織る前に
縒(よ)る
細い繊維を撚(ひね)っていく
つながるきっかけになる出会い
絡(からげ)る
細い糸を絡み合わせる
印象的な場面が生まれる
糾(あざな)う
数本の糸を撚り合わせる
絡む場面が少しずつ多くなる
繋(つな)ぐ
細い糸を足しつつ長くしていく
一時の出会いではない予感がする
綟(もじ)る
撚りを強くかけていく
つながろうというおもいが生まれる
繃(たば)ねる
織り糸を染める
どんな色合いになるのか不思議を楽しむ
綣(ま)く
糸巻き機に巻き付ける
様々な色に染められた心を見つめる
繰る
織機を動かし布を織る
縦糸と横糸で織りなす心模様を想像する
縫う
一期一会の縁を縫い上げる
人はともに生きるおもいに至る
[2024年1月10日書き下ろし。9日付朝日新聞「折々のことば:2963(鷲田清一)」に紹介された『織物以前のこと』(福本繁樹)に触発された。織り上がり布に至るまでの課程を人とのつながり方に置き替えてみた)