怒りと妥協
怒りのボルテージが上がる
世の中の欺瞞に忿怒した
感情が先走り言葉が尖る
正義感が溢れて冷静さを失う
果たしてそれがどうだというのだ
怒りの矛先は何事もない
世の中の歯車は普段通り動く
感情のとばっちりを言葉が引き継ぐ
何ものでもない己を嘲笑する
果たしてそれですまされるのか
怒りのグレーゾーンに立つ
世の中の汚濁の程度を判断する
感情はしばし沈静化を言葉に託す
倫理感すら曖昧な状況に抗う
果たしてそれがなんだというのか
怒りと妥協のグラデーションを知る
世の中は善悪の濃淡の度合いを計る
感情は油断なく言葉を識別する
事への妥協を探り抑制を試みる
果たしてそれでどうなるもんでもない
怒りは個人のバロメーターでしかない
世の中の動きにただ翻弄されるだけだ
感情はその都度言葉でごまかしガスを抜く
ひとりよがりの興奮を味わっただけだった
果たしてそれがここに在ることの正体か
〔2025年12月21日書き下ろし。怒りと妥協の間の座りにくさを生きるということか〕