非戦の詩集その1「子どもと生きる」
戦火4年、暗くて寒い冬 ウクライナ侵攻、暮らし「限界超えた」
(2026年2月23日 5時00分朝日新聞1面大見出しから)
侵攻から4年、終戦はいまだ遠い。開戦から2ヶ月、ブログに掲載した詩を非戦の詩集その1として編集した。闇はただひたすら暗く厳寒で包む。
「ロシア侵攻作戦決行」
24日未明 プーチンは無謀な戦争を始めた
完璧に練り上げたシナリオは動き出した
米国を相手の交渉は成果がないと断じた
NATOのウクライナへの対応も批判を激化させた
交渉したドイツもフランスも赤っ恥をかかされた
ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国を独立国家として承認
2つの国家(親露派武装勢力の支配地)から要請されたとうそぶく
ロシア国籍を持つ市民を保護し平和維持を大義にかざした
ウクライナ東部紛争の和平条件を定めた「ミンスク合意」を一方的に破棄
東部ドネツクとルガンスク両州の全域を制圧するために侵攻する
戦局は2州に留まることなく全土に拡大してゆく
プーチンは一滴でも血が流れたら攻撃を辞さないと演説した
流れてもいない血を流そうと吸血鬼の如く血眼になる
ウクライナとロシアとの国境でも戦闘が始まっている
キエフ・ハリコフフなどの主要な空港がミサイルで攻撃された
空軍基地の軍事設備も破壊し軍の防空システムを制圧した
得意のサイバー攻撃も始まっている
キエフでは首都防衛の態勢に入る
ロシアの軍事力を持ってすれば数時間で陥落するという
米国もNATOも戦場には立たないと声明した
ロシアの侵攻を傍観するだけなのか
金融を含めた経済制裁はどれだけの
市民から犠牲者も次々と出ている
子どもが驚愕し恐怖に陥ったその瞳を
あなたは正視できるか
〔2022年2月24日書き下ろし。戦闘は一方的に始まった。ウクライナがロシア・英国・米国と交わした「ブダペスト覚書」が破棄される。ロシアのご都合主義が正義を主張する〕
付記
ロシア軍、ウクライナで攻撃開始 全面侵攻か 軍事拠点にミサイル
米メディアによると、ロシア軍は24日、ウクライナ東部で攻撃を開始した。また、ロイター通信は、首都キエフと北東部ハリコフにあるウクライナ軍の軍事拠点がミサイル攻撃を受けたと報じた。
また、ロイター通信によると、ロシアのインタファクス通信は24日、ロシア軍がウクライナ南部オデッサと東部マリウポリに侵攻したと報じた。
ウクライナのクレバ外相は24日、ロシアがウクライナに対し「全面的な侵攻を始めた」とツイッターに投稿した。クレバ氏は「平和なウクライナの都市が攻撃を受けている」とし「ウクライナは自衛し、勝利する。世界はプーチン(露大統領)を止めなければならない。今が行動のときだ」と訴えた。
ウクライナ政府は24日、ロシアの砲撃でこれまでに少なくとも8人が死亡し、9人が負傷したと明らかにした。ロイター通信が報じた。
また、南部クリミア半島からロシア軍が侵攻し、西部リボフ州を含む全土を砲撃している。政府機関などへのサイバー攻撃も続いているという。
ロシアがウクライナに軍事侵攻したことを巡り、ウクライナ東部の親露派武装勢力の指導者は24日、東部ドネツク、ルガンスク両州の全域を制圧することが主要な目的だと明らかにした。ロイター通信がインタファクス通信を引用して報じた。
ロシアのプーチン大統領は21日、両州の一部地域を実効支配している親露派武装勢力が樹立したとする「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認している。(2022年2月24日毎日新聞の3つの記事をまとめて掲載)
「ロシアの友へ」
友よ
反戦への怒りの拳を天に突き出そう
邪悪な者への憎悪を煮えたぎらそう
残酷非道な戦略への反旗をひるがえそう
友よ
