詩劇「私がわたしを生きる」4

[導きの声]

風が巻く

風が弄ぶ

 

【わたしとの葛藤】

 

風が巻いた

私の中のわたしがそこにいた

私がわたしに何を求めているのだろう

私がわたしにどうしてほしいのだろう

 

風は巻き上がった

私はわたしでこのままでいたい

私のわたしは変わりたくない

私がわたしであることに間違えない

 

風がまとわりつく

あなたの中のわたしは満たされてはいない

あなたの中のわたしは為すべきことがある

あなたの中のわたしは自分を知りたいのだ

 

風がふとやんだ

私は求めるわたしになっているだろうか

私はわたしにしてあげられることはないのか

私はわたしのおもいをあきらめていた

 

風がまた吹いた

人はひとりでは生きていけない

人は誰かに当てにされて生かされる

人は誰かと心通わせて生きる

 

風は弄ぶ

わたしが生きている実感

わたしが生きたい願望

わたしが生きる理由

 

風に叫んだ

私のわたしはいのちのみなもと

私のわたしはこころのよりどころ

私の中のわたしに問う

私がわたしを生きるってこと

 

風はわたしを巻き上げた

私はわたしとの葛藤の中にいた

なぜこの時代に生まれ生きるのかを

 

[2022年12月2日書き下ろし。私の中のわたしは自己存在そのものを問う。人の世に生まれたこの時代に生きる理由を問う]

このブログの人気の投稿

忌憚なく

袖のノイズ

予期せぬ変調