なぜつながるのか

電話が繋がらない

留守電には入れない

時間を置いてかけ直す

でも繋がらない

自分の都合が優先する

相手には迷惑なことかも知れない

それでも繋がってほしいと一途になる

繋がった途端不安が解消する

 

顔に見えない相手の表情は度外視だ

一方的に用件をしゃべる

相手の返事を待って一件落着

自分の都合だけが優先する

問題は話の中身だ

緊急性を要するのは例外にしておこう

普段の会話の質が問われる

 

繋がっているというのはホントかな

一度疑ってみるとつながりの薄さが露呈する

薄っぺらなつながりをそうだと思い込む

繋がっていると信じたいだけかもしれない

存在の軽さを知ることへの抵抗かもしれない

この程度で構わないという納得かもしれない

そもそも繋がってはいないかもしれない

 

つながりという名の糸にすがりつく

つながりという名で孤独を癒やす

つながりという名を共生にすり替える

 

果たして求めても軽信でしかないのか

果たして強めても錯覚でしかないのか

果たしてあるとしても虚構でしかないのか

 

相手との心の距離をどうはかるのか

自らの本音を裸に出来ずそこに留まるのか

自らの本性を曝けられずそこに線を引くのか

 

現代という人のつながりの危うさに翻弄される

なぜこの人と繋がるのかという意識に目覚めなければ

相手もまた繋がるという不安に置き去りにされる

 

〔2026年1月2日書き下ろし。つながりをどう作るのか。現代人のつながり方の弱さに不安を覚える〕


このブログの人気の投稿

忌憚なく

袖のノイズ

予期せぬ変調