器の大きさ
上辺だけ飾っていた
面の皮だけ厚かった
分かっていない小心者だった
のっぴきならないピンチに何もできずにいた
小さなことにこだわり判断を間違えた
いちいち人の目を気にかけた
さながら蚤の心臓だった
何が何でもやり抜く気力はすでに失せていた
問題を先送りにしただけの器だった
呑み込むには器が小さすぎた
がむしゃらに打開する器ではなかった
自ずと力量のない器だと知った
置かれている事態を収束する器ではなかった
気づかれまいと虚勢を張るだけの器だった
苦しくなれば投げ出してトンズラするだけの器だった
見た目だけの存在感は空の器だけが残った
世間の厳しい現実を打開するだけの器を持っていなかった
様子を伺うだけで手立てすらない器を持つだけだった
運が良ければ空っぽの器のままでよかった
突然降って湧いたポジションに器は入れ切れなかった
恥をかくだけの場は小さな器が顕わになった
つかの間の夢は器を割って小さな器に替えるだけだった
足りない度量の器を隠しきれなかった
利に拘ったことで器の中の本性がこぼれた
多くの期待は器からこぼれて地に浸みた
可能性はゼロではないがこの器では失望しかない
間違ってもリーダにはなってはいけない器だ
全ては小さな器しか持ち合わせないドングリの世界の話だった
〔2025年10月14日書き下ろし。世間にドングリたちがざわめく〕