皇帝を自認する者のプロパガンダを許してはならない
女子どもを情け容赦なく殺戮する者に断じて追従してはならない
国のためというおためごかしに惑わされ騙されてならない
友よ
命令に従った者たちも戦犯として裁かれる
脅されてすかされても抗わなかった者たちも同罪である
信じて疑わなかった者たちこそこの戦争の支持者である
友よ
皇帝への反旗をひるがえそう
反抗の旗印にウクライナの国旗を掲げよう
同胞の柩を先頭にして反戦のデモ行進に打って出よう
友よ
非国民と非難されようともその声を叩きつぶそう
非国民と蔑まれてようともその声に正義を叩きつけよう
非国民であるがゆえに反戦の声を叩きかえそう
〔2022年3月21日書き下ろし。皇帝プーチンとその取り巻きたちは戦争犯罪人であり、命令に盲従した兵士たちの同罪である。心あるロシア人よ、ロシアを邪悪な者たちから奪い返す行動を提起せよ〕
「子どもと生きる」
子どもと生きる
子どもに教えられて 人としての道を学ぶ
子どもに信じられて 人としての道を歩む
子どもが生きる
子どものいのちを 人として護らねばならない
子どもの明日を 社会として創らねばならない
子どもと生きる
子どものまなざしに 人としての倫理を問われる
子どものまなざしに 人としての仁愛を問われる
子どもが生きる
子どもの抱く夢を 人として育てたい
子どもが学ぶ環境を 社会として保障したい
子どもと生きる
子どもの憧れを 人として決して無にしてはならない
子どもの憧れを 人として決して裏切ってはならない
子どもが生きるいま
子どもの悲歎は 人として断じて与えてはならない
子どもの恐怖は 社会として断じて許してはならない
〔いまこそ子どもを真ん中にしよう。平和への意志表示〕
「四人の早産児」
ウクライナ南東部マリウポロ
産院がロシアに砲撃された
泣き叫ぶ妊婦
負傷した人を抱え逃げ惑う人たち
ニュースは衝撃的な状況を世界に発信した
新聞に掲載された一枚の写真に釘付けになった
院内に取り残された四人の早産児
だれもいなくなった冷え切った暗い病室
泣く子に与える母乳もミルクもない
この子らは
ただ死ぬことだけで
生まれてきたのか
ただ殺されることだけで
生まれてきたのか
〔2022年3月24日書き下ろし。22日付毎日新聞「重なる子どもの遺体 絶望に沈むマリウポリ AP通信ルポ・前編」に掲載された写真から〕
「ウクライナの国威」
敵は我々の命を滅ぼすだけではなく
信条や自由を侵害しているのだ
国を冒涜する許し難き侵略なのだ
悪意に満ちた侵攻は 必ず失敗するだろう
ただ一つだけ贈り物をしてくれた
再生への希望だ
市街地をたとえ破壊し尽くされても
多くの都市は屈することなく再建に立ち上がる
戦い続ける覚悟は より強い団結を生んだ
戦い抜く決心は 服従より自由を強く求めた
戦い勝つ未来は 国民の高潔さと国の名誉を取り戻す道となる
〔2022年3月25日書き下ろし。映画「End of WHITE
HOUSE」のラストシーンの台詞に刺激された〕
「薬品が届かない」
マリウポリの病院の窮状がニュースで流れる
病院の窓ガラスは爆風ですべて割られている
けが人で廊下まで溢れ電気も水も薬も足りない
緊急手術もままならないまま重症者は次々と危機に陥る
妊婦は戦火の中を1ヶ月避難できず自宅で待機していた
病院まで歩いてきて4日前無事出産したが安心はできない
ウクライナ放送は各地の悲惨な状況をリアルタイムで流す
SNSで送られてくる画像は戦火で苦しむ人たちだった
ロシアの狂気は無差別攻撃で都市を破壊し命を脅かす
各地で避難できない住民たちは大きな犠牲を強いられている
視覚障がい者は避難を拒み住み慣れた自宅で耐える
今朝国際赤十字の病院が爆撃されたと報道された
水も食料も薬品も運ぶルートがロシアに寸断される
兵糧攻めで大量殺戮を企て絶望させる悪魔の作戦展開中
