言葉が降りる

詩作は義務でも仕事でもない

日常の営みにふいに言葉が浮かぶ

予告のない到来は創作を刺激する

生まれる予感はなにもない

 

書いてみたらどうだろう

構想はいつも白紙だ

キーワードを打つ

詩の題名が多い

当初のおもいから変わっていくこともある

だからアバウトにまず書き出す

 

言葉の連想ゲームもどき

形式にはまったく拘らない

降りてくる言葉を打つ

一連がその後の構想を示してゆく

 

テーマに関わる中味が集約されてゆく

迷い道にはまると思考は突然フリーズする

想い出せない言葉にも咎められる

瞬時の思索は言葉の選択を決定する

伝えたい意思が徐々に明確になってゆく

 

思うがままに表現することに徹する

易しい言葉での詩作を信条とした

だれもが理解できる言葉こそ人に伝わる

共鳴や共感を求めるというわけではない

結果としてそうあったならば嬉しい

作為はなにか偽善を覚えてならない

 

言葉が躍動する感じもいい

言葉が辛辣になることも止む得ない

言葉が心を包み込めばもっといい

言葉が涸れるのは心が病むことだ

言葉をつないで心模様が見えてくるのがいい

言葉に頼らず伝えられたらもっといい

言葉しか表現できぬだけに粗末にはしない

言葉に力があるならばいまを生きるを問う

言葉に寄りかかれるだけ仕合わせならもっといい

 

言葉が腐らぬよう

言葉が己を表出するよう

降りてきた言葉に誠意を尽くす

 

〔2025年11月1日書き下ろし。詩作の動機って何だろう〕

 

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