未練がましい

本棚にボランティア関係の古い本が並べられていた

飾りのようにスペースを独占していた

 

飯の種にもなった文献も数多くあった

ボランティア研究はもうしない

大学で教えることもなくなった

ただ希少価値の文献が混ざっている

 

本棚から段ボールに移していく

埃が鼻腔に入りくしゃみを連発する

120冊ほどを段ボール3箱にまずは収めた

 

未練がましくいつか役に立ついつかは来ない

未練がましく持っていても何の役にも立たない

未練がましいささやかな我欲を断ち切る

 

本箱には研究資料になると疑わず収集したものが鎮座する

福祉の授業の資料や指導案そして学生や子どもたちのレポート

人生の大半を費やしてきた実践研究の資料と成果物

未練がましく処分できずに飾られている

 

研究も実践も遠のいてゆく

特別のテーマで何かを書いて発表することはない

原稿書きから逃れてこころおもむくままに書くこととする

 

未練がましさからの自己解放

 

〔2022年6月15日書き下ろし。未練がましく生きるしかないのなら、せめて未練の矛先を変えていこう〕

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