寄せ木細工を壊す
幼児の通う園では卒園式の準備に追われる
幼稚園も保育所も旅立つ子らへ想い出を綴る
年長さんとして立派に成長した幼児らは胸を張る
保護者はようやくというおもいにかられる
小学校の入学まで準備に余念がない
安堵感と不安が交差する三月の風はまだ冷たい
校区の幼児は通った園がバラバラだ
幼稚園や保育所で取り組んだ活動は卒園でジエンドとなる
特色あるという活動ほど小学校ではネックになる
幼児の内申書もクラス分けの参考程度に過ぎない
寄木細工のような各園での生育歴を早く消去せねばならない
幼保と小の連携は保育情報の共有とは名ばかりで是非を判断する
幼児教育への信頼も期待も果たしてどれだけあるのだろうか
挨拶やお行儀が身についているだけで躾として評価される
それぞれの園の体験活動も時には授業の邪魔になるという
園自体の評価も風評も含めて子どもを見る傾向は否定できない
学校は公平な教育を行う機関として余計な知識は淘汰される
学校に上がれば指導という名の下に修正作業が始まる
学校という風土の躾が強制的に子どもを馴染ませてゆく
学校というしきたりのなかで子どもたちは飼い慣らされてゆく
学校という権威主義的な教化が公然と推し進められる
学校という砦で教師たちは新一年生の同化させる指導力が試される
学校という閉鎖社会が子どもに手を焼かぬよう個性をそぎ落とす
ピカピカの一年生になる子どもたちの笑顔が眩しい
送り出す保育所や幼稚園の先生方のご苦労が忍ばれる
保育者として毅然として卒園を迎えよう
子どもたちの心の根っこは枯れることはないと信じて
〔2025年3月4日書き下ろし。小学校長を退職した人と幼保連携について話題になった。彼の関心が低かったことは、変わらぬ現状を端的に表していた〕