念書の有効性
旧統一教会の献金勧誘問題
高額献金した女性が賠償を求め訴訟した
信者だった母親が賠償は求めずと書いた念書がネックだった
最高裁は「公序良俗に反し無効」と判断した
教団の献金を巡る最高裁の判断は初
念書の有効性
宗教団体の献金勧誘の違法性
2つの枠組みから念書を有効とした一審二審の判決を破棄した
東京高裁に差し戻しとなった
そもそも念書を書く必然性はあったのか
高額献金をさせる教団側のあざとい口封じでしかない
その違法性をなぜ一審二審は判断出来なかったのか
三審制度とはいえ下位裁判所の不十分な審議の結果でしかない
最高裁まで正当な判断ができぬシステムなら猛省をすべきだ
念書の有効性について
裁判を起こさないとの合意は裁判を受ける権利を制約する
有効性は慎重に判断すべきと指摘する
当事者の属性や合意の経緯、当事者が受ける不利益などを総合的に考慮
公序良俗に反する場合は無効とした
女性の母親が念書を書いた半年後に認知症と診断された
熱心な信者で教団の心理的な影響下にあった
合理的判断が困難な状態を利用して一方的に不利益を与えたと指摘
念書を無効と判断した
献金勧誘の違法性についても
寄付者の適切な判断を妨げる事情があるのか
献金によって生活に支障が出たか
勧誘のあり方として社会通念を逸脱した場合は違法
総合考慮し枠組みを示した
母親が土地を売り1億円超を献金したことは
生活維持に無視しがたい影響を及ぼす異例のものと評価
一連の事情を多角的に見ずに違法性はなかったとする高裁の検討は不十分
最高裁の枠組みに沿った審理のやり直しを命じた
長い闘いだったがまだ終わらぬ
同様の訴訟を抱えた人たちには朗報だったろう
安倍晋三事件に端を発した旧統一教会問題
「公序良俗」という新たな視点から判断が下された価値は大きい
念書が書かれた経緯や事情と結果が多くの信者を苦しめてきた
「公序良俗」の観点からしても逃れられない卑劣な手法に正当な判断が下る
東京高裁の審議の結果を以て全国津々浦々の関係者には勇気をもらうことだろう
政治と金と宗教団体の構図が民主主義を歪めてきた対価を払わなければならない
宗教法人として存続するか否かの闘争はいまも続けられている
その狭間で昨日の差し戻しの判断は吉報となることを願いたい
〔2024年7月12日書き下ろし。今朝の朝日新聞の一面記事を引用しつつ。なぜ一審二審は違法と判断しなかったのか、優秀な判事がいるはずなのに、そこが一番疑問だ〕