評判倒れ
担任発表の日
新5年生の子らは戦々恐々だった
またあの怖い先生が5年生の担任になる
噂はすぐに広まり拒絶感情が膨らんでいた
新5学年は卒業までの2年間
リーダーシップが求められる
大きな行事もたくさんある
楽しいはずの2年間が灰色になりそうな悪寒がした
発表を聞いて落胆したのは母親だった
何でまた当たっちゃたの
悪しき評判を伝え聞いていた親の本音だった
4月末の家庭訪問が始まった
評判とは全く違うことに驚いた
一人娘は学校の様子を楽しげに語る
笑顔がはじけて毎日生き生きと通う
担任と話していらぬ心配だったと安堵した
娘はその後母親の心配を打ち明けた
屈託のない笑顔は子どもの頃と変わらず残っている
[2023年5月2日書き下ろし。50歳を過ぎた教え子。その子に助けられ悪評を払拭した]