ロシアを批判するばかりで各国の救援の手は滞る
ウクライナを支援する資金を出しても物資を調達できない
物流システムが機能不全を起こしている
だからこそいかにかいくぐって物資を届けるのか
本当にルートがないのか
国連は国際条約や国際法を侮るロシアへの断固たる態度を示せ
国連の旗を立てて 物流ルートを確保せよ
国際赤十字は為すべき使命を果たさねばならないときだ
ウクライナの病院すべてに赤十字・赤新月の旗をなびかせよ
ウクライナとロシアの停戦協議は続く
ロシアは自国民にさも有利な交渉情報を流し続ける
情報統制下にある国民は鵜呑みにしてプーチンを支持する
今日もまた新たな柩が母の元に送られてくる
〔2022年3月31日書き下ろし。「バチェレ国連人権高等弁務官は30日の国連人権理事会で、ロシア軍のウクライナでの戦闘行為に関して、戦争犯罪に該当する可能性があると警告した。ロシア軍の攻撃で50カ所の病院が被害に遭ったと明らかにした(AFP通信)」。卑劣にも病院を攻撃するのは戦争犯罪そのものである〕
「狂った羅針盤」
真実を語れ
真実のみを語れ
全き真実を語れ
~クラウゼヴィッツ『戦争論』から
智慧なき者たちはいのちを軽視して勃興する
正義なき者たちは真実を偽り君臨する
仁愛なき者たちは野獣の如き残忍さを誇示する
怯懦(きょうだ)する者たちは厳罰をもって統治する
殺戮を強いる者たちは不条理な戦いを正当化する
寛容なき者たちは徹底的に人間性を否定する
不実をもった統治者たちで世界は恥辱にまみれる
歪んだ価値観の専制者たちで世界は席巻される
私欲を満たす独裁者たちで世界は侵略される
真実を知ることを拒絶された世界
未来を示せず絶望ともつれ合う
真実を探ることを放棄する世界
未来を託す子らが恐怖に怯える
真実を語ることを弾圧する世界
未来を描くことは断じて許されない
狂った羅針盤を見つめる子ら
そこに見えるのは指導者の狂気の針
狂気とはわからぬ国民洗脳の針
洗脳とは悟られぬ国家統制の針
統制とは恐怖で統治する国家の指針
批判的精神を涵養せしめよ
そのおもいを決して枯らしてはならない
そのこころを正しく導かなければならない
そのたいどを堅持しなければ光明は見出せぬ
羅針盤が正しき道を示すには
真実を対話で明らかにせよ
真実に決して目を背けてはならぬ
真実を見極める叡智を傾けよ
そして真実の前で罪過を償わなければならぬ
〔2022年4月26日書き下ろし。真実を見極める力がいま求められる。戦争犯罪は人殺しでしかない〕
「ロシアの神は操られる」
大量虐殺ジェノサイドが露わになった「ブッチャ虐殺」
戦闘による民間人の死者ではない
ロシア占領地域での無差別な殺戮である
撤退時地雷を仕掛けさらなる戦争犯罪を続ける残虐なロシア軍
ロシア国防省は「市民の誰一人としてロシア軍による暴力を受けていない」
殺害された人々の映像や写真は「ウクライナ側による挑発だ」と非難する
狂気な指導者による無謀な戦争によって犠牲になった方々の冥福を祈る
ロシアの神は操られる
信仰は道徳と倫理でしかない
よりよく生きるための道を示す教え
正義をこの世に実現するための道を示す教え
悪を懲らしめると虚実で扇動し神を冒涜する
ロシアの神は操られる
同じ神を信じていたにも関わらず
教えの違いが袂(たもと)を分かつ
神は唯一無二であっても教えの解釈の違いで道を分けた
信仰はロシア正教会キリル総主教と権力者プーチンに委ねられた
神の下僕たちは十字を切って殺人鬼となった
ロシアの神は操られる
兵士たちの屍に十字を切って何を祈るのか
復讐の刃を敵に向け仇討ちせよ
見境なく敵を根絶やしにせよ
悲歎の悲しみを敵にも思う存分味あわせよ
国土を焼き尽くし二度と刃向かわぬようにせよ
さらなる邪悪なる神の加護を求める祈りか
ロシアの神は操られる
戦場で神の意思ではないことに衝撃を受ける
死を賭けてまで戦わねばならぬのか
