期限なし
仕合わせに期限はありますか
いつか愛する人と別れはきます
哀しみを想像するのはまだ早いでしょうか
だからいま精一杯仕合わせであってください
もしもの後に仕合わせだった記憶が鮮明に残ります
たとえ哀しみが深くてもその期限はありません
悲しみにも期限はありますか
どんな悲しみも引き受けなければなりません
心が裂かれるような涙を流すことがあるでしょう
だからその時精一杯涙涸れるまで泣いてください
それは仕合わせだった喜びに比例するのです
だから悲しみにも期限はありません
怒りには期限がありますか
金権主義の世の中への不満はなくなりません
心が悪意に染まらぬよう疼いているのです
だから良心という名に恥じぬよう抗うのです
虐げられた人のおもいを引き受けるのです
だから怒りにも期限はありません
苦しみには期限がありますか
波瀾万丈の人生という道です
心が挫けそうになるのは挑むからです
だから求めるがゆえの道程です
乗り越えたいという意志が強さです
だから苦しみにも諦めない限り期限はありません
湧き上がる感情に期限がありますか
なぜ人は憎しみを覚えるのでしょう
なぜ人は寛容になれないのでしょうか
なぜ人は羨ましく妬むのでしょうか
なぜ人は悔しさを味わうのでしょうか
様々な感情は生まれては消えることの繰り返しです
こんな気持ちを抱くのはきっと満ち足りないのでしょう
人はどこかで喜びを共にして自ら解放されなければなりません
その期限は己の未成熟な人間性が決めることでしょう
〔2026年4月24日書き下ろし。感情の期限の有無とは何だろうかとふと思った〕