土塊と子ども
雑草の生えた学級花壇
シャベルで起こす
草と石を取り除く
小さな手に余る土塊(つちくれ)
大きな軍手をはいた小さな手が動く
そのしぐさが愛おしい
土に石灰と米糠をまく
子どもらがシャベルで土をかきまわす
混じり合う土は耕されてゆく
今日の作業はここまで
さて何植えようか
みんなで考えようね
クラスに戻ると早速話し合いが始まる
お花がいい
でも食べられない
じゃあお花と野菜に半分こ
お花グループはどんな花にしようか
野菜グループはどんな野菜にしようか
楽しい話し合いが続く
そのときどんな花を植えたのか
どんな野菜を育てたのか
皆目記憶がない
忘れてしまった遠い春の日の想い出
ただ子どもが土いじりした様子は覚えていた
花壇と言うより畑に近かった
小さな手で収穫した野菜は大事な役割を担った
いのちを学ぶ生きた教材になった
時間をかけて育てたいのちをいただく
土塊から育つ野菜に子どもの成長を垣間見た
[2023年5月1日書き下ろし。庭の1坪半の畑をようやく整理した。苗を買ってくるか。手抜きの農作業が始まる日、子どもらとの想い出がふとよぎった]