不信と不義を強く感じた兵士たちは敵前逃亡を企てる
殺人をためらった兵士を果たして神は裁けるのか
裏切り者臆病者卑怯者と糺弾できるのか
それは神の真意ではない
プーチンは神すら超えて生死を操り支配欲を滾(たぎ)らせる
ロシア正教会キリル総主教はプーチンの為に十字を切る
〔2022年4月4日書き下ろし。プーチンは第2次世界大戦の対独戦勝記念日の5月9日にあわせて「勝利宣言」に迫られ、東部の掌握を戦果にしようと躍起になる。プーチンの殺戮は留まることを知らない〕
「神になった男」
男は神になろうとした
男はヤバい病に冒されていた
ロシア帝国の復活を夢見た一世一代の大博打
国家存亡の危機を呼び込む戦慄のウクライナ侵攻
核戦争をちらつかせる残虐な男の本性
残忍な殺戮者たちが神の声を聞き狂気の雄叫びを上げる
20年をかけたプロパガンダは男を神にする
男は神のように振る舞った
正義の戦いだと煽動した
隣国の友を惨殺することに固執した
人殺しに向かう者たちに加護を祈った
いま1万以上の死体袋(日本製4000円)が帰還する
男は神に見捨てられた
正義の戦いだとプロパガンダを駆使した
敵味方から多くの不幸を招来した
嘆く者たちへの加護は無意味だった
神の力では自ら仕掛けた難局は打開できなかった
ロシアは世界からバッシングされ見捨てられてゆく
男は神になるしかなかった
正義の戦いだとプロパガンダを強化した
男の口車に乗って亡国の道を進むしかなかった
男は勝利を己に祈願して神になった
ブチャの大虐殺は世界を震撼させた
男は神の威を纏い正当化するしかなかった
男は神になった
信じる者たちは戦争を支え勝利を確信した
信じられぬ者たちは反戦を叫び街角から消えた
男は戦いに酔って自滅への道連れに殉死を求める
男は詭弁を弄して亡国への道連れを強制する
男は神になることで自らの罪を贖(あがな)う
ロシアに神の栄光あれ
男の夢は儚(はかな)く消え凍土に春が芽吹く
ロシアに神の栄光あれ
戦争犯罪人はすべて裁かれ煉獄の扉は閉じられる
〔2022年4月4日書き下ろし。神がかりの男は死神に見せられ多くの民を道連れにする〕
「用無しの詭弁家」
ああ言えばこう言う
市民を殺すなんてするわけない
上手にかわして攻撃しました
ああ言えばこう言う
病院はそこに兵士がいたから
公会堂子どもがいるなんて
ああ言えばこう言う
市民の虐殺は反動分子の仕業
ウクライナの作り話
ああ言えばこう言う
戦争犯罪人ではありません
証拠があります
詭弁捏造何でもござれ
狂気を庇う異常なり
狂気をそそる非情なり
反論批判何でもござれ
狂気を支持する弁護なり
狂気に仕える忠義なり
狂気の世界を演出する者たち
恥も外聞もない代弁者
ディベートに長けた切れ者
粛清を恐れる臆病者
狂気に死活を求めた者たち
地位と財産を死守する既得権者
情報収集と暗殺に潜む諜報員
プロパガンダにベストを尽くす頭脳集団
破壊と虐殺に歓喜する軍事集団
狂気にマヒした82%の支持を掲げる国民
狂気はまん延し伝染する
虐げられた民衆は反旗をあげる意思も力もなく
狂気の時代の自覚もなく生き続ける
冷蔵庫が空になったときはじめて事の重大さを知る
甚大な影響を被っていることからしか
正義と偽った負け戦さを知ることはない
狂気の時代の終わりは冷蔵庫が知らせる
冷蔵庫が空になるまで戦火は収まることはない
狂気が凍結されてはじめて自由な判断が生まれる
食料の供給が滞ってはじめて深刻な事実に気づく
西側諸国の非難を浴びて究極の選択を迫られるだろう
国内の反戦ムードが半数を超えた日から世情は大きく変化する
国家存亡を前に覚醒しなければ奈落の底に落ちるのだ
国家存亡の前に逃げ出す者たちはその退路は閉じられた
敗北を認めニューリーダーを立て国家再建に臨むしか道はない
否定する者たちの悲哀を汲み取っても余りある
その罪の重さに比した罰を受けるだろう
