奢移な暮らし
憧れるだけならいい
夢見るだけでもいい
奢侈な暮らしは誰でも望む
嫉(ねた)ましさがふつと湧く
手の届かぬことへの失意か
羨(うらや)ましさが顔に出る
力の及ばぬことへの諦めか
憎ましさも強くなる
欲をかくことでの恨みか
身分相応ならいい
ただその身分が問題だ
抜け出せない現状への開き直り
努力が報われないことへの叛意
抜け出したい希望との乖離こと
叶わぬ願いへの覚醒
抜け出すことへのあがき
不満を抱えたままの憤怒
持つ者と持たざる者との断絶
持つ者は贅の限りを尽くす
持たざる者は爪に火をともす
持つ者は優越感に浸る
持たざる者は劣等感に縛られる
持つ者には貧者は見えぬ
持たざる者は醜聞に溜飲が下がる
※奢侈(しゃし)「奢」「侈」はともにおごる意。身分不相応なくらしをすること。度をこえたおごり。また、そのさま。ぜいたく。度を過ぎてぜいたくなこと。身分不相応に金を費やすこと。また、そのさま。「奢侈に流れる」「奢侈な生活」
〔2025年4月10日書き下ろし。世界がカネで分断される。暮らしを穏やかにできぬ時代の渦を感じる〕