肥大した自尊心

肥大した自尊心を傷つけられる

羨望と嫉妬を身に纏った人だった

小さなミスが墓穴を掘った

切った啖呵で自滅する

奢った言動が引き返すタイミングを狂わせた

 

肥大した自尊心を傷つける

時限爆弾を抱えていた人だった

小さなミスを逃さず突いた

誰かが庇うという強気は妄想を生んだ

高ぶる感情がもみ消すタイミングを奪った

 

肥大した自尊心しかなかった

自重することはしなかった

品位を保つことさえ疎かにした

炎上するのは必然だった

特権意識を是正するタイミングはすでに失っていた

 

肥大した自尊心は優越感を満たした

タダの者が自尊心の衣を厚くした

劣等感を厚い衣に隠し偉ぶった

さもしい性分だけは隠しようがなかった

権力闘争にピリオドを打つタイミングを迎えた

 

肥大した自尊心を持て余した

偽りの器に飾りの自尊心を植え付けた

枯れ花が一輪残った

誇りは塵の如く霧散した

求心力は衰退し退くタイミングが迫った

 

肥大した自尊心が身を滅ぼした

醜聞は威厳を破棄させた

虚言は信用を放棄させた

尊大は敬意を棄唾(きだ)させた

変動のタイミングはいましかなかった

[2023年3月8日書き下ろし。政界は鬼籍のあの人がいまも周辺を騒がす]


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