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説教じみた俺

子へおためごかしに説教をたれる 長いばかりで中味の薄い説教を続ける だれた時間だけが延びていく   話せばわかるのではない むだ話をし続けるだけだった 話せばわかり合えるのではない 子への一方的な押し売りだった   誰への反抗なのか なぜ反抗したのか 衝動を抑えられなかった わかったふりで説教をたれる   失敗を悟らすのではない 非を認め悔い改めようと躍起になる 情を欠く口先だけの言葉で乱れる 子のおもいなど二の次で説教をする   説教は論点に自己陶酔する 説教は論意に自己納得を求める そして論法に自己正当化を見つける 子どもは蚊帳の外で聞き流す   [2023 年 2 月 8 日書き下ろし。どれだけ説教してきたのか。自己正当化しかなかった自分への戒め ]  

トルコ地震

地震から一週間 日ごと犠牲者は増え 33000 人を超え被災者は 2600 万人と推計された 脆弱な被災者は 500 万人  35 万人が高齢者 子どもが 140 万人以上 生き残った人々は食糧・水・暖房そして医薬品がない さらにまだまだ瓦礫の下に多くの人が埋まっているのだ   耳を澄ます 小さな声が聞こえた 子どもの声だ 弟を抱いて少女は救援を待っていた 救助隊が声をかけると 「助けてください、なんでも言うことを聞きます。あなたの召使いになります」 幼気な少女のこの言葉は世界に伝わった 何をか言わんや 胸が張り裂けそうになった   映像だけがいまを伝える 救助中に突然瓦礫が崩れ落ちた 埋まった隊員は無事だった 危険と隣り合わせながら懸命の救助を続ける   少女は挟まった腕を切断した 少女は幼い弟をかばって死んでいた 寒さに凍える中から赤ちゃんが救出される へその緒のついた嬰児も映し出された 母親は亡くなっていた   一人ひとりの物語はあまりにも残酷だった シリアの政府軍は地震直後反政府地区に爆弾を落とした 瓦礫の山はウクライナの都市部と重なった 戦争と自然災害は結果として同じだ 市民の当たり前の暮らしを崩壊させる 一方は悪意ある人間たちの醜い手によって 他方は自然の摂理によって人類を裁く [ 2023 年 2 月 13 日書き下ろし。あまりにもむごすぎて書けなかった。 “プーチンの頭脳”とも言われる政治学者で極右思想家のアレクサンドル・ドゥーギンは 、「 ロシアが勝利するか、人類滅亡になるかの 2 択。 3 つ目のシナリオはない 」と語る ( BS-TBS 『 報道 1930 』 2 月 10 日 放送「報道 1930 」より) ]   ※ 死者 3.3 万人超、トルコ・シリア地震 支援遅れるシリア反体制地域 トルコ・シリア大地震の死者が 12 日夜、 3 万 3 千人を超えた。外国の救助隊員ら約 8 千人が活動するトルコと比べ、内戦下で孤立するシリア北西部の反体制派支配地域は、国際的支援の遅れが目立つ。国連のグリフィス事務次長(人道問題担当)は 12 日、「この失敗を...

人の不幸を見て笑う

人の不幸はそんなに面白いのか あざとい犯罪者たちは笑いを堪えきれない   人の不幸に自分の幸せを重ねる 喜びは倍加され笑いしかない   人の不幸が突然なほどに楽しい 予期せぬ事態に笑いが止まらない   人の不幸は大きいほど刺激される 不運な結果だと笑いを誘う   人の命は二の次だと開き直る 涙に感傷など無用と笑う   人の命も幸せも絵空事と片付ける 死に神はそばにいるから笑うしかない   人を殺戮する命令を平然とする 痛めつ け傷つけ殺して高笑いする   人の不幸を見て大いに笑う 人間の皮を被った悪魔の笑いそのものだ   [ 2023 年 2 月 12 日書き下ろし。人を殺すことになんの抵抗もない者たちへの響かぬ言葉]

運と野心

才能も野心もない だから平凡に生きてきた 運が向いたら少し楽ができたろう その運にも恵まれずに生きてきた 運を掴もうとすることすら理に合わない そもそも何もないのだから気楽なものだ   才能はあるが野心はついぞなかった 己の生き方を愉しんだ 野心のない分争うこともなかった 何をすべきかをわきまえて暮らした よき友にも恵まれ世間の信用も厚かった 出世を望むことはついぞなかった 運が向いてもなびかず他人事に費やした 才能は磨かれ枯れることはなかった 名を為すこともなく市井に生きた   才能はないが野心はあった 己の力をごまかし生きてきた 運が向くことだけを願った 劣等感をひたすら隠して生きてきた 運を呼びそうな者にへつらった 運を掴めばこっちのものだった 人を見くびることだけで優越感を感じた 人を蔑むことだけでおごりたかぶった 人を妬むことだけが野心のすべてだった 野心は運次第で左右された ただ才能がないよりも信用は皆目なかった   才能もあり野心も露骨にあった 自画自賛であくが強かった 競争社会の申し子だった 人を蹴落とすことに心痛むことはない 才能を鼻にかけライバルは謀略で陥れた 運が味方して出世した 人間味のなさが人を遠ざけた 才能の過信が独善となって足を引っ張った 運が尽きればそれだけの器だった   運が向くのか 運が働くのか 運だけは思い通りにはならない 運がいい 運が悪い 運だけで判断するのも当てにはならない   運を持ってくるのはどんな力なのか 人を惹きつけてやまない人間力 培った人間関係の蓄積 その時々のタイミング その時代の世相の動き 野心を野望に変える才覚   求めるところにより運は生まれる 求める人により運はもてあそばれる 求める事により開ける運もある   悪しき心は悪運を呼び込む 善運は人とのよき出会いによりもたらされる それを強運という   [2023 年 2 月 12 日書き下ろし。才能もあり野心もあることを望むのか。運はどう...

