反発と憤りをエネルギーに
23歳の男は頑強な組織への入会拒否から腹が据わった
組織に判断を委ね従順することに反発してきた
集団は個人の埋没だと痛いほど知らされてきた
広域な組織は容赦なく敵愾心を顕わにする
孤立無援の闘いに臨むしかなかった
同調圧力に屈することなく異質な世界を求めた
教師でもない
人間でもない
面と言われた反発は尋常ではなかった
憤怒がポジティブな原動力に転化した
福祉教育とボランティア学習に出会い覚醒した
未知の世界を切り開く苦悩の分だけ得るものも大きかった
福祉教育とボランティア学習
誰も手を付けていない
誰も手を付けられない
誰も手を出せない
普通と同じなら批判もされる
普通と違うことは評価できない
普通は全力で普通にこなした
普通でないことに全力で取り組んだ
失敗しても批判されてもいい
誰に頼ることなく創造と工夫を自らに強いた
新しい取り組みの発想は常に身近にあった
誰もが尻込みする教育に子どもと挑んだ
実践するエネルギーは情熱しかなかった
誰もそれだけの熱量は持ってはいなかった
悔しい思いは幾度も味わった
理論武装にも必死だった
組織で仕事をする以上指導力も試された
言動に説得力を持たなければ前に進めない
建前では賛同しても少なからず本音は別だった
陰口を叩かれても非協力的であっても怯まなかった
為すべきことに間違えはないと確信していた
対立しても毅然として立ちふるまった
組織よりは外に人を求め頼った
外に鍛えられ育てられ信望を得た
学校という保守的な組織で18年変わり者を通した
厳しさと優しさは常に同居し時に誤解もされた
ふと想い出したように子どもらの顔が目に浮かぶ
子どもらには未だ悔いる想い出が蘇る
未熟な教師を慕い支えてくれた子どもらには感謝しかない
妻と子に支えられてこそ貫き通した一途の生き方だった
[2023年1月10日書き下ろし。大して強くもない曖昧な自分が、いつ自己覚醒したのか。ふりかえりの時が来た]