〔2022年4月5日書き下ろし。詭弁を弄して擁護する者たちはその能力の高さからして、あまりにも子ども騙しの幼稚さを感じる。世界で最も用無しの詭弁家である〕
「ロマーシカの花言葉」
ロシアの大地に短い夏が訪れる
ロマーシカの花が咲く
ロシアの野原や道端に群生する花
黄色の花托(かたく)は白い花びらで囲われる
カミツレあるいはカモミール
ロシア語でロマーシカ
青リンゴのような甘くやさしい香りがする花
四千年前の時代から使われていた世界最古の薬草
心を和ますメディカルハーブ
花言葉は「苦難に耐える」「逆境で生まれる力」
素朴な花に似合わぬ逞しい花言葉
耐寒性があり踏まれてもよく育つ生命力の強さに由来する
もう一つ「清楚」「あなたを癒やす」
最古から神や太陽に捧げるハーブであり神経を鎮める薬草に由来する
ロマーシカはロシアの国の花
いま花言葉はどちらに傾いているのやら
圧政やプロパガンダの戦時下に生きる庶民の底力か
ロシア人の平和を求める魂の芽吹きにか
戦車や軍靴に踏まれながらも芽吹いてゆく生命力
ウクライナ人の気骨にこそふさわしき花となるのか
〔2022年4月11日書き下ろし。ロシアの国の花にヒマワリもある。映画「ひまわり」を連想する〕
「戦争とコロナ」
特別軍事作戦卑劣に展開中
プーチン侵攻の目的はウクライナ人の絶滅
洗脳できないウクライナ人を全員殺害
洗脳できるウクライナ人は徹底的な監視下での強制的な洗脳教育
ロシア人にしてウクライナ人を絶滅させるだけ
だからロシアのウクライナ侵攻はジェノサイドに該当する
バイデン米大統領はようやく認めた
ロシアはウクライナ南部の制圧に躍起となる
国連は中立を掲げる戦争容認の国が幅をきかす
「中立性は、国際法の侵害に直面してなお、私たちに沈黙を義務づけるものではない。国連憲章の尊重にコミットすることは、我々の責任だ」(スイスのベリスビル国連大使)
「現在のようなときには、品位と誠実さを保つことが我々の道徳的義務だ」
「加害者はその行いによって裁かれる。だが、我々は、この惨事にいかに反応したかで裁かれる」(欧州安全保障協力機構(OSCE)議長ポーランドのラウ外相)
さらにホロコーストを生きのびたノーベル平和賞作家故エリ・ビーゼルの一節を引く
《無関心は常に敵の友だ。無関心が利益をもたらすのは、犠牲者では決してなく、攻撃者だからだ》
「国連には失望することがあっても絶望するな」
そうあらなければならない そうあってほしい
戦争に釘付けされている最中 コロナは第7波の様相を呈している
12日現在日本の累計患者数7,133,357人
現在の患者数513,749人(12日新規49,773人)
死者は累計28,773人に及び 感染は確実に広がっていく
政府も道も自粛を要請するだけの無策が続く
札幌は五輪誘致に余念なく 感染拡大には手をこまねく
13日道内は新規感染者今月最多の2,713人(札幌1,258人)
世界の累計は累計で5億人を超え死者は618万人超(米ジョンズ・ホプキンズ大)
WHOによると、直近1週間の感染者は前週比24%減の約722万人
全体の累計感染者数の42%を欧州地域(旧ソ連諸国やトルコを含む)
31%を南北米大陸 12%をインドを含む東南アジア地域が占めた
オミクロン株は従来型の「BA・1」を感染力で上回る派生型「BA・2」が大半を占める
この2種類が交ざった「XE」が英国で1月から今月5日までに1100例余り確認された
日本では成田空港に着いた女性のXE感染が11日に初めて判明した
WHOは出現した変異株の強い感染力への警戒を報じるだけ
戦場ではコロナとの戦いを余儀なくされる
命を非情に強奪するプーチンは有力支持者の屍に十字を切る
神はどうして独裁者の惨殺をこうも許すのか
信心なき者の悲憤はひたすらプーチンとその取り巻きに向かう