校則という掟

校則という子どもを拘束する掟(おきて) 校則という学校社会で通じる掟 校則は誰のためにあるのか   髪の色は黒くなければならない 金髪の少女はいじめられないよう黒に染めた 生まれつき赤毛がかった子 小さい頃の証明写真を求められた 女子はスカートのウエスト周りを折る スカート検査の時には折りを戻す 膝上何センチ?と竹尺を持って計る 女子の下着の色は白とした 一体誰がどのように検閲するのか   こんなブラック校則がいまだまかり通る 多様性と個性を求める社会の動きと真逆な校則は世間に知れ渡った 時代錯誤の理不尽な校則はそれを破ればペナルティが科せられる 必要性すら問われる校則を執拗に守ろうとする教師たちがいる   1990 年 7 月神戸高塚高校で校門圧殺事件が起こった 遅刻しそうな子を遮断しようとした 3 名の教員が 重さ 230kg の門扉 を閉めた そのとき 15 才の石田遼子さんは頭を挟まれ死んだ 閉めた教員は 神戸地裁から禁錮 1 年執行猶予 3 年の有罪判決を言い渡された 社会的な制裁を受け教壇を去った 当時ブラック校則が起こした悲惨な事件として世間の耳目を集めた   全国で問題のある校則の見直しが行われている 生徒の意思を尊重しようとする学校も報道されている 相変わらず校則擁護論も後を絶てない 80 年代特に中学校が荒れた時代があった 教育改革の発端を開いたのは彼らだった 中学生の反乱ともいえる学校教育の危機だった   学校はどう対抗したのか 管理統制を厳しく強化した 校則はその拠り所となった 校則は子どもを従順させる根拠となった 校則は指導を正当化する指南書でもあった 校則は姑息な指導に大義名分を与えた 校則は教員を守るバイブルともなった   反抗すれば体罰も当たり前だった 反抗すれば教師集団が嵩にかかって責めた 反抗の芽を摘むことに執着した   おかしいと子どもの声が上がった 正当な声にも誠意を見せることはなかった 世間がブラック校則の実態にいまさらながら注視した 学校は動かざるを得なかった ...

跡継ぎし者

家の跡継ぎし者 きょうだいの財産めぐる骨肉の争い 世話した者より民法優先を主張する 世話しない者の権利優先で恨みを残す なんと世知がないことか なんと熾烈なことか   政治屋の跡継ぎし者 極楽とんぼでおだてられる 上げ膳据え膳の苦労知らず 気概も信念もなく受け継ぐ なんとも破廉恥なことか なんとも不甲斐ないことか   派閥の跡継ぎし者 おれがおれがのせめぎ合い ドングリばかりでらち明かず プライドなどかなぐり捨ててレースする なんとお粗末なことか なんとだらしないことか   名匠の跡継ぎし者 たゆまぬ努力と精進を続ける 芸も技も受け継ぎし者 気概をも魂として受け継ぐ なんという修練の長さか なんという鍛練の厳しさか   [ 2023 年 2 月 12 日書き下ろし。政治屋の三世四世に移行中。なんとも恥さらしの者たちがいることや。伝統を継ぎし者の覚悟を学びたい]

誠意なき者を遠ざけよ

人懐っこく寄ってくる 拒めず受け入れる 笑顔の裏にしたたかさを忍ばす 頭を下げ愛想を振りまく   人を丸め込む 熱い語りにつけ込まれる 懐柔するスキルに惑わされる いいことばかりを並び立てる   決断力をことさら吹聴する 実績はなくとも顔で売る 評価は二の次金が回る 企業バックに大手振る   スローガンだけで人を呼ぶ 実力なくとも組織で票を取る タレントもどきで票を取る 民主主義はこんなもんだと票を読む   強欲こそがモチベーション 権力こそがエネルギー 当選すればパワーアップ 少数者の意向を無視する   誠意あるかを見極めるのは難しい そこが狙い目無事すり抜ける 誠意あるふりだけで選挙は勝てる やりたい放題の許可もらう 誠意なくとも騙せば勝てる 選挙は騙し合いの泥仕合でしかない 誠意も不実も勝てばどうでもいい 有権者を家から出さねばそれでいい   いつまで有権者は傍観するのか いつまで有権者は投票放棄するのか いつまで有権者は寝たふりをしているのか いつまでも有権者は賢さを出さないのか   賞味期限すらないものが政治の世界を闊歩する   [ 2023 年 2 月 7 日書き下ろし。道知事選も対立候補がようやく出た。現知事が何をしたのかが明らかにされるだろう。道会議員もコロナ禍で何をしてたのやら皆目存在感はなし]