神の救いはあるか
絶対神への信奉
異教を許さぬ教義
寛容なき制裁
無慈悲な殺戮
神の威光をかざした支配
神の裁きは信を得たと人間が下す
神との契約だと躊躇わず実行する
神の教えには抗えぬと洗脳される
神への冒涜は死に値すると鉄鎚を下す
救われぬ魂は神にすがるしかない
神の救いはあるのか
救われぬ者は信心が足りないという
救えぬ者は喜捨が足りないとせがむ
救われそうな者は感化を迫られる
救いを拒む者は地獄に落ちると脅される
果たして神の救いはあるのか
為政者の道具立てとしての欺瞞
侵略者の傲慢な理由としての大義
独裁者の逆らう者たちへの憤怒
神になりたい者たちの貪欲な計略
神を騙(かた)る者たちは己の姿を鏡には映さない
破滅に追いやる悪魔の形相に畏怖するに違いない
「神も仏も人をむやみに救いはしない。ただ人に己自身のありさまを正しく見せるばかりである」(『光圀伝』冲方丁)
[2024年1月4日書き下ろし。神を騙り威光をかざす者たちが世界を暗黒に変える]