失望と沈黙
求めても求め得ないこともある
失望とはなんと虚しきことか
沈黙を強いられるばかりだ
人心の移り身に抗うこともある
失望は期待が過度だったことか
沈黙で身を守るばかりだ
得難きものを削り取られることもある
失望とはなんと深きことか
沈黙を是とするばかりだ
流れに背きは身が危ういこともある
失望は良識が覆(くつがえ)ったことか
沈黙は承諾と取られるばかりだ
荒む世を見たくないこともある
失望とは先に光なきことか
沈黙に座するばかりだ
変節する世を受諾できないこともある
失望とはきな臭さを嗅ぐことか
沈黙を破りそのとき声を発する
〔2026年2月9日書き下ろし。何が起こるか、不気味な悪寒がする〕