不羈奔放

願うべくは何ものにも囚われないことか

老いは身体を蝕み自在な行動を阻む

唯一の読書は眼精疲労を起こし拒まれる

歯槽膿漏は噛む力を削ぎ落とし食欲が落ちる

免疫の低下は予期せぬおできがいじめる

 

願うべくは何ごとにも左右されないことか

思い通りに振る舞うことは諦めた

世間のしがらみに悩むことは避けられない

良きことと出しゃばることは疎まれる

関わりたくなく面倒に巻き込まれる

 

願うべきは何もせぬことか

奇特な行為は妬まれる

奇異な行為は皮肉られる

奇抜な行為は嘲笑される

目立たぬよう平凡を装うしかない

 

願うべきは何も心動かさぬことか

一時の高揚感は続くことなく収まる

悲痛な報は離れずしばし支配する

悪行への憤りは抑制を強いる

感動と感謝だけが平静を支える

 

願うべきは心の自由か

見透かれぬ心は想像の地平

拘束されぬ心は創造の海原

研ぎ澄まされる心は悠々たる宇宙

 

※不羈奔放(ふきほんぽう)何ものにも拘束されず、思いどおりに振る舞うこと。また、そのさま。▽「羈」はつなぐ意。「不羈」は束縛を受けず自由なこと。「奔放不羈ほんぽうふき」ともいう

 

[2024417日書き下ろし。不羈奔放を心に抱き続ける]


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