ただのたわごと
痕跡すらなく地上は振り出しに戻る
誰の記憶にも残ることなく無に帰す
電子データーもバックアップは不可だった
大量の機器は用無しになった
使える者は誰もいなくなった
核兵器も核施設も次の自己破滅の時を待つ
戦闘機も戦艦も戦車もミサイルも残骸を晒す
都会は高層ビルが崩れる音がしばらく続く
風塵を巻いて過去が埋もれてゆく
生き延びたいのちだけが約束される地球の再生
放射能に汚染された環境に耐性をもつ生命体
突然変異で生成されたいのちの種
憂愁の思いもなく自然の摂理に従う
数万年の時空間を経て知的生物が生まれる
遺伝子に自己破壊を刻み込んだ知的生物
創造と破滅の文化はDNAに深く刻まれ継承される
地球の終焉まで絶滅と新たな誕生を繰り返す
〔2023年6月10日書き下ろし。宇宙の深淵をのぞくこともできない。想像すればするほどその不思議と人類の行き着く先の破滅を欲望の渦巻く世界から見ている〕