〔2022年4月13日書き下ろし。ついに累計5億人を超えた。コロナ戦争と本物の戦争。被害者は悲痛の声をあげ続ける。関心と湧き上がる悲憤を失ってはならない〕
「ルーマニアのチャウシェスク」
ルーマニアの大統領チャウチェスクは共産主義体制下
四半世紀にわたって独裁体制を敷いた
一族を党や国家の要職に起用する縁故主義は露骨だった
国民には困窮生活を強要した
東欧の共産主義国家の中でも特に厳しく言論統制や監視体制で縛り付けた
1989年11月ベルリンの壁撤去から東欧諸国に吹き荒れた民主革命
その風はルーマニアにも民主化の熱いうねりとなって来襲した
西部のティミショアラで1989年12月16日に始まった抗議行動
首都ブカレストは革命の叫び声で埋まり大統領夫妻は脱出に失敗した
すさんだ独裁的な共産主義体制は終焉した
大統領夫妻は25日特別軍事法廷で死刑判決を言い渡され即日銃殺された
33年後ロシア大統領プーチンも同じ轍を踏む
敵はウクライナだけではない
世界は大義なき戦争にNO!を突きつけ戦争犯罪人として裁く
プロパガンダで丸め込んだロシア国民は覚醒し反旗を翻す
粛清される覚悟をプーチンは持ってはいまい
核をちらつかせ脅しをかけるが撃てばロシアも消滅する
止められるのはロシア人しかいない
哀れな道化がまたひとり消えてゆく
〔2022年4月14日書き下ろし。ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は3月6日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国をはじめウクライナ周辺国に警告した。「ルーマニアなどにウクライナの軍用機が飛来しているのを知っている。軍用機を駐留させたり、ロシア攻撃のため空域を使用させたりすることは参戦と見なす」と。これに対し、ルーマニアのチウカ首相は「民間人を殺害し戦時国際法は無視。現実から目をそらすための修辞にすぎない」と反論。今後もロシアはルーマニアを脅すかもしれないが「恐怖を感じる理由はない」と対抗心をあらわにした。流血革命で民主化を手にしたルーマニア人の気骨である〕
「俗物化したロシア正教の末路」
ウクライナ東部ハルキウから西部リビウまで避難した
約千キロの旅程を各地の教会の避難シェルターを頼った
リビウまで150㎞東のポチャイウまでようやく辿り着いた
東スラブ民族最初の国家キーウ公国の下
11世紀頃に創設されたベチュールシク大修道院
モスクワ総主教庁(ロシア正教)の信者には信仰の中心
キーウ公国をロシアの祖とするプーチンには重要な大修道院
クライナの信者を守らず拒否し排除した
ロシア正教総主教キリル1世はプーチンを擁護する
キリル1世率いるロシア正教は政府の一機関
「ロシア軍はロシアの人々のために平和を守っている」
「ロシアとウクライナは同じ信仰と聖者、希望と祈りを分かち合う一つの民衆」
「外国勢力が私たちの関係を引き裂こうとしている」
「悲劇的な紛争は第一にロシアを弱体化させるための地政学上の戦略になっている」
ポチャイウのベチュールシク大修道院の流れをくむ大修道院に支援を求めた
「避難民を収容する場所はない」と冷たくあしらわれた
司祭はロシア侵攻について言い放った
「ウクライナの人々は罪深い。戦争はその罪に対する報いだ」
「女子どもを殺害するプーチンこそ悪魔ではないのか」
「プーチンの過ちではない。神がお決めになったのだ」
「これまで馴染みのなかったプロテスタントの教会を含め他の教会は温かく迎えてくれた。もう二度とロシア正教系の教会には行かない」
キリル1世はプーチンの統治を宗教的に支える
「神による統治」と称えた
プーチンは精神的な求心力を得て政教一体化を進める
「宗教と核の盾がロシアを強国にし、国内外での安全を保障する」
2014年から8年に及ぶウクライナ攻撃がいま裏目に出る
ウクライナの司教はキリル1世の号令に従い無慈悲な行動に出た
