大矢先生 追悼の詩

穏やかで大きな存在だった

大きな声でいつも元気をもらった

優しく深い懐に包まれ育てられた

 

正すときは諭しつつ意を汲んだ

ダレたときは厳しく叱咤された

真面目でいつも一本筋を通した

差しでの仕事は真剣だった

しがらみを捨てて真摯に子どもと向き合った

野に吹く風のような飄々とした様がいい

 

生前の夫婦との写真を眺める

いつも温かく迎えてくれた自宅

虚心に見入る「心静興長」の掛け軸

いまにして深く味わう夫婦愛

 

いつも心に宿する『妻の旅支度』を倶にして

旅立った彼岸で弔う人に慈愛を注ぐ二人

無償の恩情に報いるには一つしか道はない

詩えし世界にそのおもいを広く伝えたい

ただただ感謝と今一度聞きたかった元気な声

「鳥居さん! げんきかい~!」

 

合掌

 

※心静興長(しんせいきょうちょう):心が静かであれば興趣(味わいの深いおもしろみ)は長く深いものとなる。

※『妻の旅支度』:詩集「情緒は私を支配する。論理よりも強く」(道民児連ホームページに掲載)で夫婦の究極の愛のエピソードを描き、広く紹介する。

 

[2023年8月1日書き下ろし。訃報が届いた。大矢忠征氏91歳永眠。ご冥福を祈ります]

 


このブログの人気の投稿

忌憚なく

袖のノイズ

予期せぬ変調