四季の夢
樹木の根元の雪が融ける
幹の太さにきれいに丸い穴が開く
樹木も長い冬眠から目覚めていく
春の陽射しが柔らかく注ぐ
命溢れる大地に喜びが満ちる
春夢を抱きつつ命の息吹を感じる
萌黄色の覇が芽吹く
山も里も生命力に満ちあふれてゆく
様々な花が開花し鮮やかな彩りに染まる
万緑が山を覆い尽くすと陽射しも変わる
焼ける大地は時に強い雨と風に叩かれる
夏夢に汗しつつ心の機微を感じる
朝夕の風が冷たくなってゆく
イクラづくりから秋が始まる
今年の新米はもう出回っているという
田畑は収穫の後のタイヤの跡を残す
鉢植えの観賞菊の出来映えはきっといい
秋夢にまどろみつつ儚さを感じる
木枯らしが窓を叩く
寒々として灰色の空が覆う
灯油代が高騰した今冬は厚着するしかない
布団の中で寒さをやり過ごす日々が続く
退屈な風景にうんざりしながら本を読む
冬夢にせめて雪開けの明日の備えを感じたい
[2023年9月23日書き下ろし。四季の夢も四季があるからこそ心に映る心の風景が生まれるのか。悪夢だけは避けたい]