東部で戦死したウクライナ兵士への祈りを拒否した
反発が広がった
当時承認されていなかったキーウ総主教庁が支持され
コンスタンティノーブル全地総主教庁パルソロメロス1世は
17世紀からのロシア正教会のキーウ大主教の任命権を無効とした
2019年ウクライナ正教会が独立する
プーチンにとってはウクライナがNATOへの加盟と同じくらいの衝撃だった
戦時下ロシア正教教会内部にも非難や抗議も出てきている
市民の殺戮を奨励し神を語るキリル1世の残忍性が露わになった
己の欲望を神の思し召しとするキリル1世の俗物性にようやく気づいた
神を冒涜するキリル1世の非聖職者の言動にようやく醒めてきた
プーチンが偽りの神を演じた謀略はキリル1世と共に灰燼となる日は近い
〔2022年4月16日書き下ろし。政治と信仰の一体化の怖さを知る。『プーチンが心酔するロシアの怪僧』古川英治(文藝春秋2022年5月特別号)から抜粋引用する〕
「プーチン後の内戦」
ロシアは沈没した旗艦モスクワ(950億円)の報復でキーウへの空爆を再開
主戦場と化した東部戦線は両軍の攻防が熾烈さを増す
包囲攻撃を続け南東部のマリウポリは陥落寸前
ゼレンスキーは殲滅ならば全交渉に終止符を打つと戦争続行を通告
戦局を左右するのは米欧からの武器供与の質量とタイミング
米欧の代理戦争と化したウクライナ防衛戦線
米欧からの武器供与のレベルが上がる
英は偵察などに利用できる装甲車両や対戦車ミサイルなど
1憶ポンド(約160億円)の軍事物資の供与を計画中
英陸軍の特殊空挺部隊(SAS)はキーウで軍事訓練を実施
英国が供与した対戦車ミサイルの使い方などを指導する
チェコはすでにT72戦車とBMP1歩兵戦闘車などを計数十台供与
T72の主砲口径は125ミリメートルと戦車砲のなかでも最大級のサイズを誇る
BMP1歩兵戦闘車は兵員輸送だけでなく73mm低圧砲や対戦車ミサイルなどを搭載
スロバキアも旧ソ連製の地対空ミサイルS300を供与
米は地対空ミサイルスティンガーを1400基以上
対戦車ミサイルジャベリン5000基以上の供与
ロシア軍の戦車や補給車両を破壊し軍用機撃墜に貢献
さらに1000億円相当の追加軍事支援を発表した
砲弾や重火器・装甲兵員輸送車(APC)などに加え
旧ソ連製の軍用ヘリコプター「Mi17」を供与することも表明する
最新兵器も供与される予定だという
兵器も兵站も搬送ルートが確保されればウクライナに優位に働く
ウクライナ軍がロシア軍と互角に戦える可能性が出てきた
戦闘が長期化すればするほどプーチン政権の崩壊は近づく
膠着状態になるだけで米欧に支えられるウクライナの勝利が見えてくる
ロシア軍は戦い疲れで士気を喪失し莫大な軍事費で経済は破綻する
皇帝を夢見た独裁者により残酷な歴史は繰り返され
転覆を目論む者たちが立ち上がり流血革命を起こす
旧ソビエト連邦崩壊後の凄惨な事態を再現する
ロシアという国は内戦後新たな数カ国に分裂される
それがこの国の哀しき運命であり歴史的必然でもある
その日は決して遠い未来ではない
〔2022年4月17日書き下ろし。歴史は繰り返される。革命後の混沌と混乱が国力を削ぎロシア人を疲弊させる。プーチンは何と罪深い男なのか〕
「43年前のロシア兵士たちへ」
兵は拙速を聞くも未だ巧みの久しさをみざるなり(孫子)
(戦争においては例え戦果が不十分な勝利であっても、速やかに終結に導くことによって戦争目的を達成したとは聞くが、これに反して完全勝利を求めて戦争を長期化させ結果が良かった例はいまだかって見たことはない)
1979年12月ソ連はアフガン侵攻した
軍事介入は西側陣営から強い非難を浴びた
西側から経済制裁を受けモスクワ五輪もボイコットされた
東西デタント(緊張緩和)は頓挫し冷戦が再燃した
81年米レーガン政権は軍備を強化する一方ソ連は立ち後れる
