走る快感
郵便局の帰り道
ボタンの深紅な大ぶりの花を見つつ
紫陽花に花芽がおがっているのに驚き
昼の通り雨の涼しげな陽を浴びた
走ってみたい衝動にかられた
前はコロナの前だった
開拓記念塔からの坂を下った
家までに息を切らせばそれまでのこと
マスクをしながら息を2つ吸い2つ吐く
このリズムを維持しながら凹凸のある歩道を走る
スピードはのろい
膝はまだ上がる
後ろに背負ったショルダーが邪魔くさい
爺さんの走りは滑稽この上ないだろう
世間体はどうでもいいがヘロヘロではない
ともかく走られるのかを試した
700メートルを走った
息は上がらずまだ走れそうだった
洗面所で顔を洗い汗を流した
久しぶりに心地よい汗をかいた
お日様と風が走りを誘った
無理せず思い立ったら走ってみよう
健康づくりでノルマを課すのは苦手だ
だから適当にが一番言い訳しやすい
枝豆の芽もようやく出てきた
ビールのつまみになるまでは
少し腹を凹まそうか
遠景に見る手稲山の残雪もいつのまにか消えていた
[2023年5月31日書き下ろし。もう6月。パソコンに保存した5月分の情報の仕分けを終えた。炭鉄港を巡る空地の旅はリラ冷えの季節を過ぎし頃にした]