狂界線
世の中が変わる
一気に流れが変わる
何もない者は幸せである
そのまま流れに巻き込まれる
何も持たぬ者も幸せである
空気を読んで身を任せる
何も考えぬ者は幸せである
誰かに委ねるだけで済まされる
何も感じぬ者は幸せである
鈍感力はどこでも発揮される
世の中が狂うという風を感じた
揺れ動く時代の変化に身構える
何か異変を感じた者は不安である
その流れに伸るか反るかを求められる
何か異論を生じた者は恐怖である
反論する勇気は孤立無援を覚悟する
何か異端を表す者は不幸である
反動として批判を感受する
何か異議を唱えた者は倫理である
自己批判を強要され糾弾される
世の中の狂界線は沈黙の内に引かれていく
同調する者は狂界線をいとも簡単に越える
協調は作為的に誘導する言葉となる
是非の判断を保留にして線を跨ぐ
差別と蔑視の態度が社会通念となる
迎合しなければ存在を消される
同意せぬ者は狂界線の外に置かれる
群衆心理に惑わされず信念を貫く
〔2026年1月3日書き下ろし。今夕のアメリカのベネズエラ侵攻は狂界線を越えた〕