チャリとプロの技

6段ギアのママチャリが蘇った

後輪のチューブの交換は何とかやれた

ブレーキの取り付けに苦労した

しまいに劣化したワイヤーが切れた

素人の修理はここまでだった

 

ネットで自転車屋を捜した

近いところは3㎞離れた隣町だった

蒸した暑さの中押しながら店に着いた

店の裏手の土間で修理が始まった

 

25年も経ったタイヤもすり減っていた

タイヤの交換もお願いした

修理費はワイヤー交換よりもかかる

後輪を一度バラして組み立てる

手際よい作業を見るのは心地良い

 

大手のホームセンターで自転車を販売している

電話で修理を聞いてみると2週間待ちだという

メーカーによっては修理できないと返答された

 

その理由を店主に尋ねた

自動車の修理はメーカーで一括部品を供給できる

だからメーカー毎に部品を発注できるからムダがない

自転車は製造メーカーも多く修理部品の調達が難しい

だからホームセンターは取引のない自転車を排除する

 

プロの技術力を見せつけられた

構造は車に比べて複雑ではない分デリケートだ

ブレーキワイヤーの取り付けも流れるように終わった

ブレーキを舐めたはいけないと注意された

素人がいじるところではない

YouTubeで自己流の修理を紹介しているがプロではない

命を守るという意識をどれだけ真剣に考えているかと問う

 

話をしながら後輪を回す

ギアチェンジを目視している

微妙な調整が必要だと切り替わる音を聞きながら作業する

6段ギアの切り替えのタイミングは小さなネジで調整する

技術は命を守るという町の小さな自転車屋の心意気を感じた

 

大手の販売網に押されて割食った経営は厳しい

3㎞歩いても行かざるを得ない自転車の利用者がいる

50年続く2代目は困ったときにこそプロの存在を問う

我がママチャリもまた体力づくりの相棒に復帰した

店主に感謝しながら7200円は命を守る値段となった

 

次は前輪のタイヤとチューブの交換か

新しい自転車を買う余裕はない

その分このママチャリを大事にしようと決めた

 

雨降る前の蒸す空気の中を2日ぶりにチャリをこぐ

風を切る心地よさを取り戻して帰路について

 

2025726日書き下ろし。街中を走るつもりはない。森林公園のコースに挑んでいきたい。相棒が元気になった〕

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