心の疼き

抱え込んだ悲しみは

涙といっしょに流したい

心にためた切なさも

流してくれるでしょうか

避けられない別れにもがき続けます

せめて誰かそばにいてほしい

 

解かれない苦しみは

涙になって流したい

心に刺さる抗いも

流してくれるでしょうか

逃れられない別れにあがき続けています

せめて誰かに打ち明けたい

 

倦(う)んでしまった悔恨は

涙すら枯れ果てました

心に残した傷さえも

抱しめるしかないでしょうか

やるせない別れに痛み続けています

せめて誰かに悔いるしかない

 

忌まわしく忘れがたい失敗は

涙を拭うのを拒みます

心に渦巻く自戒ゆえに

受けとめるしかないでしょうか

ゆれまどう別れにたじろぎ続けています

せめて誰かに許されたいのか

 

棄てがたき甘き感傷は

涙すら嘘くさくなります

心に強いる印象も

取り繕うしかないでしょう

冷めた熱情の別れに佇み続けます

せめて誰にも気づかずにありたい

 

襲いくる疼(うず)きは

涙の渇きを許さない

心に楔(くさび)を打つように

生きる不安を促すのでしょうか

いつか来る別れの時を叫び続けます

せめて誰かと共に在りたい

 

※倦む(同じ状態が長く続いていやになる。あきる)

 

〔2026年4月10日書き下ろし。決してやむことのない心の疼きを描く〕

このブログの人気の投稿

忌憚なく

袖のノイズ

予期せぬ変調