言葉を奪われる
日本帝国が韓国を併合した時代
朝鮮語は弾圧され日本語が強要された
名前も奪われ日本名に改名させられた
朝鮮民族の言葉が奪われていった
民族の魂が宿る言葉が強奪されたのだった
朝鮮語を死守する研究者
日帝との熾烈な闘争に多くの民衆も陰で支えた
方言を集め標準語に統一する作業は困難を極めた
マルモイ(辞書)を編纂する者たちは弾圧され投獄された
1942年「朝鮮語学会事件」で2名が拷問死した
13年の月日を費やしてマルモイの原稿は完成した
しかし日帝の執拗な捜査の中原稿は紛失した
懸命に探したがついに見つからなかった
そのときの喪失感は想像を絶した
1945年8月15日日本の敗戦
民族の解放の日は民族の魂を取り戻す日となった
解放後奇跡的に原稿が発見された
1947年「朝鮮語大辞典」が無事編纂出版された
ウクライナを支配下に置いたロシアが最優先したのは
市民へのロシア語強要だったことは記憶に新しい
領土だけではなく民族の魂を奪うのは
従属国にするための常套手段であることをいまも示す
「ミンドゥルレ(タンポポ)の語源は
門(ムン)の周り(ドゥルレ)に咲き広がる花だから
ムンドゥルレがミンドゥルレにかわってゆく
一人の十歩よりも十人に一歩が大切だ
タンポポの種が飛び広がるように生きた言葉を伝える
知識の輪が広がれば世界は変えられる
そうすれば独立も勝ち得ると
人が集まるところに言葉があり
言葉が集まるところに志があり
志が集まるところにやがて独立への道が開かれる」
(韓国映画2020年『マルモイ~ことばあつめ』の字幕から)
「朝鮮語大辞典」は自国の言語と民族の魂を復活させた祈念書ともなった
[2023年4月12日書き下ろし。朝『マルモイ』を見終わる。韓国との関係を改めて見直した映画だった]