保育園の生活発表会

出番待ちの賑やかな幼子の声がホールまで響く

会場は保護者と祖父母が席を埋める

後方ではビデオカメラをセットした男親が立ち並ぶ

20年以上前に孫の発表会の自分の姿とかぶる

 

プログラムの組み方にも工夫があった

幕間の舞台準備の時間には年長組がパフォーマンスを披露する

ハンドベルの演奏は一時期流行ったがいまもある

指揮する先生の指差しに合わせてベルを鳴らす

リズムが狂うのは愛嬌で息を飲むように聞くのがいい

ピアニカの演奏はピアノと上手にリードされていた

合唱も元気が良くて◎

 

2歳児から順次出し物が始まった

先生のリードに合わせてちょこまかと動き回る

ただ見ているだけで癒やされる

みんなとは独立してじっと動かない子もいい

園の小さな舞台から大きな舞台に立っていっぱいの会場に圧倒されたのか

 

3歳児は恐竜をテーマにした劇

恐竜の名前や姿形を知るだけでも子らは刺激される

関心のあることを普段の生活を通して発表の中味にする

保育とは生活の延長線上に節目とけじめの行事がある

 

4歳児は「めっきらもっきらどおんどん」と意味不明なおまじない

妖怪の国にワープして一緒に遊ぶという中味だ

普段の遊びを通して特に長縄跳びは楽しそうだった

大きな舞台で思いっきり跳ねていた

 

5歳児は親指ひめのオリジナルバージョンでダブルキャストのダブルで臨む

舞台は二人三人の掛け合いで進行していくが台詞が聞こえにくい

一番後ろに陣取ったためもあるが聞きにくくなったことは致命的だ

最後に西洋のお城のバック絵が出てきたがそれまでは寂しかった

そこは一工夫あってもよかったかなと勝手に思った

エンディングは年長さんの「よさこい」で〆た

久しぶりに見た

立ちすくむ子もいたが一人でもきっと楽しんでいたのだろう

舞台からは下りようとはしなかった

 

幼児の動きは実に多様だ

傍目から見ると好き勝手にしてる

それでいい

学校でみんなと同じ動作を強要されるまで

それでいい

発表会という場で親も先生も「成長」のあり方を考える

それだけでいい

 

2時間足らずの時間だった

衣装も先生方の手作りなのか配色もデザインもよくできていた

幼子らの活動の一端を知ることと理解することが目的だった

この子らにどのようにお話をするのか

そのアイディアを膨らませる貴重な時間だった

言葉一つとっても考えなければならない

帰り道ふと思いついたように「こぶとり爺さん」を語っていた

そこにどう子らを巻き込むのか面白くなった

雪降るなかでなぜか心があったかくなっていた

 

〔2024年12月7日書き下ろし。札幌市内の北区市民ホールで友人が勤める生活発表会があった。無理を言って見せていただいた。感謝〕

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