまま寝付いた   宝の山は本箱の 5000 枚のカードの中にある 現役の時に資料を書きためたカードの山 講演や執筆を依頼されたときに頻繁に活用された 専用のカードボックスに保管されているはずだ 最初のボックスを取り出した 確信があったわけではなく何気なく選んだだけだった 300 枚ほどのカードを手に触れて懐かしさを味わった ここにはなかった そこにグリーンの両開き B6 版専用のファイルがあった 講演の時にレジュメ資料を入れていたファイルだ あった カード 3 枚に記録されていた 手に取りすぐさま朗読を始めた   31 日市内のこども園で童話の朗読をする予定だった すでに何を読むかは決まっていた 早々副園長先生にメールした   「微睡む夜中、ふと『葉っぱのフレディ』のお話が浮かびました。  出前授業で子どもたちによく聞かせたお話です。  起きてすぐに本箱にある「資料カード」から、ひとつの収納ケースを取り出しました。  そこにグリーンのファイルに入ったカードを見つけました。  あたかも《捜して》という声に呼応したのでしょうか。  さっそく朗読しました。  なぜか「にこりんの大きなあんずの木」を想像していました。  31 日はこのお話を聴いてもらおう。そう強く思いました」   大きなあんずの古木が園庭にあるこども園 子どもたちの成長を 70 年もの間見守ってきた古木 行く度に心惹かれた古木がフレディを呼んだのだろうか 捜してくださいと誘われてすぐに見つけられたのだ なにか不思議な縁を感じた 言葉にならない不思議な初体験だった   25 年もの間ほっとかれたフレディとの再会 幼子たちに「いのち」と「死」をどう伝えるのか 不思議なあんずの木の葉の力を借りよう   〔 2025 年 1 月 19 日書き下ろし。呼び出された。この不思議を子どもとも分かち合いたい〕 ...

詩集の編纂作業

1200 編を超えた第 2 期 Blog 政治は時々のエポックだから泡でしかない テーマや中味の賞味期限もある 気に入らないつまらないものもある インパクトの削がれたものもある 詩集の編纂からは一時選考でふるい落とされた   プリントアウトされた詩編で二次選考に当たる Up 順位ここ数日かけて整理していた 何と 200 編余が印刷されていなかった 急遽内容を照合しながら作業に入って 3 時間に及ぶ選定と印刷作業だった   1200 の内まずは 5 割近く残った テーマ毎にカテゴリー化する すでの研修で詩集としてまとめたものもある ご破算にして一から考えてみる なん贅沢な作業なのか心が躍る   子どもが先に来る 教育の課題は生涯のテーマだ 人間としてのあり方や生き方は永遠のテーマか 社会や人との関わり方も時代を反映する 平和と戦争は避けては通れない 福祉も関心が深い世界だ   誰に読んでもらいたいか 対象にもは配慮しなければならない 発表の機会と場は限られている それでもなお関心のある人が手にできれば幸いだ 保育園の園長が詩集の一編をトイレに張りたい その申し出が嬉しかった   いつでもどこでも誰かの目にとまる いつでもどこかで誰かが読んで考える いつかどこかで誰かの琴線に触れる 想像するだけでも面白い   〔 2025 年 1 月 18 日書き下ろし。整理するのではない。詩集の編纂は生きることへの精神的アプローチだ〕

頭ではわかっていても

頭ではわかっていても なぜか動けない一人がいる 為さねばとわかっていても なぜか心が離反する   頭では納得していても なぜか許せぬもう一人がいる 理屈では割り切れぬ なぜか心が憤る   頭ではわかったふりしても なぜか面倒くさい一人がいる 本心は容易に騙せぬ なぜか心が曇り出す   頭では解釈できなくても なぜか知ったかぶりする一人がいる 不都合なことは誤魔化す なぜか心が噓に染まる   頭では理屈をこねても なぜか白々しい一人がいる 説得する気が失せてゆく なぜか心が空々しい   頭では嫌がっていても なぜか気にかかる一人がいる 無関心を装うには捨て置けない なぜが心の渇きを覚える   頭では逆らっていても なぜが共感する一人がいる 素直になれない意地っ張りだ なぜか心があったまってくる   頭ではわかっていても なぜか明日もあると一人は信じる 命の尽きる時間は誰もわからない なぜか心に沁みる人を想う   〔 2025 年 1 月 17 日書き下ろし。阪神淡路大震災から30年。頭でわかっていても…、人は心に逆らえない〕

教師はいまだ専門性に至らず

教師の過分な社会的評価はやめよう 教師への過分な期待はもうよそう 教師は専門職という態度はやめよう   教育の専門って何ですか 大学で教職の単位を取り免許を交付されただけのこと 大学で教育を少しかじっただけで専門ですか   教育の専門になれるのですか 学校で専門性をどう磨いていくのですか 学校での雑用も無駄にできない専門になる糧です   教育の専門なったっていつですか 専門になるための自己投資はしてますか いったい誰がそう評価するのですか   教育に臨むのは未熟だからです 専門性を追求してやまないのが人間教育です 教育に関わる全てを全うすることはできません   教育は学校も社会も家庭も担います 授業をするだけなら塾にはかなわないでしょう 集団と個人という成長のバランスを考えなければなりません   教育は淘汰する過程でもあります 学習の習熟度を比較し点数化するものではありません 未来に生きていくための生き抜く力を育てるのです   教育に限界も制限もありません 求めるところを与えられる教育がなければなりません カリキュラムや進度や評価に囚われてるだけでは教育ではないでしょう   教育はなぜ多くの人間の手がかかるのですか 教師にできることは当然限られています ただ精進することなく専門を語らないでください   学校は教師として人間として成長する場と機会です 己の未熟さと向き合うことが唯一子どもを導きます 己の生き方を真摯に問うことでしか子どもに添えません   教育の専門性とは何ですか 教師であることの意味とは何ですか 教師として生きるとはどういうことですか この解を求め続けることが専門職としての生き方です   〔 2025 年 1 月 16 日書き下ろし。何を持って教育の専門性といえるのか、我もまだ未熟者なり〕