アフガン侵攻を甘く見て限定的な短期決戦という思惑を見事に外す
アフガンの山岳的な地勢の有利性は兵站のルートを攻撃し続けた
長期化し泥沼化した10年に及ぶ戦争はソ連の国家体制を蝕んだ
1989年2月アフガンから撤退を余儀なくされた
その2年後ソ連は崩壊する
アフガン侵攻による戦死者は15000人
負傷者5万人
病気を罹患した者42万人
心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負い社会復帰できない者もいた
戦ったのはロシア共和国(いまのロシア連邦)だけではない
ロシア50.1% ウクライナ17.3% ウズブク7.8% ベラルーシ5.3%
タタール3.2% カザフ2.6% トルクメン タジク アゼリ モルドバなど
ソ連邦崩壊後独立する多くの国々からも徴集され無益な戦争に駆り出された
「アフガンにおける戦争は犯罪的な冒険主義だった」(人権活動家サハロフ博士)
「侵攻の決定は道徳的・政治的非難に値する」(1989年12月ソ連人民代議員大会の決議)
2014年プーチンは速攻でウクライナのクリミヤ半島を併合
東部を親ロシア派が占拠し今年2月には2つの州を独立国家と承認する
ウクライナのNATO加盟を阻止する先制攻撃をおっぱじめた
特別軍事作戦とは名ばかり宣戦布告でウクライナ全土の占領を企む
アフガンの悪夢を知る43年前の兵士たちは高齢者となる
アフガンと同じ間違えを侵すプーチンに従順な態度をいまも示すのか
我が息子を独裁者のエゴに巻き込まれて殺されるのを黙認するのか
同胞が殺し合うこの戦いの不義を訴え終結への声をあげるのは誰だ
〔2022年4月19日書き下ろし。アフガン侵攻で辛酸をなめた者たちがこの戦いを支持するのなら、息子たちはその手には二度と戻ってこないだろう。戦争は長期化する〕
「求ム兵士、経験不問」
シベリアのノボシビルスクの地下鉄の車内広告
張り出された「短期契約志願兵募集」のステッカー
ロシアでは春と秋定期的に徴兵する
今春18歳から27歳までの男子13万4500人をゲットした
前線に送り込み予想以上の死傷者を出す
兵員の補充はロシア存亡の死活問題
だからリクルートするしかないのか
戦死者の弔い料は階級や埋葬地によって異なる
七万五千円~九万円がUpされていまは八万五千円から十一万円
17%のUpは戦争によりインフレ率に見合った額となる
ただし葬儀費は棺桶と供花以外かからず増額は戦死者の増加への対応か
ロシア国内では兵士が兵役拒否や除隊の申し入れ
さらには捕縛されれば厳罰が課せられる脱走もいのちあればのことか
海外に派遣している兵士の移動や予備役への呼びかけそしてリクルート活動
見栄も外聞もなく応募者は2~3週間で戦闘地に送られる消耗品の類いか
委細面談の特別な軍務のリクルート
「軍務内容:砲兵部隊地形測量士。砲兵大隊員として戦闘課題に取り組む。砲撃用に電子計算機を使用した素早い作業による正確なデータの作成能力と高い責任感が求められる。10人以内の集団で行動。勤務はつねに新たな、非常時的課題の解決を伴う。勤務時間の大部分は地形測量機のある移動式空間(3立方メートル)に座して行う。空間内は照明、温度、湿度、気圧が不安定。基礎プログラミングと機器の取り扱いを熟知のこと。
空挺部隊勤務の場合、パラシュート構造にも精通すること。数学の技能を備え、視覚情報、聴覚情報を即座に認識し、素早く計算できる能力を持つこと。軍務に耐えうること。中等一般教育および初等又は中等専門教育を修了した者。身体健常なる者。住宅、医療保険、食糧、年金、国家生命保険、新規勤務地移動手当(7万5000円)、退役補助金、交通機関無料通行証等々保証」
〔2022年4月19日書き下ろし。安い賃金で命を賭ける。国防意識よりもいま食べていくことの困難さからの応募理由か。救われぬ国と国民である〕