ヤングケアラーのおもい(再掲)

誰かに相談したことってありません

相談するってなんか意味あるの

可哀想だね大変だねって同情されるだけ

誰も助けてなんかくれないしょ

 

他人に家の事情なんて話せません

そもそも相談なんて考えたこともない

相談できる人を探すのは無理

見て見ぬふりする人しか知らない

 

学校でアンケートやら調査やらで

家のことを洗いざらい聞かれる

言いたくないことってあるのに

平気でずかずかって侵入してくる

担任は家庭訪問で知ってるはずなのに

一度も大丈夫かと声すらかけられなかった

いままで知らんぷりしていたのが嘘のように

役所が動き出すと捨て置けないと

いまさらながら善人ぶって干渉し出す

 

ヤングケアラーという言葉が世の中に広まった

だからどうだというんだい

地域で見守らなければと役所からハッパがかかる

一人ひとりに寄り添う支援をしなければならない

地域はそんな家庭がないか情報収集に走り回る

世間は興味本位で人の家庭を覗き始める

可愛そうにと注がれる哀れみの目が辛い

役所に支援しますと言われて拒む気持ちってわかるかな

 

何でも相談してみて

悩みを聞いてあげるよ

何かしてあげたいんだ

額面通りに受け取れない

相談しても解決なんてできっこない

24時間365日介護や家事の繰り返し

これが当たり前の暮らし方

 

世間に迷惑かけずに暮らしてきました

勉強もしたいし少し楽もしたいと思うこともある

でもお情けの支援はいらない

解決しますなんていう幻想は見たくはない

世間から哀れみの目で見られることに耐えられない

 

ほんとにしんどい時に

誰かに助けてって言えたらいいかな

そんな人っているのかな

 

〔2022年5月11日書き下ろし。ヤングケアラーの問題は家庭事情を考慮しながら支援のあり方を考えなければならない重要な教育福祉のテーマである。道も3月31日「北海道ケアラー支援条例」を制定した〕

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