友を送る支度

透析を止めた

医師がこれ以上無理と宣告した

2週間の余命で10日が過ぎた

今朝はバイタルも安定しているという

 

朋友の最期を待つ

今週の予定はすべてキャンセルした

来週5日締め切りの原稿がある

弔辞も用意しなければならない

礼服はいつでもバックに入れられる

その時が来たらホテルの予約も必要だ

 

待つという不思議な感覚だ

父母を看取ったときにはなかった

遠方にいるという距離感だけではない

静かにしてその時を待つ

 

もういいよって互いに納得するのか

もっとこうすればという悔いは残る

彼の妻はその葛藤で苛まれるだろう

諦めきれないおもいを抱えていることだろう

彼の娘ら家族も一旦戻り連絡を待つ

 

連絡が来るまでもう限られた時間となった

この1年の彼と妻のことを詩集に編纂した

今日一日印刷と製本作業に費やした

透析中止の連絡から寝付けない夜が続く

別れの時を待つだけのいまがある

なにか言葉に出来ぬ不思議な心境だ

 

〔2026年9月28日書き下ろし。待つというだけの不安定な時間を不思議な感覚が覆う〕


このブログの人気の投稿

忌憚なく

袖のノイズ

予期せぬ変調