カタチばかりの撤回と謝罪

「悲惨な戦争の実相を記録にとどめ、歴史の教訓を後世に伝えようという、沖縄県民をはじめとする関係者の努力を一顧だにしない、無神経きわまる発言だ。いい加減な事実認識の下、歴史の書き換えをしようとしているのは、ご本人(西田昌司参院議員)ではないか」(2025/05/10朝日社説)

 

誤認にも関わらず持論を主張した

過去の曖昧な記憶を確かめることすらなかった

思い込みが事実を歪曲し公然と講演した

歴史が書き換えられると沖縄の教育の偏重を批判した

 

沖縄県民は憤怒の声を上げた

省みることなく持論を擁護した

マスコミもこぞって批判と撤回を求めた

自民党の中からも批判の声が上がった

事態の収拾はおぼつかないと気づいた

発言の撤回と謝罪に応じた

 

記者会見で幕引きを図りたかった

頭を下げたのは1秒にも満たなかった

横柄な謝罪態度は記者の質問の返答にも表れた

沖縄に対する認識や思想的偏見が簡単には変わらない

『自分たちが納得できる歴史をつくらなければならない』

根本は国家主義思想や戦後教育批判だから変わるわけがない

発言の撤回や謝罪は全く心に響かないのは当然だ

卑下された県民の心を逆なでして火に油を注ぐ

 

発言の撤回とは間違えを正すことである

言ったことを「なし」にしましたと開き直ることではない

論拠となった展示物を捜せとさえ指示する傲慢さを見せる

自分には瑕疵がないと恥の上塗りをする

 

謝りとは赦しを乞うことである

一方的に問題を収拾することではない

政治家の多くは撤回と謝罪で済ませてきたことに誤りがある

参議院選挙への影響を畏れた政治的な意図は分かりやすい

本人の意向を曲げられたことへの反発が見え隠れする

謝罪とは縁遠い弁解めいた胡散臭さを感じた会見だった

 

彼に感謝しよう

沖縄の悲惨な戦争を振り返るきっかけを与えてくれた

ひめゆりの塔の若き犠牲者への追悼の機会を与えてくれた

全国から徴集された兵士と県民の犠牲に平和があることを示してくれた

沖縄の地はいまだアメリカが占領し治外法権を是正できない事実を見せてくれた

沖縄をいまも苦しめる元凶が自民党だとあからさまにしてくれた

沖縄について無知であることが無恥であることを教えてくれた

憲法改正に走る自民党という党の無秩序な体質を暴露してくれた

京都の有権者が彼を選んだことへの悔悟をする機会があることに感謝したい

 

2025510日書き下ろし。自民党の西田昌司参院議員が、憲法記念日に那覇市で開かれた改憲派のシンポジウムで講演し、沖縄戦で犠牲になった学徒隊の生徒らを慰霊する「ひめゆりの塔」の説明内容について、「ひどい」「歴史の書き換え」などと持論を展開した。こぞって批判の声が上がり、自民党は収拾に苦慮し「謝罪会見」を裏で指示したのか。すんなり事は収まるどころか、本体に飛び火する。暴走する人材は豊富にいる党だけに火種は尽きない〕

このブログの人気の投稿

跋渉はかなわぬ

こんなもんさ

職歴とは何か